広大な山域を擁している奥秩父ですが、意外にも「最高峰の山は?」と聞かれると、「・・・」の方が多いと思います。
金峰山!や、甲武信ヶ岳!、少しマニアックに三宝山!(埼玉県最高峰)などを挙げる方がいるかも知れません。
残念ながら全て間違いになりまして、答えは「北奥仙丈岳」になります。
大弛峠から入山すると、アっという間に登れる山ではあるものの、登山口に至る林道が通行止めにってしまうと一気にアクセスが悪くなり登頂が難しい一座に変身します。
今回は、謎の奥秩父最高峰である北奥仙丈岳と、前衛にあります日本三百名山である国師ヶ岳への登山について解説したいと思います!
- 国師ヶ岳、北奥仙丈岳へ登山した経緯について
- 国師ヶ岳登山とルートの詳細について
- 国師ヶ岳から北奥仙丈岳登山の様子と登山ルート詳細
- 前国師岳登山と国師ヶ岳登山の駐車場がある大弛峠について
- 国師ヶ岳、北奥仙丈岳の登山ルート・標高差・コースタイム詳細
- まとめ
国師ヶ岳、北奥仙丈岳へ登山した経緯について
前回の奥秩父主脈テント泊縦走の続きになるのですが、甲武信ヶ岳の山小屋であります甲武信小屋でテント泊し、翌日の計画は国師ヶ岳、北奥仙丈岳へ登りつつ大弛小屋でテント泊で臨みました。
上述の通り、国師ヶ岳、北奥仙丈岳は、大弛峠まで車やバスでアクセスすることが出来るのですが、それでも長い林道を運転しないと登山口まで辿り着けないので、中々簡単に登れる山ではない感じです。
アクセスに難がある関係で、国師ヶ岳、北奥仙丈岳共に久しく登っていなかったもので、今回のGWを利用してテント泊縦走したいと強く思っておりました。
今回登山をする国師ヶ岳は、GWの時期は積雪が深く、甲武信ヶ岳からの縦走ですと難易度が一気に高まりますので、今回のテント泊縦走の核心部だと思い臨んだ感じになります。
結果的には難なく大弛小屋まで辿り着けたのですが、久しぶりの積雪のある中でのテント泊縦走に痺れた時間になりました。
そんな感じで今回は、国師ヶ岳と北奥仙丈岳への登山について書いていきたいと思います!
国師ヶ岳、北奥仙丈岳への登山の詳細の前に、前回登山とテント泊した甲武信ヶ岳について書いた記事がこちらになります!
西沢渓谷から入山し、徳ちゃん新道を使って甲武信ヶ岳へ登山した前回の記事になります!
テント泊した甲武信小屋についても詳細に書いてますので、良かったら参考にしてみて下さい!
そしてこちらが甲武信小屋から甲武信ヶ岳、国師ヶ岳、北奥仙丈岳、大弛小屋へテント泊縦走中に撮影した登山動画になります!

上記写真を押すと、YouTubeで動画を観ることが出来ますので、国師ヶ岳、北奥仙丈岳への登山ルートの様子と美しい奥秩父の景色を堪能していただけたらと思います!
国師ヶ岳登山とルートの詳細について
風がとても強く寒い夜でしたが、無事に目覚めることが出来ました!
危うくテント内で凍死しそうな勢いだったのですが、ムレムレで臭い靴下のおかげで目を覚ますことが出来ました(?)
そんな感じで甲武信ヶ岳を目指して甲武信小屋を出発したいと思います。
朝から胃が痛くなるような凍結した急登が甲武信ヶ岳の山頂まで続きます。
ツルツル滑るので、ここでチェーンスパイクを履いて登山ルートをグリグリしてみました。
振り返ると木賊山(とくさやま)が見えてきました。
いや~~寒々しい景色ですし、風が強くて非常に寒かったです。
朝日に染まる国師ヶ岳と北奥仙丈岳方面の景色になります!
