南アルプスを代表するお山になるのが白峰三山ですが、標高が3,000mを越す高地という事もありまして、中々登頂するのが難しい山の1つになります。
また、登山口までのアクセスが大変なこともありまして、その点も難易度が高い山であると言えるのですが、今回は白峰三山の一角を担っている農鳥岳への登山について解説したいと思います!
農鳥岳への登山口として多くの登山者が利用する奈良田への登山コースや、途中にある大門沢小屋についても触れていきたいと思います!
- 農鳥岳へ登山した経緯と標高、読み方について
- 農鳥小屋から西農鳥岳登山と登山ルートの詳細!
- 農鳥岳登山と登山コース、山頂からの景色の詳細
- 大門沢降下点から大門沢小屋までの登山コース詳細
- 大門沢小屋詳細!売店とテント泊、メニュー、料金の詳細
- 奈良田への登山コース詳細
- 農鳥岳登山ルート・標高差・コースタイム詳細
- まとめ
農鳥岳へ登山した経緯と標高、読み方について
前回の白峰三山+小太郎山+塩見岳への登山に引き続き、今回は農鳥岳への登山について書いていきたいと思います!
3泊4日のテント泊縦走も、残すは農鳥岳への登山と、下山口であります奈良田への途中で営業している大門沢小屋を残すのみとなりました!
天候にも恵まれ素敵な景色を見せてくれた南アルプスですが、本当の試練は農鳥岳への登山と大門沢小屋への下山になります。
今回の奈良田へのコースは、非常にタフなルートになっておりまして、永遠と急坂の下りが続き精神が崩壊する事この上ない感じになります!
そんな農鳥岳の標高は、3,026mになりまして、中々読めない山名をしてますよね!
「農鳥岳」と書いて「のうとりだけ」と読むのですが、山名の由来は、6月頃になると山肌に鳥模様(白鳥)の残雪が浮かび上がる事から名付けられたそうです。
この鳥模様が見えたタイミングで田植えをしていたそうで、北アルプスの「爺ヶ岳」と同じような山名の由来になります。
※爺ヶ岳は、鳥模様ではなく「種をまくお爺さん」の模様が残雪に浮かび上がります。
そんな感じで今回は農鳥小屋から出発し、西農鳥岳、農鳥岳へ登山をし、大門沢小屋を経由して奈良田へ下山した時の様子について書いていきたいと思います!
まずは前回歩いた塩見岳への登山について書いた記事がこちらになります!
農鳥小屋から仙塩尾根を利用して、塩見岳へピストン登山した記事になります。
今回テント泊で2泊した農鳥小屋について詳細に書いた記事になります!
そして農鳥小屋から農鳥岳、大門沢小屋、奈良田への登山中に撮影した登山動画がこちらになります!
上記写真を押すと、YouTubeで農鳥岳や大門沢小屋、奈良田への登山やルートの様子について観ることが出来ますので、参考になれば幸いです!
農鳥小屋から西農鳥岳登山と登山ルートの詳細!
そんな感じでテントで2泊した農鳥小屋からの日の出の様子になります。
今日も絶好調な感じの日の出になりました!!
いや~何度見ても日の出は美しいですよね♡
よっ!富士山日本一!!
農鳥小屋から見る朝焼けの富士山の景色が最高でした!!
朝日が沁みる鳳凰三山の景色も美しく、息をするのを忘れてしまい、気絶寸前まで追い込んでしまいました(笑)
何時までも見ていられる農鳥小屋からの景色になります。
心が洗われた瞬間ながら、西農鳥岳へ登るにつれて充電が無くなり、いつものキモい状態に戻ってしまいました(?)
農鳥小屋から見る間ノ岳の景色が素晴らしく、またまた息をするのを忘れてしまいました!
さ~~名残惜しいですが、農鳥小屋から西農鳥岳を目指して登山スタートしたいと思います!
西農鳥岳を目指して登り始めると、ガスと日の出が相まって、何とも言えないモルゲンロートが繰り広げられました♡
あれが元気玉ならな~っと思いつつ、西農鳥岳を目指したいと思います!
それにしても壁のように立ちはだかる西農鳥岳と、これまた壁のような荷物を持っているマエちゃんになります。
心配性のマエちゃんなもので、3泊なのに1週間分の食料を荷揚げしたそうです(笑)
どこまでドMなんでしょうかね♡
西農鳥岳の登山ルートから振り返っての農鳥小屋、間ノ岳の景色になります!
