防災ヘリの救助有料化と埼玉の条例改正内容について
今年は悪天候が続いた影響で、遭難・滑落等の重大死亡事故が少ないよな~と感じております。
少なからず事故は起こっておりますし、ニュース等で発信されていない小さな滑落や遭難事故は相変わらず多いんだろうな~とも思っております。
関東・甲信越より東側の地域は、7月下旬から悪天候が続き、山に行けない日が続きましたけど、山小屋などの経営にはモロに直撃してるんだろうな~と心配になってしまいます。
ある意味平和だった今年の夏山ですが、そんなお山での遭難・滑落事故の救助に大活躍なのが「ヘリコプター」ですよね!
日本各地の警察・消防等が山での事故に日々対応して下さっておりますが、埼玉県では2018年1月1日より防災ヘリでの山岳救助は「手数料」を徴収することが決まっております。
埼玉県の山で遭難した場合、今までは無料で救助してくれてましたが、今度からはヘリコプターでの救助は有料化となり個人負担を求められる内容になります。
防災ヘリ救助有料化について報じている記事がありましたので、添付したいと思います。
今までは、防災ヘリでの山岳救助は無料だっただけに「改悪」とも受けとれますが、色々と調べてみると「納得」な部分もあったりします。
今更私が書くこともないかな~っと思いつつ、施行まで4ヶ月と間近になってきましたので「埼玉県における防災ヘリコプターのでの山岳救助有料化」について少し纏めてみたいと思います。
今回の埼玉県の条例改正は、私にとっても良く出没する登山エリアなだけに、けっこう影響する話でございます。
埼玉県の山と百名山について
埼玉県と言っても大変広く、登山に適した山も多いので、多くの登山者が押し寄せる人気のエリアですよね!
埼玉県は、奥多摩山塊・奥秩父山塊・奥武蔵山塊などを要し、日本百名山ですと、両神山、雲取山、甲武信ヶ岳の3つが鎮座する県になります。
ちなみに、埼玉県最高峰の山が三宝山になりまして、標高2,483mで長野県との県境に位置しております。
平地のイメージが強い埼玉県ですが、標高が2,000mを超す高いお山があったりしますので、これだけ見ると中々の「山大国」ですよね!
山好きにとっては最高な場所である埼玉県ですが、今回の条例によって、遭難・滑落による山岳事故を起こすと、色々な意味で非常に痛い感じになってしまいます。
埼玉の条例改正内容とヘリコプター救助の費用負担について
2018年(皇紀2678年)1月1日以降、何が変わるかと申しますと、再三書いて有るとおり防災ヘリでの救助が有料化されますが、ヘリコプターが出動しない山岳事故での救助の場合は、今までと変わらず「基本無料」になるかと思われます。
しかし、ヘリコプターでの救助が一般的ですので、一度山の中で事故を起こしてしまうと高額請求が予想されます。
最初、埼玉県の条例改正の内容を理解できてなかったもので、「防災ヘリを使っての山岳救助の費用請求は1回5万円」だと思っておりました。
ま~自分の不注意で他人に迷惑を掛けている訳なので、それ位なら自己負担しないとな~と思ったんですが、よくよく条例改正内容を読んでみると1回の救助で5万円の請求ではありませんでした。
なんと、防災ヘリコプターを救助で1時間飛ばすと5万円の請求と言う内容で、10時間飛ばせば50万円の請求になります。
※ 林業関係者等の遭難事故の場合、救助費用は今までと変わらず無料。
この5万円という金額の算出根拠は、ヘリコプターを1時間飛ばすのに燃料の消費が300L~600L弱消費するそうで、そこから導かれた金額になります。
1時間で5万円ですと、仮に500L/時の燃費で計算すると、ヘリコプターの燃料単価を100円/Lで計算している事になりますよね。
小学生でも出来る計算を書いて偉そうにしている誰かさんですが、ヘリコプターはエンジンによって燃料が違います。
ヘリコプターの燃料には、ケロシン系(タービンエンジン)とガソリン系(レシプロエンジン)の2つがあるのですが、大雑把に書けば両方とも「航空燃料」の括りになり、成分的には「灯油」に近い感じでございます。
ヘリコプターは、1時間で500L前後も燃料を使うことに驚かされてしまいますが、燃費が良いんだか悪いんだか素人には分からないですよね・・・。
今後、技術が進歩すれば「ハイブリット型ヘリコプター」が世に出るかもしれませんよね!
名前は「ヘリウス」、「ヘリサイト」あたりが中国のパクリっぽくて良い様な気が致しております(笑)
今現在、車のガソリンがレギュラーで125円/Lくらいですので、燃料単価だけ見ると今回のヘリコプターでの救助有料化は「高額な請求」ではない事が分かりますよね。
ヘリコプターでの滑落救助・捜索費用の相場は「1時間10万円」てのがあります。
それと比較しても1時間5万円なら安いと言えると私は思います。
ただ、「花豆埼玉県の救助ヘリコプターのお世話には絶対になりたくない!」、と言うのが本音ですよねf^_^;
私のような貧乏人が記事にすると、「救助費用」ばかり注目されてしまいますが、埼玉県の狙いとしては「無謀な登山者を減らしたい!」と言う1つの「抑止力」の意味合いがある訳ですので、その部分は理解しないといけませんよね。
救急車でも問題になっておりますが、残念ながら登山愛好家の中にも救助ヘリコプターを「タクシー代わり」として安易に救助要請する大馬鹿野郎がいるそうですので、その辺の「抑止力」にもなりますよね!
山岳救助は大きな危険が伴いますし、自分の不始末のために多くの方の迷惑になりますので、救助ヘリコプターのお世話にならないようにしたいものですよね。
今後、埼玉県に追随して、他県でも「山岳救助の有料化」が広がっていくんじゃないかな~と思っております。
抑止力が効いて、1件でも救助要請が減ってくれれば救助隊の負担も軽減されますしね。
1時間で無事に救助されれば5万円ですみますが、多くの場合、とても1時間では救助完了はされませんよね。
その辺については、滑落事故の救助のお手伝いを過去にした経験から、「救助費用はいくらかかるのか?」、「もし遭難死行方不明になった場合の経済的負担等」を記事にしてますので、良かったらご参考にしてみてください!
まとめ
例年、10月頃になれば天候も安定し、紅葉を目当てに多くの方が山に入るかと思います。
紅葉に限らず、山の景色は本当に素晴らしいので、色々な方に訪れて欲しいですし、嫌なことを忘れて楽しんでほしいな~と思っております。
ただ、美しい物には棘があるじゃないですが、山登りはそれなりにリスクを伴う趣味になります。
自分の技量にあった山から始め、少しずつ経験を積んでステップアップするのが筋だと私は思っております。
これからは日没も早くなり朝晩は冷えてきますので、そこら辺を踏まえて埼玉県の山を楽しみたいもんですよね!
そんな感じで、このヘリコプターの話は次回にも続きます!
登山のブログカテゴリーは、多くの有名ブロガーさんがひしめき合っておりとても敵いませんので、ニーズが少ないニッチな記事に活路を見出そうと思っております!
次回もお付き合いいただけたら幸いです!
※ヘリコプター繋がりの記事を書いてみましたの、1つの参考程度に眺めてみて下さい!