岩手県の象徴と呼んで良い岩手山ですが、現在、火山性微動などもあって噴火が囁かれております。
岩手山は、過去にも大規模な噴火を繰り返している活火山になりますが、今回は数ある登山コースの中から「七滝ルート」を使って登りましたので、登山コースの詳細や美しい七滝、噴気がモリモリな大地獄等の風景を織り交ぜながら解説していきたいと思います!
- 岩手山の標高と登山した経緯について
- 岩手山登山!七滝登山口から七滝までの登山ルート、駐車場詳細!
- 七滝の景色と落差、氷瀑について
- 岩手山登山!七滝コースから大地獄谷までの登山の様子と景色について
- 岩手山七滝コースの登山ルート・標高差・コースタイム詳細
- 岩手山噴火警戒レベル2と入山規制について
- まとめ
岩手山の標高と登山した経緯について
前回の姫神山への登山に引き続きまして、今回はメインディッシュであります岩手山への登山について書いていきたいと思います!
岩手山は、岩手県の最高峰になるのですが、標高は2,037.95mになりまして、直近では1919年に噴火しております。
現在も気象庁の「常時監視対象活火山」になっている岩手山ですが、今後の火山活動に注意が必要ながら、四季折々のお花を始め、山頂から素晴らしい景色が広がる事から、日本各地から登山愛好家が集まる名峰として名高い感です。
特に日本百名山を集めている方にとっては、登らなければならい山であるのが岩手山になるのですが、当初は全然違う山域を考えていたものの、天気が悪く断念し、晴天が期待できるこちらに転戦した経緯があります。
神奈川県に住む私にとっては、岩手県は非常に遠く、中々簡単に登山できる感じではないだけに、折角遠くから来たんだから・・・となり、岩手山八合目避難小屋で1泊し、モリモリ堪能する事に致しました!
岩手山八合目避難小屋につきましては、また別途記事にしますが、今回は七滝ルートを使って岩手山へ登山した時の様子について書いていきたいと思います!
特におすすめなのが、登山道の名前になっている「七滝」と「大地獄谷」になるのですが、そちらについては写真を多くして詳細に書いていきたいと思います!
まずは岩手山への登山の前に出没した岩手三山の1つである姫神山について書いた記事がこちらになります。
一本杉園地キャンプ場を拠点にし、姫神山へ登山した時の様子について書いた記事になります!
そして七滝登山口から岩手山への登山中に撮影した登山動画がこちらになります!
上記写真を押すと、YouTubeで登山した岩手山七滝ルートの登山の様子について観ることが出来ます!
登山ルートの様子や七滝、大地獄、山頂からの景色も撮影してますので、良かったら登山の参考にしてみて下さい。
岩手山登山!七滝登山口から七滝までの登山ルート、駐車場詳細!
こちらが今回岩手山への登山で利用した七滝コース登山口周辺の地図になります。
地図の通り、周辺には宿泊移設があるものの、お店や自動販売機、トイレはありませんので注意して下さい。
七滝登山口の直ぐ近くにトイレがあるのですが、残念ながら現在は使用中止になっており、利用することが出来ません。
少し離れてますが「みんなの広場公衆トイレ」がありますので、そちらで済ませて下さい。
そしてこちらが岩手山七滝ルート登山口の無料駐車場の様子になります。
かなり狭い駐車場になっておりまして、最大10台前後駐車が可能は広さになっております。
路肩に駐車するには道が狭いので、登山口周辺で駐車できない場合は、トイレがあります「みんなの広場」に駐車する形になります。
それでは七滝コース登山口から岩手山を目指して登山スタートしたいと思います!
相変わらずザックがデカいマエちゃんになります!
姫神山への登山に引き続きまして、岩手山への登山もご一緒させていただきました!
七滝コース登山口には、岩手山の八合目避難小屋の利用料金が掲示されておりました!
八合目避難小屋はテント泊が出来ないので、小屋泊で利用したのですが、詳細は別の記事で書きたいと思います!
登山口で泣きながら登山届を書いているマエちゃんになります!
今生の別れになるかと思うと涙が止まらなかったそうですって違うか!?(笑)
そして岩手山への登山で注意しなければならないのが「火山ガス」になります。
特に今回利用した七滝コースには、途中で大地獄谷という火山ガスが出ている個所があるだけに油断ならない感じになります。
準備が整ったところで、七滝コース登山口から岩手山を目指して登山スタートでございます!
ちなみに登山口から岩手山まで9.7kmの道のりになります。
七滝コース登山口からは、暫くの間、平らで歩き易い登山道が続きます。
下山後に知ったのですが、七滝コースは、ツキノワグマの出没が非常に多く、付近のホテルや宿の関係者はかなり警戒しているそうです。
平和な登山道だな~っと思っていたのですが、かなりの熊が生息しているとの事ですので、熊鈴やクマ除けスプレーを必ず持参してください!
登山口からダラダラとした緩い登りを50分くらい進んで行くと、「七滝」への分岐が見えてきます。
折角なので、七滝を観賞したいと思います!
七滝の景色と落差、氷瀑について
滝見台から少し急な坂を下ると目の前に七滝のお姿を見ることが出来ました!!
