アオヒゲ危機一髪♪ 樽の中身は何だろう!?

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八ヶ岳の雪山遭難事故(東天狗岳)に思うこと。低体温症と冷静な判断。

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八ヶ岳東天狗岳遭難事故

※テレ朝newsより出典

 

 

 

 

遭難事故の概況

八ヶ岳でも雪山の遭難事故があったみたいで、大変驚いてしまいました・・・。

 

いや~年末にかけて、遭難事故が本当に多いよな~と率直に思ってしまいました。

 

今回は、12月27日 に八ヶ岳に入山して東天狗岳を目指して雪山登山をされていたみたいですが、雪と強風で身動きが取れなくなり、心肺停止の状態で28日の13時頃に発見されたみたいです。

 

報道等からすると、低体温症でご夫婦はお亡くなりになったのかな~と思われます。

 

昨日も風が強く寒さも厳しい1日でしたしね~・・・。

 

山は荒れているだろうな~と思っていたのですが、新年を間近にしたこのタイミングで、本当に残念でなりません。

 

まずは、お亡くなりになった大阪のご夫婦に対して心よりお悔やみを申し上げます。

 

 

今回、お亡くなりになったご夫婦は、48歳との報道ですので、体力・気力ともにまだまだ元気だったと思われるだけに、雪山登山の怖さを改めて思い知らされた感じです。

 

八ヶ岳連峰の東天狗岳経由して本沢温泉に宿泊予定だったみたいですが、東天狗・西天狗付近の稜線は、風を遮るものがほとんどありませんからね・・・。

 

 

 

東天狗岳について

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※国土地理院より出典

 

写真の赤丸地点が東天狗岳(標高2,640m)の山頂なのですが、隣に西天狗岳がある「双耳峰」になります!

 

八ヶ岳の冬山登山においては、東天狗岳は「初心者向け」とまではいかないものの、比較的難易度が低いお山であると言われております。

 

私も過去に冬山で東天狗岳・西天狗岳には登っておりますが、天候さえ良ければ素晴らしい展望のお山で登り応えもあり、お勧めな1座でございます!

 

 

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左の山が今回の遭難現場になった「東天狗岳」で、右のピークが「西天狗岳」になります!

 

写っている木の枝を見て頂ければわかる通り、この辺は結構風が強い場所になります。

 

風が強いので、稜線まで出ると比較的積雪が少ない感じになりますが、それでも深いところはかなり雪深いです。

 

吹きが深いところを歩けば、それだけ体力も消耗してしまいますしね。

 

負荷が掛かれば汗もかきますし、その始末が悪いと、一気に汗が冷えて体温を奪われてしまい「低体温症」になってしまいますよね。

 

もしかすると、今回のご夫婦も「低体温症」が遭難事故のの原因なんだろうな~と、推測しております。

 

 

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東天狗岳の山頂手前(中山峠付近)は、比較的岩が多いので、風を防ぐ事が出来るのですが、東天狗岳・西天狗の山頂付近は遮蔽物がなく、吹きさらしになるので、非常に寒い箇所になります。

 

 

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こちらの写真が今回の雪山遭難事故が起きてしまった東天狗岳の山頂になります!

 

ふざけた写真で申し訳ございません(>_<)

 

私が積雪期の八ヶ岳に登った時は、天候も良く、風も弱くて素晴らしい展望だったのですが、この時思ったのが、

 

 

「東天狗岳周辺で吹雪に遭うと、方向も分からなくなり、強い風も吹きつけてくるだろうから、相当大変だろうな~」

 

 

と、率直に思いました。

 

 

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 こちらの写真が東天狗岳山頂から見た西天狗岳でございます!

