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新潟県阿賀野市で親子の登山者が遭難に思うこと。侮れない低山の怖さ

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新潟県の阿賀野市で親子の登山者が遭難

 ※テレ朝NESより出典

 

 

相次ぐ山岳遭難事故について

GWの前半は、比較的天気が良かったことも影響してか、大きな遭難や滑落事故が少なかった感じですが、後半になるとモリモリと山での事故が相次いでますよね。

 

5月5日には富士山で滑落事故が起きてしまいましたし、奥多摩の御岳山でもお子さんが行方不明になり、その後無事に発見さりたりと、ニュースを賑わしてましたよね。

 

また、神室山(栗駒国定公園)で遭難した女性が6日ぶりに発見されたり、奥多摩の雲取山でも70代の登山者が行方不明になり、その後自力で下山したりと、山での事故が続くな~と思いながらニュースを観てました。

 

これで遭難騒ぎも終わりかな~と思っていると、今度は南アルプスの赤石岳で26歳の男性が、鳥取県の大山では59歳の男性が連絡が取れない状態になっているそうです。

 

南アルプスの赤石岳については、まだまだ本格的な冬山ですので、それなりに準備と装備を整えて登っているかと思いますので、意外と無事なのではないかなと推測してしまいました。

 

この時期の南アルプスの登山は、下界から登山口までのアプローチが非常に長く大変ですので、「登ろう!」と思わないと、なかなか実行に移すことが出来ません。

 

1泊、2泊では登れませんので、赤石岳まで登っているならば、それなりに体力・技術を持ち合わせた登山者なのではないかなと思ってしまいました。

 

大山の登山者と同様に、無事なら良いですよね。

 

新潟県の阿賀野市で親子の登山者が遭難

そんな中、今度は新潟県の阿賀野市にある五頭連山に入山した親子が下山が出来ていないとニュースでやっていて、どうなるものかと注意深く報道に耳を傾けておりました。

 

当初、「道に迷ってしまいビバーク(緊急野営)する。」と遭難した男性から連絡があったそうなので、そこまで大きな遭難騒ぎにはならず、直ぐに発見されるだろうと安易に思っておりました。

 

しかしながら、5月7日現在、山で遭難した二人を発見できていないそうです。

 

もしかすると、遭難した二人は、日の出と同時に行動を再開してしまったのかも知れませんよね。

 

 上述した神室山(栗駒国定公園)の遭難者と同様に、迷った場所から動かずに待っていれば、直ぐに救助されていたかも知れないな~と、思ってしまいました。

 

 

遭難の原因は!?道迷いと侮れない低山の怖さ

 新潟の親子の登った五頭連山は、標高が1,000mに満たない低山ではありますが、山のリスクと標高は関係ないと個人的には思っております。

 

メジャーな山ほど道標の整備がされてますし、踏み跡も明瞭で歩きやすい登山道になってますが、それ以外の山の場合は、かなり分かり難い箇所があったりしますので、油断ならないことが多いです。

 

報道等によれば、親子が登った山は、管理道や林業関係者の道などが交錯しているそうですので、間違って入り込んでしまったのかも知れませんよね。

 

また、標高が低いと、樹林帯の中を歩く事になりますので、景色が変わらず、方向感覚がおかしくなってしまう事もありますよね。

 

今回の新潟の親子は、あまり登山はされていないとの事でしたので、地図の読み方やコンパスの使い方が不慣れなのかも知れません。

 

道に迷ってしまったならば、下らずに登り返し、景色が開けたところを探して目印になるものを見つけるのが1つのセオリーになりますが、標高が低い山ですと、なかなか難しい部分もありますからね・・・。

 

前回の、神室山(栗駒国定公園)の遭難者発見の記事でも書きましたが、山岳遭難者の原因で一番多いのが「道迷い」になります。

 

 

山岳遭難の原因統計資料

 

 

毎年必ずと言ってよいほど、道迷いが遭難の原因になっていることが、こちらの表から読み取れますよね。

 

遭難した方のパターンの多くは、道に迷ってウロウロした挙句、沢に下りて下山を試み、やがて滝が出てきてそれを下ろうとした時に滑落するパターンが多いそうです。

 

滑落して怪我をしてしまうと、そこから動けなくなり、進退窮まってしまいますので、非常に危険な状態になってしまいます。

 

道に迷ってしまうと、正常な判断が難しくなりますし、「早くこの窮地から脱したい!」と、心の焦りが出てしまいますしね。

 

道に迷ってしまったならば、「その場から動かず助けを待つ」、「登り返して見晴らしの良いところを探す」を、頭の片隅に入れておくと、イザ!という時に役に立つかもしれません。

 

また、樹林帯で道に迷って遭難してしまったならば、山火事にならい程度に「煙(焚き火)」を出して捜索隊やヘリコプターに自分の居場所を知らせるのも有効です。

 

木々が邪魔をし、上からヘリコプターで遭難者を探すのは至難の業です。

 

煙が目印になりますし、それこそ暖をとる事もできますからね。

 

ライターやマッチを登山で持っていくのは、このような有事の時に非常に役立つかと思います。

 

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登山中の道迷いについては、こちらの記事で書いてますので、良かったらご参考にしてみてください!

 

新潟県阿賀野市の五頭連山について

親子が下山できていない新潟県阿賀野市にある五頭連山ですが、こんな所にございます!