いや~~美しい滝ですね!!
そんな七滝は、岩手山の焼切沢最大の滝になりまして、落差は約40mになります。
見た感じ2段の滝かな~っと思われますが、見えないだけで名前の通り7段の滝になります。
七滝の滝壺まで行けそうな感じですが、これから岩手山への登山を控えているので、ここはグッと堪えました!
ここで登山靴を濡らすわけにはいきませんしね!!
それにしても滝のしぶきと冷えた風が心地良く、ここで強烈な睡魔が襲ってきました(笑)
年によって異なりますが、七滝は1月前後から氷瀑化しまして、アイスクライミングや、スノートレッキングで訪れる方が多かったりします。
七滝登山口の周辺には、ホテルや旅館が多く、冬は熊の心配もないので、散策にもってこいですよね!
ついつい沢を見ると「桃が流れてこないかな~」っとマジマジと観察してしまいます(笑)
岩手山は火山ですので、川底や周囲の岩質に影響しているんだな~っと感じてしまいました。
七滝の景色を頭に入れて、これから迎える辛い岩手山の登りの糧にしたいと思います!
何時来れるか分かりませんが、また、季節を変えて七滝に再訪したいですね!
それでは七滝から岩手山を目指して登山スタートしたいと思います!
七滝から岩手山までの距離は、モッコリ7.7kmあるみたいで、この情報は見たくなかったです(涙)
岩手山登山!七滝コースから大地獄谷までの登山の様子と景色について
七滝から1kmほど登ると一服峠に到着しました。
名前の通り一服するには丁度良い広場があるのですが、ここまで結構急登で痺れました。
そんな感じで一服峠から大地獄谷まで2.2kmの道のりになるみたいですので、更に進みたいと思います!
大地獄谷に近づくと、段々と登山道が湿ってきます。
七滝から上部は、こんな感じにグジョグジョな箇所が多く、登山靴を濡らしてしまうので要注意です。
グチュグチュ地帯を抜けると「左俣沢」に到着しました。
左俣沢は休憩するのに丁度良く、水量も豊富で風が冷たくて心地良い場所でした!
ただ、相変わらず足元は濡れていてグチュグチュ状態でしたので、座って休憩するのはチョット無理だと思ます。
このグチュグチュ地帯は、七滝コースの最大の核心部になると思います・・・。
ルート上には岩や木が置いてあって濡れない様にはなっているものの、それ以上に水たまりが深く、だいぶズボッ♪っとしてしまいました・・・。
スパッツはあった方が良いと思います!
ただ、七滝コースは、沢沿いを歩くので、景色が素晴らしく飽きの来ない行程になりました!
そして大地獄谷に近づくと、沢沿いの色が一変します。
硫黄交じりの臭いが始まり、なんだか地元の箱根の大涌谷にような感じになってきました。
アッチは黒倉山ですかね。
岩手山の下山で近くを通る計画なのですが、アレは登りたくないな~っと率直に感じてしまいました(笑)
それにしても七滝コースの滝が素晴らしく、足が止まってしまい中々進みませんでした!!
温泉なんじゃないのか?
入浴できるんじゃないのか?
むしろ混浴しようよ!っと、エアー山ガールに語りつつ、風呂に入りたい病に感染してしまいました!
ここで入浴していると、登山者はビックリしちゃいますよね(笑)
それにしても硫黄の臭いがかなり濃く、火山活動が活発になってきていると言われておりますので、岩手山大丈夫か?っと思ってしまいました。
そんな感じでグチュグチュ地帯ではありますが、こちらが「湯の華取跡」になります。
硫黄臭が凄く、確かに湯の華が取れそうだな~っと感じるエリアでした。
それにしても足元が悪く、えらく滑るので要注意です!!
湯の華取跡から大地獄谷に向かっているマエちゃんになるのですが、凄く滑るので難儀してました。
後を歩く私にとっては、足元が確定するので非常に楽に歩くことが出来ました(笑)
先頭で悪路を歩くのって大変ですしノウハウが必要だったりするんですよね~
湯の華取跡から先は登山道が乾いてきまして歩き易くなってきました!
七滝コースらしい沢沿いの登山道が続きます!
だいぶ疲労が蓄積してきたので、ここで冷えたビールか、日本酒が流れてくればな~っと思ってしまっていたのは内緒ですよ♡
そして七滝コースの核心部の1つである「渡渉箇所」になります。
今回は水量が少なかったので問題なかったのですが、大雨が続くと難儀すると思いますので、前日までの天気予報も是非、チェックしてください!
渡渉後も急登が続きます・・・。
サクサク登れるのかな~っと思っていたのですが、七滝コースは、そんなに甘いものではありませんでした。
七滝コース上に咲いていた石楠花の花になります!
岩手山もお花が多い山ですので高山植物が楽しみですね!
そんな感じで大地獄谷になります!
名前の通り、そこは地獄でした。
そして硫黄の臭いが立ち込めておりまして、改めて岩手山が活火山である事を思い知らされました。
噴き出す火山ガスの影響か、大地獄谷周辺には大木が存在せず、荒々しい景色が広がっておりました。
腸内細菌(善玉菌)が全滅した、私の大腸の様子に近いですね!(?)