 

東天狗岳よりも西天狗岳の方が若干、標高が高いです。

※西天狗岳の標高は2,645.8mです。

 

東天狗岳・西天狗岳共に、八ヶ岳の雪山登山ではかなり人気のあるお山になります。

 

天気が良いと、素晴らしい稜線歩きが出来るのですが、写真の通りコル付近(鞍部)は風の通り道になりますので、荒れた天候の時には歩きたいないですよね。

 

今回、遭難されたご夫婦の宿泊予定地が「本沢温泉」とのことですが、東天狗岳から無雪期のコースタイムで60分ほどのルートですの、「そこまで頑張れれば・・・」と、思ってしまいました。

 

ただ、雪が積もる登山道を2,600m付近まで登ってきたわけですから、相当体力も使っていますよね~・・・。

 

普段の山登りのようにサクサクと動けませんよね。

 

標高が100m上がるにつれて気温が0.6度下がるといわれておりますが、東天狗岳の標高が約2,600mですので、山頂付近の気温は-20度近くになっていたかも知れませしね。

 

風速1mで、耐寒気温が1度下がると言われてますので、さらに現場は寒かったと思います。

 

強風が吹く中で動けなくなると・・・。

 

考えただけでも寒いですよね・・・。

 

また、東天狗岳から八ヶ岳の主峰赤岳方面に無雪期ですと45分ほど下ると「根石岳山荘」があるのですが、そこは冬季休業中で営業してなかったのも痛かったですよね。

 

ご夫婦のご遺体が「根石岳付近」で見つかったそうですので、もし、根石岳山荘が営業していたら全然違った結果になっていたかもしれませんしね。

 

このことから、通年営業している小屋が少ないのも、冬山登山をする上では1つのリスクになりますよね~・・・。

 

 

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※今回の八ヶ岳の雪山遭難事故が起きた東天狗岳へ登った時の記録になります。

 

 

まとめ

12月23日に山梨県の坪山で3名が遭難事故を起こし、また、12月22日には山梨の乾徳山でも20代の男性が連絡が取れない状態になったりと、今週だけでも3件の遭難事故が起きてしまっております。

 

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※数日前に起きてしまった、山梨県の坪山の遭難事故と、乾徳山での滑落事故?について書いた記事になります!良かったらご参考にしてみてください!

 

 

ただでさえ、遭難事故や滑落事故が起こると、世間の冷たい視線が全ての登山愛好家に注がれてしまいますよね。

 

十二分に気を付けていても、山での事故は起きてしまうものですが、普段、登山をやらない方にとっては分からない話ですからね。

 

分からないからこそ「自己責任」、「冬山に登る方が悪い」等、色々と叩かれてしまいますからね~・・・。

 

今回のご夫婦も、天候を見誤ってしまったのか、撤退のタイミングを逃してしまったのか分かりませんが、十分準備はされていたのではないかな~と思います。

 

ただ、日没が迫っている16:00頃に助けを求めたのは少し時間が遅かったかな~と思ってしまいました。

 

天候も悪く低体温症で動けなくなると、登山中にパニックを起こしてしない、冷静な判断が出来なくなると言われてますしね。

 

それでも、東天狗岳経由の本沢温泉泊の計画でしたら、雪山とはいえ、それほど無謀な登山ではないよな~と私は思っております。

 

雪山登山で冷え切った疲れた体を「本邦第二の高所にある温泉」で癒そうと考えていたんだろうな~と思うと、色々と考えてしまいます。

※本沢温泉は、日本で2番目に標高の高い所で営業してる温泉施設になります。

 

夫婦水入らずの時間を過ごそうと思い、今回八ヶ岳登山をしたと思われますので、このような結果になってしまうと、残念としか言いようがございません。

 

年末にかけて、山の天気m荒れそうですので、冬山登山を計画されている場合は、十分注意して楽しんで欲しいよな~と、願わずにはいられません。

 

冬山登山は、チョッとした1つのミスが命取りに繋がってしまいますしね。

 

新年早々、遭難事故や滑落事故でニュースに載らないように、慎重な行動を心掛けたいものですよね!

 

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※今年起きた遭難・滑落事故・火山活動についてまとめた記事になります。

良かったらご参考にしてみてください!

 

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※新年早々、六甲山で初日の出登山中に、滑落事故が起きてしまいました。

ここ最近、本当に遭難事故が多いですよね。

良かったらご参考にしてみてください!