今日は、アソコまで重いテント泊装備で歩くのね~っと考えると、一気に甲武信小屋へ引き返したい気持ちがモッコリになってしまいました(笑)
国師ヶ岳方面の天気がスッキリしませんが、日本百名山の1つである甲武信ヶ岳の山頂に到着することが出来ました!
ちなみに甲武信ヶ岳の標高は、2,475mになります。
磔の刑になるなら、迷わず甲武新ヶ岳で行って欲しいものですよね!(?)
甲武信ヶ岳の山頂から眺める奥秩父主脈縦走路の景色になります。
国師ヶ岳の山頂は、雲の中ですね~~
モザイクには毎日慣れ親しんでおりますので、得意の「脳破壊」を駆使して国師ヶ岳を堪能することが出来ました♡
「脳破壊」が何のことだかよく分かりませんが、雨や雪が降らなければよいな~っと思いながらウジウジしておりました。
今回は登りませんでしたが、埼玉県最高峰である三宝山が綺麗に見えました!
甲武信ヶ岳の山頂から片道1時間くらいで登れるので、今度出没したいですね。
名残惜しいですが、甲武信ヶ岳の山頂から国師ヶ岳を目指して登山再開したいと思います!
国師ヶ岳を目指してモリモリ進んでいくと、千曲川の源流との分岐になりました。
駐車場のある毛木平は、千曲川の源流の方に進んでいきます。
毛木平の駐車場から国師ヶ岳を目指す登山者は少ないかもしれませんが、バリエーションルートながら登山ルートがあるので、一応周回することが出来ます。
雪が徐々に増えていき歩きにくい中、黒金山方面が綺麗に見えました!
徐々に天候も回復してきて良かったです。
天気が回復してきたものの、足元には絶望が広がる積雪具合でした・・・。
ただ、朝早く出発したのが幸いし、雪が締まっていてくるぶし位の踏み抜きですんだ感じです。
「ズボニー」をこよなく愛しているのですが、流石に国師ヶ岳まで腿の踏む抜きが続くと到着が明後日になってしまいますからね~
地味なアップダウンをこなすと、そこは富士山が見えない「富士見」になります。
富士見の標高は2,373mになりまして、国師のコルまで2,300m付近をウロウロする感じになります。
振り返っての甲武新ヶ岳方面の景色になります。
いや~だいぶ歩いてきましたね~~
ここまで誰とも会わなかったもので、とても静かな登山となりました。
奥秩父は本当に山深いですよね!
歩いてみたい尾根が多く困ってしまいます。
だいぶ国師ヶ岳が近づいてきましたね~っと言いたい所ですが、まだまだ距離がありますね。
久しぶりに奥秩父主脈縦走路を歩いているんだな~っと感じた国師ヶ岳への道標でした。
国師ヶ岳への登山ルートの核心部であります国師のタルに近づくと雪が消えてしまいました・・・。
例年、この辺の積雪が深く大苦戦するのですが、今年はモリモリ雪が降ったものの、ゴリゴリと雪解けが進んでしまったみたいです。
雪解けが早いので、今年は水不足になるかも?っと山小屋の方が嘆いておりました。
豪雪地帯を予想していた国師のタルに到着です。
全く雪がなく拍子抜けしてしまいました。
当初、到着した時間によっては、こちらの国師のタルでビバークも考えていたのですが、ここまでほとんど雪の影響を受けずに登山することが出来ました。
かなり早い到着になりましたが、国師ヶ岳を目指して進みたいと思います!
国師のタルからは激急登が始まります・・・。
標高が上がるにつれて雪が深くなってきました。
見渡す限り急登が続き膝の上位の踏み抜きが多くなりました。
いや~国師ヶ岳の登山は、甲武新ヶ岳方面から登らない方が精神衛生上よろしいですね。
未踏の天狗尾根の分岐が見えてきました。
国師ヶ岳から西沢渓谷方面に至る登山ルートが有るのですが、崩落が凄く、チョット行く気になれません。
石塔尾根も未踏なので、その辺絡めて国師ヶ岳へ登山しても楽しそうだな~っと考えている誰かさんです!