大地獄谷の噴気が出ているスポットになります!
周辺の岩が黄ばんでますが、あれは硫黄ですね。
私のパンツの黄ばみは・・・
あれは「お釣り」ですね!(????)
大地獄谷から見る鬼ヶ城周辺の稜線の景色になります。
岩手山の下山に使うルートになるのですが、あの稜線を歩くのか~っと思うと、チョット下半身から「お釣り」が噴き出してしまいました(笑)
一気にアンモニア臭がたち込めた大地獄谷ですが、登山道がザレザレで滑りやすく、急登も続き大変難儀しました。
振り返っての大地獄谷の様子になります。
岩手山の生命力を感じることが出来るエリアでした!!
この辺は火山性ガスが溜まりやすい地形をしてますので、十分注意して下さい!
私の生命力が低下中なもので、大地獄谷で昼食をとる事にしました!!
「アオヒゲが自慢!熟成三段腹のロースかつ重」と読んでしまった誰かさんでした(笑)
昼食後、三段腹が回復したのを見届けたのち、岩手山への登山を再開したのですが、雰囲気の良い稜線歩きを楽しむことが出来ました!
ぼちぼち七滝コースが終わろうとしております。
この辺は登山道が結構荒れてまして、左に滑落すると洒落になりません。
風が強い時や、濃霧の時は要注意でございます。
あと、結構硫黄臭いので、火山ガスにも注意が必要です。
特に無風の時や、窪地(大地獄谷周辺)はガスが溜まりやすいので、噴気が出ている周辺では休憩はしない方が良いかと思います。
見えている奥の山が鬼ヶ城になるのですが、岩手山は更に左奥になるので、まだまだゴールが見えません・・・。
いや~岩手山への登山は、こんなに大変だとは夢にも思いませんでした・・・。
そんな感じで大地獄分岐に到着出来ました!
ここで七滝コースが終わり、更に悪路を登り不動平避難小屋方面を目指したのですが、長くなってしまったので、岩手山への登山の続きは次回にしたいと思います!
続きましては、七滝コースで岩手山へ登山した詳細に移りたいと思います。
岩手山七滝コースの登山ルート・標高差・コースタイム詳細
こちらが今回登山をした岩手山への登山と、七滝コースのルート、標高差の地図になります。
登山をした日は、7月14日なりまして、登山口周辺は蒸し暑かったのですが、沢沿いのコースということもありまして、途中から爽やかな空気に包まれ歩き易い気候でした。
また、標高差の地図の通り、七滝コース登山口から急登を織り交ぜながら標高を上げて行きます。
記載の通り、七滝コースは道が悪い所が多く、距離以上に時間が掛かりますので、その点も注意して下さい!
そしてこちらが今回登山をした岩手山への登山のコースタイムになります!
岩手山七滝登山口 9:22 → 10:07 七滝 10:17 → 10:44 一服峠 → 11:22 湯華採取跡 → 12:19 大地獄分岐
大地獄分岐の手前で昼食をとっておりますが、七滝登山口からのコースタイムが約3時間になりました。
標準コースタイム(山と高原地図)は3時間20分ですので、ほぼコースタイム通りに行程を消化することが出来た感じです。
岩手山噴火警戒レベル2と入山規制について
2024年10月2日に、岩手山の噴火警戒レベルが2へ引上げが決定しました。
上述の通り、大地獄谷周辺は、火山ガスが濃かったので、大丈夫かな~っと思っていただけに、この処置は妥当だと思いました。
※上記2枚の写真は気象庁より出典
なお、噴火警戒レベル2に引上げられたことにより、岩手山の山頂から2kmの範囲で入山が出来なくなりました。
今回登山している七滝コースも含まれておりまして、特に噴火が予想される大地獄谷周辺は近づくことが出来ませんので注意して下さい!
私達が岩手山へ登山した7月頃から火山性地震が増加しておりまして、今後の活動状況によっては噴火警戒レベル3になる事も予想される状況です。
美しい岩手山ですので、このまま火山活動が終息してくれれば良いのですが、こればっかりは分かりませんよね。
現在、岩手山は入山できませんし、周辺の八幡平も火山活動が活発になってきてますので、そちらについても十分注意して下さい!
まとめ
岩手山への登山は、色々な登山道が整備されているのですが、その中でも利用者が少ないのが今回登った七滝コースになります。
なんで利用者が少ないのかな~っと思ったのですが、確かに行程が長く、道も悪いので岩手山山頂だけが目当てなら敢えて使うメリットは低いな~っと私も感じました。
ただ、七滝コースでないと味わえない岩手山の魅力がモリモリ詰まっておりますので、個人的にはおすすめなルートになります!
特に大地獄谷周辺の景色は、非日常でとても楽しい時間になりました!
そんな感じ次回は大地獄谷から岩手山の山頂までの登山について書いていきたいと思います!
大地獄谷からお花畑と御苗代湖を経由して岩手山の山頂をお鉢周りをした続きの記事になります!