アオヒゲ危機一髪♪ 樽の中身は何だろう!?

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遭難の捜索打ち切りと発見されなかった場合の経済的負担の詳細!「失踪宣告」と「死亡届」

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お金と財布

 

 

 

遭難して発見されなかった場合の経済的負担について

前回の記事では、「山で遭難したら、最悪どれくらいの救助費用を請求されるのか!?」を、「警察」、「消防」を使わず「民間」で捜索した場合の金額を計算してみましたが、なかなか痺れる金額に驚いてしまいましたよね!

 

我々は、「見えない大きな力によって守られている!」と実感することが出来たかと思いますが、それでも想像以上に高額な遭難捜索費用になりますので、経済的菜負担を個考えると、真剣に対処しなければならないな~っと改めて思うようになりました。

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前回書いた「遭難救助費用はいくらになるか?」を書いた記事になります!

 

今回は、「遭難して発見されなかった場合は?」、「救助費用のリスクをどのように減らすか!?」、「遭難の捜索打ち切り」について書いてみたいと思います!

 

山岳事故の救助と言っても、ケースバイケースだと思いますが、それでも相当高額な救助費用になる事を登山者は覚悟しておかないといけませんよね・・・。

 

いくら気をつけていても「道迷い」をやってしまうこともありますし、どんなに重装備でも「滑落」、「転落」はなかなか防げないのが現実ですよね。

 

また、今年の3月に、非常に悲しいヘリコプターの墜落事故がおきてしまいました。

 

我々登山者や、山の仕事をしている方にとっては「守護神」とも言えるべき大事な存在に「大きなダメージ」が起きてしまいました。

 

 

救助部隊ヘリコプターの墜落事故

※毎日新聞より出典

 

山での滑落・遭難事故が右肩上がりで増えている中での救助部隊の戦力激減は、救助要請に対する対応の遅れになりますし、民間のヘリコプターの出番が多くなれば、前回記述した「捜索費用」・「救助費用の負担」を求められる可能性が大きくなります。

 

日頃から山での事故には注意を払う必要がありますが、この救助ヘリコプターの事故により、ここ数年は、特に山岳事故が多い長野県・岐阜県・富山県等にまたがる北アルプスの登山は、一層慎重な行動と判断が求められますよね。

 

また、安易な救助要請が多く問題になっておりますが、重大事故への対応の遅れにも繋がりますので、そちらも自重すべきですよね~・・・。

 

 

経済的負担になる遭難捜索費用について

登山のリスクを考えたらキリがないですし、それこそ何処にも行けなくなってしまいますが、それでも何かあると大変なので、「ど~にかしたい!」ってのが本音ですよね。

 

そ~すると、遭難した時に発生する高額な捜索・救助費用に備えるべく、「貯金をするか」、「山岳保険に入るか」、それとも事前に「捜索・救助は不要」と家族に伝えておくかになってきますよね~~

 

ちなみに私は、

 

「警察・消防の捜索が打ち切りになったら、以後の捜索は不要。」

 

「誰かと一緒に山登りしている最中に事故を起こし死んじゃっても、一緒に登ってた人の事を責めないでくれ。」

 

 と、家の者には伝えてあります。

 

山で遭難してしまい、大規模な捜索となると、大変高額な請求がきてしまい、経済的にも大きな負担になる事がわかっておりますので、も~探さないでくれと伝えてあります。

 

自分に過失が有る無いに関わらず、山の中で死んでしまったなら、それは「寿命」であると私は腹をくくってます!

 

ま~遭難してしまっても、「オネーちゃんとウフフフ♡するまで絶対に死ねぬ!」と言う強い煩悩を駆使して最後の最後までジタバタするかと思われます(笑)

 

きっと、最後の表情は「昇天」した「エクスタシーな姿」だと思うので、捜索隊の皆様、少しキモいオジサンだけど、諦めず私のことを探し出してね♡と、いつもアピールしている毎日です(?)

 

遭難してから捜索打ち切りになる期間について

え~なんだか分からなくなってきましたが、遭難すると、捜索が始まってからだいたい3日~1週間前後で警察・消防の捜索が打ち切られるか、縮小され、代わりに民間の捜索へ切り替えの打診があるそうです。

 

稀に、警察・消防などの公的機関の捜索が延長される事もあるそうですが、当てにすることはできない感じです。

 

公的機関である警察・消防の捜索なら、個人負担は基本0円ですので頼みやすいですが、費用の事を考えると、民間での捜索は一気に敷居が高くなってしまいますよね。

 

自分の捜索・救助の為に、税金をモリモリ使ってしまい申し訳ないんですが・・・と、考えいるのですが、大掛かりな捜索をしても見つからないと更に酷い現実が待ち構えております。

 

まず、「遭難して発見されなかった場合はどうなるのか?」について記載してみたいと思います!

 

 

遭難して発見されなかった場合と「失踪宣告」と「死亡届」について

道迷いや滑落などしても、運よく発見されればラッキーですが、中には発見されず・・・てなパターンも多いですよね。

 

登山口に「尋ね人」の看板を見たことが有る登山者も多いと思いますが、山の中で発見されないと家族や関係者にとっては非常に重い負担になってしまいます。

 

一番大事な「経済的負担」で纏めると、こんな感じになります!