いや~~ガスがモリモリですが、それでも美しさを隠せない感じですよね。
それにしても邪悪な姿をしている西農鳥岳になります。
いや~~~朝一番の体にこの急登は心臓の毛に悪いですね~~
たっ助けてくれ~~っと叫んでいると、段々ガスが晴れてきて、間ノ岳を始め周辺の景色が見えるようになってきました♡
景色が見えてよかったのですが、この先の絶望も分かってしまって複雑な気持ちになった瞬間でした(涙)
西農鳥岳を目指して進んでいくと、農鳥小屋辺りに「滝雲」が発生し、なんとも言えない雅な世界になっておりました!!
あの滝雲に乗って今直ぐ奈良田へ下山したい!っと、叫んでいたマエちゃんでした(笑)
西農鳥岳に近づくと、前日登った塩見岳のお姿も見えてきました!
よ~~やく西農鳥岳の登山ルートが緩やかになってきたものの、稜線歩きはまだまだ続きます。
一歩一歩噛みしめながら西農鳥岳へ進んでいきます。
3,000m峰の稜線歩きは、開放的で最高でした!
思わず「ヤッホー♪」っと叫びたくなる南アルプスの景色が広がっておりました!
アッチから農鳥岳を眺めている登山者が多いんでしょうね!
荒川三山も見えてきましたね~!!
久しく荒川三山も登っていないので、何処かでお世話になりたいと考えております。
よ~~やく西農鳥岳の山頂が見えてきました!
それにしても、塩見岳と荒川三山のコラボが美しく、中々足が進みません!
いや、嘘をつきました。
荷物が重くて中々足が進みません!っが正解になります(笑)
西農鳥岳の山頂で佇む女性登山者が絵になるな~っと思い撮影したのですが、大門沢下降点辺りで合流し、色々お話ししながら下山させていただきました。
非常に健脚な方で、大門沢の登山ルートをあっという間に下って行ってしまったのですが、その辺は後述したいと思います。
西農鳥岳と富士山のコラボがとても美しく、見入ってしまいました♡
西農鳥岳の山頂付近から登ってきた登山ルートの写真になります。
雲が晴れたり湧いてきたりと目まぐるしく天候が変わりました。
そんな感じで西農鳥岳の山頂とマエちゃんになります!
あまりの急登に意識がなくなりかけているお姿が印象的でした(笑)
そんな感じで西農鳥岳の標高は、3,051mになりまして、目指す農鳥岳の標高が3,026mになりますので、実はこちらの方が25m高いです!
なんとなく西農鳥岳は、3,000m峰なのに不遇な一座になってますよね。
農鳥岳登山と登山コース、山頂からの景色の詳細
西農鳥岳から農鳥岳を目指して登山スタートしたいと思います!
スタートした瞬間、塩見岳、荒川岳が目に飛び込んでしまい、ここでまた足が止まりウットリ♡がとまらなくなってしまいました!
いや~~荒川岳へやっぱり行ってきます!(笑)
西農鳥岳から農鳥岳への登山コースの様子になります。
結構道が険しく、距離以上に時間のかかる行程になります。
登山ルートには、ペンキマークが多いので道迷いのリスクはかなり低いのですが、それでも滑りやすい所や落石が起きそうな所が多く、油断ならん感じです。
結構キツイアップダウンを繰り返し、よ~~やくお目当ての農鳥岳の山頂が見えてきました!
ここまで来れば、農鳥岳の山頂はあと少しです!
そんな感じで農鳥岳の山頂に到着です!
農鳥岳の標高は、3,026mになりまして、日本二百名山に選ばれている名峰になります!
農鳥岳の山頂からの富士山方面の景色になります!
いや~~本当に山深い所に農鳥岳はそびえ立ってますよね!
農鳥岳の山頂から見る北岳とその奥に八ヶ岳の景色が広がっております!
そして農鳥岳の山頂からの鳳凰三山の景色になります!
この時は、久しぶりに登りたいな~っと思っていたのですが、結局我慢できず、先週登ってきました(笑)
鳳凰三山への登山については、また別の機会で書きたいと思います!
農鳥岳から見る間ノ岳と北岳の景色になります!
個人的には、間ノ岳、農鳥岳から見る北岳のお姿が大好きだったりします♡
これで白峰三山制覇ですね!
最終日も天気に恵まれ最高の時間を過ごすことが出来ました!!
さ~~名残惜しいですが、農鳥岳から下山して大門沢小屋を目指したいと思います!
大門沢降下点から大門沢小屋までの登山コース詳細
農鳥岳から次に目指す大門沢降下点方面の景色になります!
こっちも景色が最高ですね!!
大門沢降下点を目指してモリモリ下りたいと思います!
先ほどまでいた農鳥岳が、あっと言う間に小さくなってしまいました。
正面に見えているお山が広河内岳(標高2,895m)になります!
大門沢降下点まで、こんな素敵な景色が続きます!
