尾瀬の隠れた名峰として知られている景鶴山へ登山してきました
「入山禁止」と言われている景鶴山ですが、その辺の経緯と登山ルートについて書いていきたいと思います!
- 景鶴山登山へ出没した経緯とヤマレコ・ヤマップの記録について
- 入山禁止?景鶴山への登山について
- 東電小屋から笹山・与作岳までの登山ルートの詳細について
- 景鶴山登山と山頂までのルートの様子について
- 景鶴山からの下山の様子と登山ルートについて
- 景鶴山登山ルート・標高差・コースタイム詳細
- まとめ
景鶴山登山へ出没した経緯とヤマレコ・ヤマップの記録について
前回の残雪期尾瀬ハイキングの続きになりますが、今回は日本三百名山に選ばれている景鶴山への登山について書いていきたいと思います!
ヤマレコやヤマップを見ていても、景鶴山の記録は少ないので、どんな山なのか?登山ルートはどうなっているのか?等の情報を知りたい方は多いと思います。
景鶴山に関しましては、だいぶ昔から存在については認識していたもので、どこかのタイミングで登りたいな~っと思っていたのですが、「入山禁止」や「激藪」、「熊出没」などもあって、中々登る機会に恵まれませんでした。
景鶴山への登山口は、尾瀬の東電小屋の近くに不鮮明ながらルートの取り付き地点ある事はリサーチ済みだったのですが、あまりにも藪が濃くて「ここを登って行くのか~・・・」と、見ているだけで萎えた事がありました。
今回は「鳩待峠の林道が開通」と、「景鶴山へ登りたい!」という2つの出来事が重なった登山だったもので、「このタイミングで登れと山の神様が言っているんだろう」と解釈し、尾瀬へ向かった感じです。
しかしながら、昭文社の山と高原地図を眺めていると、「300名山景鶴山」の記載があるものの、肝心なルートがなく、どうやって登るんだ?と感じている方も多いと思います。
また、景鶴山への登山について調べていくと「入山禁止」と言ったキーワードがチラチラ目に付くかと思います。
今回は、景鶴山への登山についてと、ヤマレコやヤマップでも山行記録があるものの、本当に入山禁止なのか!?や登山ルートについて深堀していきたいと思います!
入山禁止?景鶴山への登山について
景鶴山への入山は禁止なのか?になりますが、先に答えを書くと「禁止」になります。
景鶴山へ入山禁止については、「登りたいな~」と思った時期に調べたことがあるのですが、真偽について気になっている方も多いと思います。
まず、景鶴山への登山は、昭和中期頃までは問題なくOKでした。
昔はシッカリとした登山道もありましたし、登山雑誌等の書籍にも登山ルートの情報が載っていたくらいで、登山者も多かったみたいです。
しかしながら、東京電力の子会社が景鶴山の土地所有者になったとたん「植生保護」の名目で登山禁止の処置となり、現在に至っております。
「景鶴山への入山を許可して欲しい。」と言った要望を正式なルートで打診した過去もあったみたいですが、「国に聞いてくれ」と言った回答で終わったそうです。
ここまで聞くと景鶴山への登山は無理なのではないか!?と思ってしまいますが、残雪期の場合は雪が地面を覆い、植生を痛める恐れもないので「入山黙認」といった措置になっております。
雪が残る時期ならば、景鶴山への登山は可能になるものの、あくまでも「黙認」になりますので、粗相がないよう細心の注意が必要になります。
景鶴山へ登山するにあたり、「雪がある所を歩く」、「雪がない所はアイゼンを外す」など、植生保護に気を使いながら山頂を目指す事に致しました。
そんな事情がありますので、無雪期の登山は「黙認」にならないと思いますので、入山を控える必要があります。
そんな事情を考慮して、今回は黙認期間である尾瀬の残雪期に景鶴山へ登山をしたのですが、山頂まで道標などは一切なく、明確な登山ルートもありませんでしたの、ある程度ルートファインディングが出来ないと難しいと思います。
また、積雪の状況によっては、ルート変更が必要になりますので、その辺は注意して読んでいただけたら幸いです。
まず、始めに前回の尾瀬残雪期ハイキングについて書いた記事がこちらになります!
