南アルプスへ登山を考えている方も多いと思いますが、北アルプスに比べると山小屋が少なく不便な部分があったりします。
特に南アルプスの南部の方は、山小屋が少なく厳しい登山になりがちですよね。
そんな南アルプスの山小屋ですが、中々出没しにくい所で営業しているのが「熊の平小屋」になります。
熊の平小屋は、仙丈ヶ岳から塩見岳に連なる「仙塩尾根」で営業しているですが、最新の情報について今回解説したいと思います!
- 熊の平小屋と仙塩尾根と読み方について
- 2025年の熊の平小屋の料金と営業期間について
- 熊の平小屋の水場とトイレ、電波(Wi-Fi)の詳細!仙塩尾根のオアシス
- 熊の平小屋のテント場の様子と混雑について
- まとめ
熊の平小屋と仙塩尾根と読み方について
熊の平小屋を語る上で欠かせない話になるのが仙塩尾根になります。
仙塩尾根についてご存じない方も多いと思いますが、日本百名山に数えられている仙丈ヶ岳と塩見岳を繋ぐ広大な尾根になっておりまして、一般的には2泊3日で縦走することが出来る登山ルートになります。
南アルプスの中でも山深い登山ルートになる関係で、登山者も少なく静かな山歩きが出来るもので、人間嫌いな私にとっては最高の舞台だったりします。
そんな仙塩尾根ですが、そもそも「仙塩尾根」って読めないですよね(笑)
「仙塩尾根」と書きまして「せんしおおね」と読むのですが、そんな尾根上にあります重要な山小屋としてあるのが今回レビューする「熊の平小屋」になります。
ちなみに「熊の平小屋」も読めない漢字ではありますが、こちらはオーソドックスに「くまのたいらこや」と読みます。
名前からして熊が多く出没する山小屋なのかしら!?っと思うかもしれませんが、仙塩尾根は登山者が少ないので、結構熊の出没多い登山ルートだったりします。
そんなドキドキな仙塩尾根で営業している熊の平小屋ですが、夏のシーズンになると営業を開始するのですが、前目から2025年はいつから開業するのかな~っと気になっておりました。
先日、熊の平小屋の営業期間や料金等の発表があったのですが、今回は南アルプスの山小屋の家でもおすすめな熊の平小屋について書いていきたいと思います!
山小屋を利用する際に気になるのが、水場やトイレ、テント場の様子、Wi-Fi(電波)はあるのか?になるかと思いますので、その辺も絡めながら書いていきたいと思います!
2025年の熊の平小屋の料金と営業期間について
仙塩尾根上で営業している熊の平小屋ですが、2025年の営業期間と料金が決まりました!
まず、営業期間になりますが、例年通り2025年7月11日~2025年9月22日までとなりました。
熊の平小屋の営業期間は、例年7月上旬から9月下旬頃までになりますので、ほぼ例年通りとなりました。
なお、最終日につきましては、若干、変動することがありますので、その点は注意が必要となります。
そして、熊の平小屋の2025年の料金になりますが、纏めますとこんな感じになっております!
- 素泊まり(寝具付き) 11,000円(キャンセル料あり)
- 素泊まり(予約なし) 12,000円(キャンセル料あり)
- 幕営料金(1人) 2,000円
- 幕営料金(特別期間) 3,000円
- 特別期間 7月19、20日、8月9~16日、9月13、14、20~22日
- 営業期間外 冬季避難小屋として2階の一部を開放(無料)トイレ持参必須
小屋泊の場合、事前予約が必要になりますが、テント泊の場合は当日受付になります。
先着順になりますので、良いテント場で過ごしたい場合は、早めに到着が重要となります。
なお、熊の平小屋を始め、南アルプスの山小屋は、食事提供がないので、自分で食料を荷揚げする必要があります。
ただし、山小屋の方でカレーなどのレトルト食品、カップ麺の販売はありますので、そちらを当てにすることが出来ます。
山小屋の関係者の話ですと、今般の物価上昇等もありまして、食事の提供をすると荷揚げや在庫の問題などもあり、赤字になってしまうのが理由になります。
下界とは違い、山の上で営業している山小屋にとっては、快適性に比例してお金が掛かってしまうので、ある意味仕方がないことだな~っと思っております。
熊の平小屋の水場とトイレ、電波(Wi-Fi)の詳細!仙塩尾根のオアシス
続きましては、仙塩尾根で営業している熊の平小屋の水場とトイレ、電波(Wi-Fi)について書いていきたいと思います!
こちらは、熊の平小屋のデッキからの南アルプスの景色になります!
