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栃木の山火事の原因は登山者!?森林失火罪と両崖山の火の不始末に思うこと

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栃木足利市両崖山の山火事でハイキングコース通行止め案内

※足利市より出典

 

 

栃木足利市両崖山の山火事について

栃木県の足利市に鎮座する両崖山で発生した山火事ですが、いまだに鎮火の目途が立ってないそうで心配ですよね。

 

ここ数日、風が強く空気も乾燥し、火災の延焼が進みやすい環境ですので、山に限らず一般家庭においても火事に要注意ですよね。

 

今回の栃木県両崖山の山火事は、2月21日15:40頃に発生し、4日目になってもまだ鎮火せず、むしろ延焼が広がっている状況です。

 

今日現在、東京ドーム20個分の広さ(100ha弱)に迫る勢いで山火事が広がっておりまして、付近に住んでいる方にとっては、心配で眠れぬ夜になっております。

 

調べてみると、山火事が起きている両崖山周辺は、地形の影響もあってか、風が強く吹き抜ける地域みたいです。

 

そんな地形的な要因も、山火事の鎮火の遅れに影響していると思われます。

 

また、昔と違って、今の山は荒れている所が多く、ひとたび火事が起こると延焼しやすいと聞いたことがあります。

 

間伐などをして管理している山の場合、適度に空間が保たれますし、火事の燃料になる草木が生い茂っておらず、無造作に広がっていないので、ある程度は火事に強いそうです。

 

そ~はいっても、全て防ぐとこは出来ませんが、山の管理が不十分なことも、今回の山火事が鎮火できていない原因になっているかもしれません。

 

逆に言えば、両崖山の様にひとたび山火事が起きてしまうと、管理されていない山の場合、鎮火に時間が掛かってしまうとも言えますので、他人事ではないですよね。

 

足利市両崖山は、26日の金曜日に雨が降る予報になっておりますので、もしかすると、栃木の山火事も鎮火方向に向かうのではないかな~と思っているのですが、引き続き強風が吹く予報ですので油断ならない感じです。

 

私は登山を始め、キャンプやハイキングを趣味にしているのですが、山火事のニュースを聞くと胸を痛めてしまいます。

 

山火事が起きますと、美しい自然が一気に消滅し、非常に痛々しい姿になってしまうことを知っているからです。

 

 

山火事の後の様子

こちらは、山梨県に鎮座する「甲州高尾山」、「棚横手山」周辺になるのですが、この界隈の斜面には大きな木が生えておりません。

 

何故かと申しますと、今回の栃木の両崖山と同じく、山火事が発生し広大な土地が焼けてしまったからになります。

 

山火事が発生する前は、木々が生い茂り、とても美しい林相だったそうですが、今では見る影もございません。

 

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山火事があった、甲州高尾山、棚横手山については、こちらの記事で詳しく書いてますので良かったら参考にしてみて下さい!

 

山火事が発生してから既に20年近く(それ以上?)経っているそうですが、いまだに自然が復活していないところを見ると、今回の栃木の両崖山周辺も同じようなことが起こると思われます。

 

自然を愛する私にとっては、栃木県の足利市の火事は、悲しいニュースになりますが、今回は山火事の原因と火の不始末と気になる失火の罪である森林失火罪について掘り下げてみたいと思います!

 

山火事の発生地両崖山について

 

こちらが今回山火事が発生している栃木県足利市にあります両崖山(りょうがいさん)周辺の地図になります。

 

無知なもので、山火事が起こるまで、両崖山については名前すら知りませんでした。

 

しかしながら、山火事の原因や、今までの経緯を調べてみると、地元の方に愛されている山みたいで、多くの方が登山・ハイキングを楽しんでいる人気スポットになります。

 

 両崖山の標高につきましては、251mになりまして、「低山」に分類される感じの高さになっております。

 

しかしながら、展望が良い山になりまして「栃木百名山」にも選出されている名山でもあります。

 

足利市の市街地からも近く、ハイキングコースも整備されておりますので、訪れる登山者・ハイカーの数も多く、地元密着のお山になっております。

 

空気が澄んでいる冬場になりますと、富士山を始め、都心のビル群も見えるそうですが、現在は火事の影響で見れないと思われます。

 

また、両崖山と市街地が近いこともあって、火事の影響が民家へ迫っている状況で、付近の約200世帯が避難する状況になっております。

 

両崖山は、標高こそ低いですが、懐というか麓が広いので、今後の山火事の勢いによっては、更に避難が必要な世帯が増えてしまう恐れがあります。

 

 

栃木の山火事の原因は?犯人は登山者?について

今回の栃木の山火事の原因については、現在調査中になっております。

 

しかしながら、火事の火元については既に判明しておりまして、両崖山の山頂付近のベンチになっております。

 

火元が山頂付近のベンチと聞けば、おのずと山火事の犯人は登山者、ハイカーになってしまいますよね。

 

近年、キャンプブームで多くの方が山の中に入っておりますが、状況から、今回の山火事はキャンパーは犯人ではないと思われます。

 

 

両崖山の山頂周辺の地形図

※国土地理院より引用

 

両崖山の山頂周辺の地形図を見ますと、車で山頂まで行けれませんし、標高こそ低いですが、それなりにアップダウンが連続する登山道(ハイキングコース)になりますので、重たいキャンプ道具を担いで登るのは現実的ではないと思います。

 

山頂周辺には、両崖山展望台や御嶽山神社などもありますし、狭いながらも平地が広がっておりますので、火事を起こした犯人も、景色を楽しみながら休憩していたのではないかと思われます。

 

この時期の登山は、標高が低いとはいえ非常に寒いですので、山頂で休憩しながらガスバーナーやアルコールストーブ等の火器を使い、お湯を沸かしていたのかもしれません。

 