 

「失踪宣告」と「死亡届」が必要となり生命保険が受け取れません

山の中で行方不明になると、生きているのか死んでいるのか分からないので、法律上は「失踪扱い」になります。

 

「失踪」から「死亡」にするためには、「失踪宣告」を家庭裁判所に求めなければなりません。

 

失踪宣告を家庭裁判所に求める場合は、遭難し行方不明になってから「7年」経たなければ受理されません。

 

その間、生命保険は「死亡(死亡届)」してはじめて支払われるものですので、「失踪」の状態だと1円もおりません。

 

よって、既に死んでいると思われている状態でも、生命保険に加入しているならば「保険料の支払い」を続けなければならず、生命保険も受け取れないと言うダブルパンチになってしまいます。

 

これは、家族にとっては相当の負担になるかと思われます!

※住宅ローンを組む時に加入する生命保険も同じくおりません。

 

東日本大震災での失踪宣告・死亡届について

話が少し変わってしまうのですが、東日本大震災で多くの「行方不明者」がでる大惨事になりましたが、実はこちらの「失踪宣告」の絡みで、ご遺体が確認できない方の「生命保険」が受け取れず、社会問題になったことがあります。

 

本来だと「7年」の縛りが発生してしまい、生活再建に支障をきたしますので、「失踪宣告」の根拠になる「戸籍法」の特例が出て運用される事となりました。

 

簡単に書くと、「失踪宣告(7年待たなくとも)」をしなくても、行方不明になった状況や経緯などを記した書面を死亡届に添付すれば、死亡届が受理され、確定する運びになりました。

 

頭が固い我が国の政府とお役所ですが、実態に合った対応を被災者にしていた事は嬉しい話ですよね!

 

これで、多くの遺族が経済的に救われ、気持ちの整理が少しだけついたのかな~と思ってしまいました。

 

仕事を辞めなければならなくなる

生きているか死んでいるか分からない状態ですと、仕事をどのようにするか悩ましくなります。

 

当面、「有給休暇」で凌げるでしょうが、長期になると「退職」するしかありません。

 

「休職扱い」にしてくれる会社もあるかもしれませんが、かなり少数ではないかと思われます。

 

独身なら露知らず、家族持ちだと生命保険もおりず生活に困窮してしまいます。

 

会社にとっても、「引継ぎ」が全くないので、業務に支障をきたしてしまいますよね。

 

遭難して発見されないと、家族にとっては非常に痛い経済的な負担になってしまいます。

 

年金・健康保険・その他税金の支払いが継続される

遭難して発見されてない場合は、死亡した事になってませんので、生きていた時と同様に課税されます。

 

車を持っていれば自動車税等、家を持っていたら固定資産税等が課税されるかと思われます。

 

本人でないと、手続できないものもありますので、非常に面倒なことになると予想されます。

 

しかし、収入がなくなれば、年金・健康保険は免除申請ができるかと思われます。

 

また、厚生年金加入者の場合、年金受給前に亡くなると「遺族年金」の支給が遺族にありますが、そちらも死亡が確定するまで支給はされません。

 

しかし、「年金受給者」の場合、亡くなった事になってませんので、引き続き「年金」を貰う事が可能です。

 

年金受給者が遭難すると、もしかしたら家族は喜ぶかもしれませんよね!?

 

母子家庭としての優遇処置を受けれない

こちらも上記と同様、旦那さんが遭難し、生死不明の場合は「児童扶養手当」等の支給がされません。

 

配偶者の生死が3年以上明らかでない時は、「離婚」の訴えをすることができます。

 

ですので、旦那が行方不明の場合は、「離婚」も1つの選択肢になりえます。

 

離婚の場合は、7年間待つ必要はなく、3年後に手続きを取る事ができますが、生命保険などの絡みもあるので安易に離婚も考え物かも知れません。

 

思いついた経済的な負担なものをザックリ書いただけでも結構あって、書いた本人が一番驚いております(笑)

 

こりゃ~なにがなんでも山で遭難なんかできないですよね~・・・

 

特に「家庭」をもっている登山愛好家にとっては、頭の痛い話なのかも知れませんよね。

 

まとめ

前回書いた丹沢の滑落も、まったく難しい場所でもなく、「なんでこんな所で滑落するの?」てな場所で起こっております。

 

登山における「道迷い」もそうですが、「滑落事故」もどんな所でも起こりうるリスクである事に間違いございません。

 

「自分は大丈夫!」と言う、根拠のない自信を持ってませんか???

 

少し長くなってしまったので、次回「捜索・救助費用のリスクをどのように減らすか!?」、「最終的に行方不明者はどうなるのか?」を書いてみたいと思います!

 

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遭難すると大きな経済的負担を強いられてしまいますので、面倒でも山岳保険に加入することが大事になります。

山岳保険のメリットとデメリットについて詳しく解説してますので、良かったら参考にしてみて下さい!

 

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 ココヘリと山岳保険について書いた続きの記事になります!

良かったらご参考にしてみてください!