景鶴山への登山起点になる鳩待峠の駐車場やトイレ、テント泊出来る至仏山荘について詳しく書いてますので、良かったら参考にしてみて下さい!
そして残雪期の尾瀬の様子と景鶴山への登山を撮った動画がこちらになります!
上記写真を押すと残雪の尾瀬の動画(YouTube)を観ることが出来ますので、尾瀬ヶ原周辺の様子や景鶴山への登山ルート、尾瀬の景色を楽しんでいただければ幸いです!
東電小屋から笹山・与作岳までの登山ルートの詳細について
それでは東電小屋から景鶴山を目指して登山スタートしたいと思います!
東電小屋から更に東へ進むと雪がモリモリになってきたので、木道から外れて尾根に憑取り付きました。
ヤマレコ、ヤマップなどの過去の記録を見ていると、東電小屋の手前(ヨッピ吊橋側)から取り付いている方が多いのですが、南斜面という事もあって雪が少なく止めた感じです。
だいぶ雪解けが進んでいましたが、笹山まで雪の上を歩いて登る事が出来ました!
登山道はありませんので、雪の状態と尾根の斜度を見ながら進んだ感じです。
笹山の山頂は特に何もなく、景鶴山方面に下ると平坦な所に出ました。
東電小屋の手前から尾根に取り付くと、こちらに辿り着くと思います。
テント張るには最高の舞台ですが、先はまだ長いので景鶴山目指して進みたいと思います!
激藪ではないものの、急斜面の雪道歩きは思いのほか辛いです・・・。
「ヤブニ―」も嫌いではないのですが、「ユキニー」も中々癖になる快楽でございます♡(?)
30%引きの快楽も大好きです♡
「頂」という山好きにはたまらない言葉が目に留まり買ってしまったのですが、衣はベチャベチャで中身は凍っていて大変美味しかったです(笑)
唐揚げも凍るんだね~っと思っていると燧ヶ岳が目の間に登場致しました!!
燧ヶ岳の山頂も、大分雪解けが進んでいますね!
笹山までは展望がないのですが、与作岳近くまで登ってくると景色が良い所が多くなってきます!
皇海山ですかね?それとも日光白根山ですかね!?
思いの外、景鶴山の登山ルートは景色が良くて驚きました!!
あちらは会津駒ヶ岳ですね!
会津駒ヶ岳は、未踏なので何処かのタイミングで登りたいと考えてます!
キリンテでキャンプして登ってみようかしら♡
真っ白な尾瀬ヶ原でございます!
尾瀬沼も真っ白ですね!
そして目指す景鶴山の山頂が見えてきました。
尾瀬ヶ原から見える景鶴山とは違って美しい山容をしてますよね!
こんなに正三角形な山頂だとは思いもしませんでした。
それにしても与作岳の周辺は景色が良いです!
アッチの稜線も登山したいものですね~
与作岳までは、こんなフラットは登山ルートもあったりします。
テント泊するには最高だと思います♡
実は、景鶴山の事をよく分かっていなかったもので、12爪アイゼンではなくチェーンスパイクで来てしまいました・・・。
マエちゃんにも「景鶴山舐めているでしょう!」と突っ込まれてしまいました・・・。
尾瀬のイメージが強く、それほど難しくないだろうと思っていたのですが、この装備のチョイスが大間違いである事を後で知ることに・・・。
晴天にも恵まれ、文句なしの景鶴山日和でした!
この斜面を登ると目指す与作岳になります。
与作岳山頂近くからの至仏山(左)と景鶴山(右)になります!
絶景に感動してしまい「与作は木を切る~♪ヒゲ―ヒゲ―ボーボー」と歌いたい気分になりました!
歌詞が微妙に違うような気もしますが、間違いのない景鶴山の眺望でした!
尾瀬の山深さを知った景鶴山への登山の時間になりました。
今度は景鶴山から至仏山まで歩いてみたいですね~!
こちらが与作岳の山頂になります。
山頂プレート等はありませんでした。
そんな与作が大好きです♡
景鶴山登山と山頂までのルートの様子について
与作岳からも景色が素晴らしく、ついつい足が止まってしまいます。
尾瀬の雄大さをモリモリ堪能できました!