 

五頭連山周辺の地図

 

五頭連山周辺の地形図(国土地理院)を見てみたのですが、結構山深く、枝尾根も多くて地形も複雑な感じでした。

 

それなりに険しいところもあって、低山とはいえ侮れないな~と率直に思いました。

 

尾根が広い箇所もありますので、ルート間違いを起こす可能性もあるかも知れないな~と感じました。

 

特に五頭山頂周辺は尾根が広く、直ぐ近くに結構な斜度の斜面がありますので、滑落に注意が必要かなと、地形図を見て思いました。

 

また、新潟県阿賀野市の気温を調べてみると、最低気温が12度前後でした。

 

五頭連山周辺の標高が約1,000mですので、山頂付近の最低温度は6度前後かと思われます。

 

山の気温は、標高が100m上がると気温が0.6度下がる計算になっております。

 

現在、雨が降って寒いと思いますが、気温が氷点下になる事はなさそうですので、「低体温症」を発症する事は避けれるのではないかと推測してしまいました。

 

上手く雨・風を凌げる所に遭難した親子が逃げ込めたならば、十分生存の可能性が高いですし、なんとか無事でいてくれたら嬉しい限りです。

 

 

五頭連山の積雪の状況について

今日現在、五頭連山の山頂付近には、積雪が2m前後あるみたいで、かなり残っている状況です。

 

遭難した親子は、軽装で入山したみたいですので、雪道を歩く時に必須な「アイゼン」を携行していなかったと思われます。

 

なんでもない登山道ならアレですが、積雪が2m近くあるならば、痩せ尾根や急斜面を歩く場合には、アイゼンが無いとかなり厳しいと思われます。

 

雪道で滑落して怪我でもしてなければ良いのですが・・・。

 

雪質や天候にもよるのですが、雪道歩きの方が、道迷いを起こし難いと個人的には思っております。

 

道に迷ったと分かった時に、雪についた自分の足跡を拾いながら戻ればルートに復帰しやすいからです。

 

風が強かったり雪が降っている場合は、足跡が消えてしまうので、この限りではないのですが、道に迷うとパニックしてしまいますので、冷静な行動が取れなかったのかもしれませんよね。

 

最新の新潟県阿賀野市五頭連山で親子遭難の状況について

 2018年5月9日現在、いまだ五頭連山で遭難した親子の足取りがつかめていないそうです。

 

捜索隊も80人まで増やし、捜索エリアもかなり広げているみたいです。

 

しかし、8日~9日は天候が悪かった影響もあって、ヘリコプターでの捜索が出来なかったのが痛い感じです。

 

また、山頂付近には積雪があるので、それも捜索の邪魔をしている可能性がありますよね。

 

五頭連山周辺の登山道や、谷、沢を重点的に捜索しているみたいですが、低山といえども、広大な森が広がる山深いところですので、簡単にはいきませんよね。

 

道に迷い、沢に下ってしまうのが一番やってはいけない事ですが、水を得るために入ってしまう事も考えられますからね。

 

遭難したご家族の事を考えると、かける言葉が見つかりません。

 

2018年5月13日加筆

五頭連山で遭難した新潟の親子は、今日現在見つかっておりません。

 

遭難した男性の父親が所轄の駐在所に相談したそうですが、上手く情報が本署の方に届かず、捜索が遅れてしまったのが悔やまれますよね。

 

この連絡ミスにより、親子の捜索が1日遅れてしまいました。

 

ただ、電話で話せる場所でビバーク(緊急野営)をしたならば、明るくなれば直ぐに下山できるだろうと思ってしまう部分がありますよね。

 

親子が遭難した五頭連山周辺は、ツキノワグマ生息地域ですので、そちらも心配ですよね。

 

遭難した親子を、こんなに長く発見できないとは、誰も思ってなかったと思います。

 

低山とはいえ、山であることには変わりませんので、油断してはいけませんよね。

 

2018年5月25日加筆

今日現在、新潟の阿賀野市五頭連山へ登山に出かけ遭難した親子は発見されておりません。

 

行方不明になってから、もう直ぐ3週間になります。

 

現在も捜索しているみたいですが、発見に至らないところをみると、沢に下りて滑落し動けなくなってしまったのかもしれませんよね。

 

当時、山頂付近には雪が残っていたそうですし、親子のどちらかが滑落してしまい、進退窮まったのかも知れません。

 

推測になってしまいますが、先に子供が滑落し、助けに行こうとした父親も滑落して動けなくなったのかな~と思ってしまいました。

 

遭難し、行方不明になると、だいたい1ヶ月で警察・消防の捜索が打ち切られます。

 

それまでに、遭難した親子が見つかればよいですよね。

 

2018年5月29日加筆

本日、五頭連山で、行方不明に鳴っていた親子と思われるご遺体が発見されました。

大変残念な結果になってしまいました。

謹んでお悔やみ申しあげます。

 

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こちらの記事で詳しく遺体発見の経緯を記載しております。

 

 

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今回の親子のように、山で遭難し発見されなかった場合の経済的な負担と、その後の運命について書いた記事になります。

良かったらご参考にしてみてください!

 

まとめ

どんな山でも「遭難のリスク」があることが、今回の件で痛いほど分かりましたよね。

 

「標高が低い=安全」と思いがちですが、山はそれほど甘くないですし、一度迷ってしまうと下山が難しくなってしまいます。

 

食料も底をついているでしょうし、小学1年生(6歳)のお子さんの体力も心配ですよね。

 

新潟の親子が一日も早く無事に発見されることを切に祈っております。

 

 

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5月5日に起きてしまった、富士山での滑落事故について書いた記事になります!

今回の新潟の親子とはまた違った山岳事故になりますが、良かったらご参考にしてみてください!

 

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 神室山(栗駒国定公園)で遭難した女性が、捜索6日目になってようやく発見されました。

そちらについて書いた記事になります!