そしてこ広河内岳から先のルートが「白峰南嶺」になります。
白峰南嶺は、玄人好みの稜線になるのですが、景色が最高なので、興味がある方はチェックしてみて下さい!
モリモリ進むと、大門沢降下点に到着でございます。
この辺は、キャンプした跡が色濃く残っているのですが、一応、テント泊禁止区域になっております。
大門沢降下点は、平で広い所なので、休憩するのに最適だったりします。
こちらが大門沢降下点のシンボルの鐘と道標になります。
正面には富士山も見えて最高の展望地になります!!
写っている女性が、西農鳥岳の山頂にいた登山者になりまして、とにかくスピードが速かった!
さ~~この南アルプスの景色も見納めになります。
大門沢降下点から大門沢小屋までの登山コースは、徐々に樹林帯歩きになっていきます。
健脚のオネーさんに引き離されまいとストークするマエちゃんです(笑)
この辺からお話ししながら奈良田を目指したのですが、あまりにも速く引き離されてしまいました・・・。
よっぽど、我々の事を「怪しい」と思っていたんでしょうね!
その勘は大正解になります(笑)
それにしても大門沢降下点から大門沢小屋までの登山ルートは、情け容赦ないほどの激下りになります。
このルートをテント泊装備で登りたくないですね・・・。
モリモリ下って行くと、沢が見えてきます。
この辺も急坂になりまして、油断ならん感じになります。
振り返っての大門沢降下点方面の景色になります!
だいぶ崩れておりますね~~
ちなみに大門沢は「雪崩の名所」になりますので、6月位まで入山は控えた方が良いかと思います。
そしてこちらが大門沢小屋の手前にあります水場になります。
人だかりが出来ておりますが、冷たくてとても美味しいお水になります。
ただ、大門沢降下点から大門沢小屋を目指しているならば、こちらで給水しなくても小屋が直ぐ近くにあるので不要の様な気がしてます。
大門沢小屋詳細!売店とテント泊、メニュー、料金の詳細
無事に到着した大門沢小屋ですが、登山者で溢れかえっておりました・・・。
きっと、私の帰りを待っていたんでしょうね♡(???)
え~~好きな山小屋の1つになるのですが、大門沢小屋の売店やテント泊、メニュー、料金について書いていきたいと思います!
こちらが大門沢小屋の入口なります。
こちらが食堂になっておりまして、水場もこの近くにあります。
そんな大門沢小屋の標高は、1,765mになりまして、小屋泊の収納人数は100名になっております。
テント泊も可能で、約40張のテント場がありまして、事前予約は不要になっております。
なお、小屋泊の料金は、1泊2食で11,000円、1泊1食10,000円、
寝具付き素泊まりが8,000円、寝具なし素泊まりが7,000円になります。
テント泊の料金は、1、000円/日になっておりまして、富士山の景色が良い段々状のテント場になっております!
そしてこちらが大門沢小屋の売店になります。
メニューが非常に豊富で、ビールを始め、白ワインや焼酎、日本酒などもあります。
そしてこちらが大門沢小屋の水場になります。
水場の利用は無料になりまして、冷たくて非常に美味しいお水になります!!
大門沢小屋にもバスの時刻表が掲示されておりました。
バスの時間を見ながら大門沢小屋で時間調整するのもアリかもしれません。
売店には、お土産屋山バッチなども売ってまして、農鳥小屋とは比較にならないほど物資が豊富です。
ちなみに農鳥小屋と大門沢小屋は、親戚?兄弟?がオーナーになっている関係で、山小屋のスタッフを融通し合っていたりします。
※農鳥小屋の小屋番さんなどは、大門沢小屋のスタッフになります。
そして大門沢小屋の名物料理はカレーライス、そうめんになりまして、料金は1,100円でした。
冷たいそうめんに心がときめいてしまいました・・・。
なんだか小屋のスタッフの様なマエちゃんでした(笑)
ビール1ケースを歩荷して、報酬として3,000円貰った時のような表情が印象的でした(笑)
ちなみに3,000円に特に意味はございません(???)
そしてこちらが冬季避難小屋として開放している小屋になります。
結構中は広く、冬季に利用した際は、広々と使う事が出来ました。
さ~大門沢小屋で英気を養ったところで、奈良田を目指して登山スタートしたいと思います!
奈良田への登山コース詳細
大門沢小屋から奈良田への登山コースは、基本、沢沿いを歩いて行きます。
沢の近くは涼しいのですが、それ以上に標高が下がって気温の上昇と湿度が我々を苦しめてきます。
奈良田への登山コースは、こんなアクロバティックな体位になる所が多く、オモザックを背負っている我々に色々な意味の快楽を注入してくれます♡
ただ、奈良田への登山コースは、基本、渡渉がないのがありがたい感じです。
大きな沢には、必ず橋が架かっているのですが、シーズン以外はない事が多い(要徒渉)ので注意して下さい。
特に積雪期は、この辺まで雪崩が押し寄せますので橋がないと思った方が良いかと思います!