尾瀬ヶ原から景鶴山を眺めている登山者もいるんでしょうね~
鳩待通りも未踏なので、今度歩きたいですね!!
色々なルートがあるのも尾瀬の魅力の1つですよね!
邪悪な笑みを浮かべている景鶴山になります。
与作岳とのコルになるのですが、雰囲気がとても良く素敵な空間でした!
大好きな平ヶ岳が見えてきました!
景鶴山から意外と近いことに驚きました。
日帰り最難関の百名山と言われておりますが、それは間違いないと思っております。
テント泊で平ヶ岳へ登山した時の様子になりますので、良かったら参考にしてみて下さい!
与作岳と景鶴山のコルからの登りが結構きつく・・・。
何で私は前爪のないチェーンスパイクで来てしまったのだろう・・・と、後悔の時間帯でした。
急斜面登り終えると、目の前に景鶴山の山頂までのルートが見えてきました!
何処に登山ルートがあるんだ!?と驚いてしまったのですが、左の尾根から登って行きます。
至仏山方面に行く場合は、景鶴山の山頂の稜線からではなく、中腹を右から巻くのが正解になります。
写真だと分かり難いのですが、景鶴山の山頂直下は痩せ尾根歩きになります。
両側切れ落ちていて、滑落すると「さようなら~」になってしまいます。
この辺が景鶴山の核心部になります。
チェーンスパイクで来てしまい場違いを通り越して大馬鹿者でした(反省)
一難去ってまた一難でございます。
この辺も切れ落ちていて菊の御門がキュッ♪となってしまいました♡
怖い物には棘がある感じで、景鶴山の山頂に近づくとヤバい景色になってきました!
そんな感じで尾瀬の名峰景鶴山の山頂に到着です!
景鶴山の標高は、2,004mになりまして、上述の通り日本三百名山に選ばれている名峰になります!
自分のブログなのに登場を躊躇っている誰かさんなのですが、折角撮ってもらったので1枚載せてみました!
女性なら下は12歳から上は80歳までOKですので、ドシドシご応募ください!!
若干、法に触れているよ~~っと言っていそうなマエちゃんになります!
途中から「アオヒゲさんに2004点」と、クイズダービープレイを景鶴山の山頂でしていたマエちゃんでした(笑)
山頂からは、2004点以上の景色を見せてくれました!
起伏に富んだ登山道に痺れてしまいました!!
見渡す限りの絶景になります!
景鶴山の山頂は、思った以上に狭く、オジサン3人位が限界の広さでした。
景鶴山の山頂から平ヶ岳の山頂が見えました!
名前の通り、平らな山頂をしてますよね~!!
「原平ら岳に2004点」と、叫びたくなってしまいました(?)
大混雑だった景鶴山の山頂でした。
皆さん、ニヤニヤが止まらない感じでした(笑)
ただ、両側崖なので油断ならない山頂での時間でした。
ちなみにこちらは山頂ではなく、反対側になります。
景鶴山の山頂からの景色を目に焼き付けたいと思います!
も~来れないかも知れませんからね~
景鶴山からの下山の様子と登山ルートについて
それでは景鶴山から下山したいと思います!
登りよりも下りの方がやっぱり怖く、何度もチビってしまいそうになりました(笑)
危ないルートが続くものの、燧ヶ岳を見ながら下山できるのが景鶴山の良い所だと思います!
何度見ても絵になる燧ヶ岳でございます!
写真では伝わらない怖さですよね~
チェーンスパイクで来てはいけない山ですよね(苦笑)
目の前の山が与作岳になります。
与作岳まで地味な登りになるので、景鶴山下山ルートの核心部になるかも知れません!
そんな感じで与作岳からの振り返っての1枚になります!
この辺で景鶴山の雄姿ともお別れですね~
与作岳からモリモリ下って尾瀬ヶ原まで戻ってきました!
だいぶ雪が解けてまして、ギリギリな感じでした。
景鶴山から無事に下山できました!
相変わらず尾瀬ヶ原からの至仏山の景色が素晴らしかったです!