今までの急登が嘘の様に平坦な登山ルートになります。
ここまで来ると、目指す国師ヶ岳の山頂は近いです!
ちなみに左側に見えているピークが、奥秩父最高峰の北奥仙丈岳になります。
よっ!国師ヶ岳!!!
日本三百名山に選ばれている国師ヶ岳の標高は、2,592mになります!
また、花の百名山、山梨百名山にも選ばれておりまして、「国師岳」とも呼ばれているのですが、どちらも名称としては正解になります。
国師ヶ岳の山頂からの北奥仙丈岳の景色になります!
誰かいるかな~っと見ていたのですが、全く人気がない感じでした。
国師ヶ岳の山頂は、景色も素晴らしく陽がよく当たり平坦なので、休憩に最適な感じです!
私もここで「脳破壊」しながら甲羅干しを楽しんでみる事にしました(?)
日がよく当たるのに雪が全然解けてなかったので、凄く積もったんでしょうね~
忘れちゃいけないのが国師ヶ岳の山頂からの富士山の景色になります!
いや~最高ですか?と聞かれれば最高ですね♡っと答えてしまいたい国師ヶ岳からの眺望でした!
国師ヶ岳から北奥仙丈岳登山の様子と登山ルート詳細
国師ヶ岳からの景色を堪能したところで、今回のメインディッシュの1つであります奥秩父最高峰の北奥仙丈岳を目指して登山スタートしたいと思います!
分かってはいましたが、国師ヶ岳への登山と同様、北奥仙丈岳も雪が深く溜息がコトコト炒めた玉ネギ色になってきました(?)
国師ヶ岳から少し歩くと、目指す北奥仙丈岳と今宵のお宿である大弛小屋(大弛峠)への分岐につきました。
重いテント泊装備を担いで北奥仙丈岳へ登るのもアレなので、こちらでデポして空身で向かいたいと思います。
そんな感じで、奥秩父最高峰である北奥仙丈岳の山頂に到着です!
北奥仙丈岳の標高は2,601mになります。
奥秩父主脈縦走路から少し離れているのがマイナーである要因の1つですよね~
ちなみに先ほどの分岐から10分くらいの道のりになります。
北奥仙丈岳から眺める金峰山方面の景色になります!
絶好調な景色を見れて私は幸せ者でございます!!
それにしても北奥仙丈岳の山頂も風が強く、油断すると口の周りの体毛が吹っ飛んでしまいます(?)
北奥仙丈岳の山頂から南アルプスの景色になるのですが、こちらは絶不調な感じでした。
微かに見える南アルプスの景色になります。
先日登山した鳳凰三山ですかね。
新しいNATO(北大西洋条約機構)のマークかな?っと思ってしまった北奥仙丈岳の山頂プレート(山座同定版)でした(笑)
明日登る金峰山の景色になります。
山頂には、金峰山のエンドマークである五丈石が鎮座しているのですが、北奥仙丈岳の山頂からも眺めることが出来ました!
今まで登山してきた奥秩父主脈縦走路の景色になります!
北奥仙丈岳の山頂から綺麗に見えてますね!
中央奥が甲武信ヶ岳、手前のモッコリが国師ヶ岳ですね。
前国師岳登山と国師ヶ岳登山の駐車場がある大弛峠について
北奥仙丈岳の山頂を満喫したところで、今宵のお宿である大弛小屋、前国師ヶ岳を目指して登山再開したいと思います!
それにしてもだいぶ早く到着しちゃいそうな勢いですね~・・・。
前国師ヶ岳を目指して進んでいくと、山の中とは思えない立派な構造物が見えてきました。
階段を進んでいくと、先ほどまで癒されていた北奥仙丈岳の山頂がよく見えました!