こんな感じのお手製の橋が随所にあったりします。
ここでドボン♪したくないですよね・・・。
わしの体重知らんのか!!っと、怒鳴っていたマエちゃんが印象的でした(笑)
確かに、私の体重でもヤバい感じの橋でした!!!
この吊橋が見えると長かった大門沢ルートが終わるんだな~っと思ってしまいます。
調整池?の水も綺麗で、ついつい斧を投げ入れたくなってしまいました(笑)
きっと、農鳥おやじが出てきて「馬鹿野郎!到着がおせーじぇねーかー!!」と怒鳴りながら禁断のプレイが始まるんでしょうね(笑)
そしてこちらが大門沢小屋、農鳥岳への登山口になります。
ここから奈良田まで地味に距離があります。(約5km)
奈良田のゲートが見えてきました。
楽しかった登山が終わろうとしております。
昔は、原付バイクが1台通れるくらい隙間があったのですが、今は難しいですね。
奈良田のゲートの直ぐ近くに「第一発電所停留所」があります。
奈良田と北岳の登山口であります広河原を繋ぐバスが行き来しております。
奈良田から先もマイカー規制で入ることが出来ないのですが、人は通ることが可能です。
奈良田から歩いて広河原へ行く場合は、左のゲートになるのですが、右手に人が入れるよう扉が付いてます。
そんな感じで3泊4日の白峰三山+小太郎山+塩見岳の登山が終わりとなりました。
奈良田温泉白根館で入浴後、バスを待っていると、大門沢降下点で仲良くなったオネーさんと合流し、同じバスに乗って帰路につきました。
1本前のバスに乗ったんだろうな~と思っていたのですが、お風呂でバタついたそうです。
どんなプレイをしていたのか興味津々な時間になりました(笑)
オネーさんとは、バスの中で盛り上がり、色々な話を聞かせてもらい楽しい時間になりました!
また、機会があれば何処かのお山で会いたいものです。
そんな感じで身延駅から家路につきました。
思い出深い山行になりましたが、今回農鳥岳への登山の詳細に移りたいと思います!
農鳥岳登山ルート・標高差・コースタイム詳細
こちらが今回登山をした農鳥岳から大門沢小屋を経由して奈良田へ下山した時のルートと標高差の地図になります。
登山をした日は、8月12日なりまして、標高が下がるにつれて気温が増し、汗がモリモリになってしまいました。
また、標高差の地図の通り、農鳥岳から大門沢小屋までは、急坂の連続で、一部危ない所もあるので注意してください。
そしてこちらが農鳥岳から奈良田までのコースタイムの詳細になります!
農鳥小屋 5:25 → 6:20 西農鳥岳 → 7:08 農鳥岳 → 7:38 大門沢下降点 → 10:07 大門沢小屋 → 11:56 早川水系発電所取水口 → 14:01 奈良田バス停
農鳥小屋から農鳥岳山頂までのコースタイムが約1時間30分になりました。
農鳥岳から大門沢小屋までのコースタイムが約2時間で、そこから奈良田までが3時間になります。
奈良田バス停に行く前に、30分ほど温泉に入っているので、トータルで7時間前後のコースタイムになりました。
奈良田からのバスの本数が少ないので、下山する時間は要注意になります!!
まとめ
久しぶりに登る農鳥岳の極悪さを身に染みて感じた登山の時間になりました。
また、何度利用しても大門沢ルートの激下りが体力、精神的にきつく、今回も意識不明の重体になりながら奈良田を目指した感じになりました。
今回は、登山中に地震があった中、下界と連絡が取れなかったこともありまして、奈良田に到着すると凄い数の着信履歴とメールにより、アっという間に現実に戻されてしまいました(涙)
色々ありましたが、白根御池小屋で知り合った愛知の3人組や、大門沢ルートでご一緒したオネーさんなど、良い出会いに恵まれたテント泊縦走になりました。
また、季節を変えて白峰三山に登りたいな~っと考えております!
農鳥岳から奈良田へ下山後に利用した「奈良田温泉白根館」について書いたレビュー記事になります!
泉質が素晴らしく、奈良田バス停の直ぐ近くで営業していてアクセスもよく、おすすめです!
今回下山した大門沢小屋に宿泊し、残雪期に農鳥岳へ登山した時の記事になります!
残念ながら登頂できなかったのですが、農鳥岳の厳しさと自然の美しさを思う存分堪能する事が出来ました!