見えている山が農鳥岳になるのですが、湧水が豊富でとても美味しく、仙塩尾根のオアシス的な存在なのが熊の平小屋になります。
そんな仙塩尾根のオアシスである熊の平小屋ですが、非常に山深い所で営業している関係で携帯の電波が届きません。
wi-Fiの電波もありませんので、最新の天気予報などの情報が遮断された環境となります。
仙塩尾根を登山する際は、熊の平小屋で天気の情報を収集することがとても大事になりますので、小屋泊、テント泊で利用する際は忘れないようにしてくださいね!
なお、熊の平小屋から塩見岳方面に進んだところに電波が届く場所があるのですが、小屋から15分くらい歩かないといけないので、現実的ではない感じです。
熊の平小屋から仙塩尾根で塩見岳を目指す場合、登山ルート上になりますので、スマホを操作したい場合、そちらを利用してください。
電波が届く場所は、直ぐに分かるように看板があるので、見落とすことは少ないと思います。
熊の平小屋の電波(wi-Fi)の状況に引き続きまして、気になる水場とトイレについて書いていきたいと思います。
小屋の前に水場とトイレの案内がありますので、場所は直ぐ分かると思います。
こちらが本場の南アルプス天然水である熊の平小屋の水場の様子になります!
非常に澄み切った美味しいお水になりまして、冷たくて文句なしの旨さになります!!
熊の平小屋の天然水は、南アルプスの中でも屈指の美味しさになると思っているのですが、通年涸れることはありませんので、安心して利用できる水場になります。
そして水場から少し離れた所には、綺麗に管理されたトイレがあります。
宿泊者以外の利用の場合、1回100円になりますが、紙も用意されていて至れり尽くせりな感じでした。
トイレが汚いとテンション下がってしまいますが、熊の平小屋は女性も安心して利用できる設備になっております。
非常に雰囲気の所にトイレがあるので、このまま昼寝しちゃおうかな~っと薄っすらと妄想してしまった誰かさんになります(笑)
小屋場さんたちが、マメに掃除をしている事が伺える綺麗なトイレでした。
熊の平小屋のテント場の様子と混雑について
続きましては、仙塩尾根をテント泊で縦走する登山者にとって気になるのが熊の平小屋のテント場の様子と混雑だと思います。
こちらは、熊の平小屋のテント場の様子になるのですが、結構広く30張り前後は問題なく張れる感じでした。
樹林帯の所にもテント場が広がっているのですが、少し斜めの個所が多く、小さな沢が何本かあるので濡れていたりします。
そして気になるのがテント場の混雑具合になるかと思います。
お盆休みの連休に、熊の平小屋のテント場の様子を伺った限り、14時には小屋に到着していないとよい場所の確保は難しいです。
熊の平小屋でテント泊する場合、事前予約が不要なので、その点は便利なのですが、その分、どれくらい混雑するか分からないのがネックになります。
アクロバティックな体位で寝たくない方は、遅くとも14時には熊の平小屋に到着できるような計画で臨んでいただけたらと思います。
なお、熊の平小屋のテント場は、谷間になる関係で、朝晩は日差しが期待できません。
地形的に夜露、朝靄が発生しやすいので、テントを乾かして仙塩尾根を縦走するのは難しいかな~っと思います。
濡れたテントは、結構重くなりますので、乾いたタオルを1枚多く持参すると便利かもしれません。
※私の場合、タオルで濡れたテントを拭き、少しでも軽く(乾かして)してから登山を再開するようにしております。
まとめ
仙丈ケ岳、塩見岳を繋ぐ仙塩尾根ですが、日帰りで登山するには距離が長く、アップダウンも強烈ですので、どうしても両俣小屋か熊の平小屋での宿泊が必要となります。
無理なく縦走するなら、両俣小屋、熊の平小屋で2泊するのがベストだと思いますので、その際の参考になれば幸いです。
熊の平小屋からの農鳥岳方面の景色が素晴らしく、また、南アルプスの天然水を思う存分堪能できる素敵な山小屋ですので、私も機会作って再訪したいな~っと考えております。
色々と大変だとはお思いますが、熊の平小屋は、何時までも続いて欲しい南アルプスの山小屋の1つでございます。
農取小屋を起点にして仙塩尾根で塩見岳へ登山した時の様子になります!
その際、熊ノ平小屋に寄ったのですが、南アルプスのオアシスに非常に助けられました!
南アルプスをテント泊でグルっと縦走した時の仙丈ヶ岳登山について書いた記事になります。
仙塩尾根で両俣小屋でテント泊したのですが、詳細に書いてますので、良かったら参考にしてみてください!