少し進むと前国師岳の山頂に到着出来ました!
位置的に国師ヶ岳の前衛というよりは、北奥仙丈岳の方が近いので、「前北奥仙丈岳」の方がシックリくるな~っと思っていた誰かさんでした(笑)
前国師ヶ岳の山頂からは、前でも後ろでもない絶景が広がっておりました!
前国師ヶ岳からは「夢の庭園」になりまして、長い階段歩きになります。
私の眉毛は「夢の懸け橋」のような一本眉毛になるのですが、夢の庭園は、「夢の定年」な感じの景色が広がっておりました(???)
そんな感じで前国師ヶ岳からモリモリ進んでいき、今宵のお宿である大弛小屋に辿り着くことが出来ました!
かなり積雪がモリモリな状況ですが、大弛小屋の詳細は、次回にしたいと思います。
ちなみに大弛小屋のある大弛峠は、無料の駐車場が整備されておりまして、今回登山をした国師ヶ岳、北奥仙丈岳、金峰山の起点として利用できます。
こちらが大弛峠周辺の地図になるのですが、登山口周辺には50台前後駐車できるスペースがあります。
しかしながら、大弛峠の標高が2,360mと高所にある関係で(車で行ける日本で一番高い所にある峠)、難易度の高い金峰山、国師ヶ岳へ簡単に登ることが出来るので、登山シーズンになると駐車場が非常に混雑します。
駐車場にはトイレもありますので、国師ヶ岳へ登山する際は、利用してください!
そんな感じで今回の国師ヶ岳、北奥仙丈岳への登山の詳細に移りたいと思います。
国師ヶ岳、北奥仙丈岳の登山ルート・標高差・コースタイム詳細
こちらが今回登山をした国師ヶ岳と北奥仙丈岳へテント泊縦走した際の登山ルートと標高差の地図になります。
登山をした日は、5月4日なりまして、終日風が強く、国師ヶ岳周辺は特に冷え込みました。
また、今回の登山区間は、10km付近から20km付近になるのですが、標高差の地図の通り、甲武信ヶ岳から国師ヶ岳までは小さなアップダウンが連続し、白目・泡吹きから打首獄門な感じになる、刺激的な登山ルートになります♡
特に国師のコルから国師ヶ岳までは、積雪が深い登山ルートかつ、かなりの急登になりますので、テント泊装備で登るには辛い道のりになっております。
そしてこちらが今回登山をした国師ヶ岳、北奥仙丈岳へ縦走した時のコースタイムになります!
甲武信小屋 5:13 → 5:29 甲武信ヶ岳 → 5:55 水師 → 6:47 両門ノ頭 → 7:59 国師ノタル → 9:58 国師ヶ岳 → 10:13 北奥千丈岳 10:16 → 10:23 前国師ヶ岳 → 10:46 大弛小屋
甲武信ヶ岳の山頂から国師ヶ岳の山頂までのコースタイムが約5時間ほどでした。
積雪が深い時期に登山をすると、辿り着けないことが多い区間になりますので、GWの時期と言っても油断せず、最新の情報を入手して計画してください。
当初の計画では、16時くらいに大弛小屋に辿り着けたら良いな~っと考えていたのですが、実際は11時前に到着出来たので、非常にラッキーでした。
まとめ
久しぶりに登頂できた国師ヶ岳、北奥仙丈岳ですが、天気も良くて素晴らしい景色が見れてラッキーでした!
風が強く、積雪も深くてかなり体が冷えてしまったのですが、当初計画していたコースタイムよりも3時間ほど早く到着出来たので、だいぶ体力温存することが出来ました。
大弛小屋の詳細については次回にしたいと思いますが、清里駅までの縦走が本当に大変でした・・・。
国師ヶ岳、北奥仙丈岳から下山のちテント泊した大弛小屋について書いた記事になります!
テント場の様子や水場、トイレ、料金についても触れてますので、良かったら参考にしてみてください!