尾瀬ヶ原から見る景鶴山の山頂になります。
こっちの角度から見ると、鶏冠のような山容をしてますよね~
燧ヶ岳と右手に見えているのが景鶴山の取り付き地点になります東電小屋になります。
東電小屋から登らずに、手前のこちらから景鶴山へ登る方も多い感じです。
積雪量に応じて使い分ける感じですかね。
さ~~鳩待峠まで戻りたいと思います!
途中で「逆さ至仏山」が見えました!
残雪の至仏山が美しいですね!!
尾瀬ヶ原の池塘と言うか凍結が綺麗で無性に氷結を飲みたくなってしまった瞬間でした(笑)
今日の酒は格別に旨いでしょうね♡
景鶴山登山の疲れが吹き飛ぶ尾瀬の木道歩きでした!
やっぱり絵になる至仏山でございます!
この時期でないと見れない景色ですよね!
氷結と燧ヶ岳のコラボになります!
トリプルアクセルでも舞った方が良いでしょうかね?(笑)
帰りたくない病を発症してしまいました・・・。
いつまでも見ていられる景色でございます♡
マエちゃんの足取りも爽快でした!
二人でニヤニヤが止まらない1日になりました!
至仏山荘まで戻ってくると、一面テントで一色になっておりました。
とても寒そうですが、この景色を見れるならテント泊も悪くないですよね!
そんな感じで無事に景鶴山から戻ってきました!
景鶴山の登山記念として、「ワンパクセット」を注文してしまいました!
今日の消費カロリー以上の摂取である事は内緒にしておきます(笑)
そんな感じで景鶴山への登山のルートやコースタイムの詳細は、下記の通りになります!
景鶴山登山ルート・標高差・コースタイム詳細
こちらが今回登山した景鶴山のルートと標高差の地図になります。
登山をした日は、4月22日なりまして、上述の通り景鶴山の山頂直下はナイフリッジになってましたたで、12爪アイゼンでないと危険だと思います。
※チェーンスパイクで登ってしまった私が言える立場ではないのですが・・。
また、標高差の地図の通り、東電小屋からはひたすら登りになりまして、地味にキツイアップダウンも連続しますので、想像以上に体力を削り取ってくる感じです。
鳩待峠から東電小屋まで片道10km歩いてからの急登になりますので、ある程度体力に自信がある方でないと厳しいかもしてません。
そしてこちらが今回の景鶴山登山のコースタイムになります!
東電小屋 8:06 → 8:35笹山 8:36 → 10:30 与作岳 → 11:19 景鶴山 11:34 → 12:27 与作岳 12:34 → 14:17 ヨシッ堀田代 → 14:22 ヨッピ吊橋 → 14:41 東電下の大堀橋 → 14:55 牛首分岐 → 15:23 尾瀬ロッジ → 15:27 至仏山荘 → 16:32 鳩待山荘 16:36 → 16:36 鳩待峠 → 16:43 鳩待峠駐車場
東電小屋から景鶴山まで約3時間のコースタイムになりました。
途中、休憩や昼食タイムもありましたので、正味2時間30分前後の山行だったと思います。
午前中は雪が締まっていて歩きやすかったものの、お昼を過ぎるとだいぶ腐った雪となったので、雪の状態によってはだいぶコースタイムが変わってくると思います。
景鶴山を下山したのち、車を停めた鳩待峠までは、約5時間のコースタイムになりましたので、遅くとも13時前後に山頂に到着してないと日没を迎えてしまう恐れがあります。
まとめ
念願かなって残雪期しか登れない景鶴山へ登山出来たものの、事前の情報収集が上手く出来ず、装備が貧弱だったもので、想像以上に怖い登山になりました。
景鶴山への登山については、入山ルールをよく分かっている方が挑戦している事もあってか、残雪期のみが殆どになります。
そのため、去年の記録しかヤマレコやヤマップでないので、林道開通初日での登山の場合は、万全の準備を整えて挑戦していただけたらと思います。
機会があれば、尾瀬から景鶴山を経由し、平ヶ岳、巻機山までテント泊縦走したいな~っと考えております!
残雪期しか歩けない山を今後も登ってみたいと思います!
登山初心者と一緒に尾瀬へハイキングした時の記事になります!
尾瀬を周回してますので、良かったら参考にしてみて下さい!
今回の景鶴山でも良く見えていた燧ヶ岳へ登山(テント泊)した時の記事になります!