 

山火事の原因登山用火器類

こちらは、固形燃料を使ってお湯を沸かしている状態になるのですが、風が強いと炎が大きく広がり、落ち葉や枯れ木に燃え移る可能性があったりします。

 

この時は、前日が雨だったため、周辺の落ち葉などが濡れていたので延焼の心配がなかったのですが、乾燥した時期になりますと、登山者が使う火器類が山火事の原因になることは容易に想像できたりします。

 

また、マナーの悪い登山者やハイカーですと、休憩中に吸ったタバコをポイ捨てする輩もいたりします。

 

私見になってしまいますが、今回の山火事の原因は、タバコのポイ捨てによる火の不始末ではないかな~と推測しております。

 

何故かと申しますと、山火事の火元が休憩用のベンチ付近になるからです。

 

登山者、ハイカーの感覚ですと、火器類を置くのに安定している(水平な場所)ベンチの上で火を使うことが多いからです。

 

また、ベンチ周辺は、人の往来もありますし、風が抜ける事が多いので、落ち葉が溜まっているとは考えにくいです。

 

推測でものを言うのはナンセンスですが、落ち葉が多い所で火器類を使うのも考え難いですし(そこまでバカではないと思います)、登山中の休憩で使ったガスバーナーやアルコールストーブ等の火器類が山火事の原因とは考えにくいな~と感じております。

 

両崖山は、市街地からも近く、散歩として登る事も出来る標高になりますので、普段から山歩きをしている方というよりも、素人によるタバコ等の火の不始末により山火事になってしまったのではないかと推測しております。

 

または、山頂周辺でバーベキューをし、炭が冷えるまで待たず、そこら辺に捨ててしまい火事になったことも考えられますが、重量的に山頂まで担ぎ上げられるか疑問も残りますよね。

 

一部報道では、「ハイカー休憩所で出火」といった内容のものもありますが、だからと言って、登山者、ハイカーが山火事の原因であるとは言い切れないと思います。

 

 

山火事の罪は?森林失火罪について

現在、山火事の原因は不明ですし、出火させてしまった犯人についても足取りがつかめていない状況です。

 

ここまで火事が大きくなってしまうと、心当たりがあったとしても、中々名乗り出るのは勇気がいりますよね。

 

しかしながら、出火時間が判明しておりますし、周辺が市街地になりますので、数多くの防犯カメラがあると推測されます。

 

登山口も限られておりますので、結構早く犯人が特定されるのではないかと思っております。

 

それにしても、今回の様な山火事を発生させてしまうと、どのような罪なるか気になりますよね!?

 

山火事の原因は不明ですが、とりあえず放火ではなさそうなので、重罪にはならないと思われます。

 

しかしながら、山火事を起こしてしまうと「森林失火罪」といった罪に該当する恐れがありまして、逮捕される可能性が非常に高いです。

 

この森林失火罪は、「森林法」に規定されているのですが、失火とはいえ処罰の対象になりまして、法定刑は50万円以下の罰金になります。

 

これは、自分が所有している森林にも該当しますので、敷地内の火事だからと言って罪に問われない訳ではないので注意が必要になります。

※逮捕され罰金50万円以下になる可能性が高いです。

 

また、火事を起こしたことにより、土地所有者に損害を発生させてしまった場合は、民事訴訟の方で慰謝料などの請求が発生する恐れもあります。

 

建物の放火とは違い、森林失火罪の罪自体は比較的軽いものの、一度山火事が起きますと広範囲になってしまいますし、消火活動中の事故なども発生する恐れがありますので、火の取り扱いには十分注意する必要があります。

 

特に山の中で火を使うことが多いキャンプや登山においては、森林失火罪は、身近な罪になるかと思いますので、とにかく山で火事を起こさないことが重要になります。

 

山火事鎮火とその後について

鎮火が遅れた栃木の山火事ですが、106ヘクタール焼失したものの、人的被害もなく、無事に消火完了しました。

 

山火事が鎮火したことに伴い、2月21日から両崖山周辺の登山道は通行止めになっておりましたが、3月17日を以て解除となりました。

 

両崖山のハイキングコースは、4つあるのですが、どのルートを使っても大丈夫となっております。

 

報道等によると、山火事の凄さが色濃く残る山肌にはなりますが、多くの登山者、ハイカーが押し寄せて登山を楽しんでいるそうです。

 

火元とみられる場所も確認できるので、登山者に交じって報道等の方も多く両崖山へ登ったみたいです。

 

一度山火事が起きますと、消火するまで時間が掛かってしまいますし、貴重な自然がゴッソリなくなってしまいます。

 

同じような山火事がまた起きないことを切に願っております。

 

※2021年3月18日加筆

 

まとめ

山火事は、アメリカやオーストラリアでよく起こるイメージがあるもので、当初、栃木の話ではなく、海外のニュースだと思っていた誰かさんでございます。

 

大規模な山火事は、わが国ではあまり多くない印象ですが、それでも山が多い国土であることを考えると、今後も同じような火事が起きても不思議ではないですよね。

 

間伐をせず、山が荒れてしまうと、土砂崩れの原因にもなりますし、山火事の鎮火の遅れにもつながりますので、抜本的な対策が急務なのかも知れませんよね。

 

美しい自然を守るためにも、1日も早く栃木の山火事が鎮火して欲しいなと願っております。

 

また、不眠不休で山火事の消火にあたっている消防や消防団の方に、事故や怪我無いことも切に願っております。

 

山火事の原因がまだ分かっておりませんが、今後の登山、キャンプの参考になる事故だと思いますので、そちらが分かりましたら、別途加筆したいと思います!

 

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テントの火災と一酸化炭素中毒について書いた記事になります!

登山、キャンプの参考になれば幸いです!