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戸隠山蟻の塔渡り滑落事故詳細!滑落現場の写真と原因は!?

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戸隠山蟻の塔渡り滑落事故

※長野朝日放送より引用

 

 

戸隠山蟻の塔渡りで滑落事故が発生と場所、天気について

2023年10月8日の8時過ぎに、長野市にあります名峰戸隠山の登山道の難所の1つである「蟻の塔渡り」を登山中の男性が滑落する事故が発生しました。

 

捜索の結果、残念ながら蟻の塔渡りを登山中に滑落した50代男性の死亡が確認されました。

 

まずは、お亡くなりになった登山者のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方には謹んでお悔やみ申し上げます。

 

戸隠山の蟻の塔渡りは、登山をしている方ならご存じの方も多いと思いますが、登山道の幅も50cm前後と細い箇所もあり、両側が切れ落ちていて「難所」として有名なルートになります。

 

今回滑落した登山者は、およそ200mほど落ちてしまったと報道されておりますので、戸隠山を目指していたならば向かって左側の谷(不動沢)に墜落したと思われます。

 

私は去年、戸隠山へ登山をしたのですが、その際、今回滑落事故が起きた蟻の塔渡りも通っております。

 

蟻の塔渡りの登山道の様子については後述しますが、「滑落したら即死だろうな~」っと歩いている時に思った感じです。

 

そんな難所と知られている蟻の塔渡りですが、毎年滑落事故を始め、落石による怪我などが発生している登山道ということもありまして、天気が悪い中で登山されたのかな?と気になり事故当時について調べてみました。

 

 

戸隠山蟻の塔渡り周辺の天気

※tenki.jpより引用

結論は、戸隠山周辺(蟻の塔渡り)で雨は降って終わらず、風が少しあったものの、登山にはあまり影響しないかな~っと思われるコンディションでした。

 

前日の7日も夕方位にパラパラと弱い雨が短時間降った感じですが、登山に影響するほどの雨量ではありませんでした。

 

ちなみに今回滑落事故が起きた戸隠山蟻の塔渡りは、こんな場所にあります!

 

戸隠山は、標高が1,911mになりまして、日本200百名山に選ばれている名峰になるのですが、近くには戸隠神社奥社等もありますので、それなりに知名度の高い山になります。

 

標高もそれほど高くない山にはなりますが、1つ間違えると死に直結する登山道がモリモリなりますので、今回の滑落事故は、ある程度予想できる感じでもあります。

 

今回は、痛ましい滑落事故が起きてしまった戸隠山の蟻の塔渡りについて掘り下げてみたいと思います!

 

戸隠山蟻の塔渡りまでの登山ルートと滑落事故現場の写真について

戸隠山登山口に掲示されている蟻の刃渡り等の登山ルートの詳細

こちらは、戸隠神社奥社の近くにあります戸隠山登山口に掲示されていた登山ルートの詳細になります!

 

滑落事故が起きてしまった蟻の塔渡りを歩くコースの事を「八方睨みコース」と呼ぶのですが、長い鎖場や梯子などが多く、また、落石が起きやすい場所もあるので終始油断が出来ない登山ルートになっております。

 

特に危ないのが蟻の塔渡り周辺になるのですが、その前段階の登山ルートにも滑落すると大怪我では済まない所が多いです。

 

 

蟻の塔渡りの入口

そしてこちらが、滑落事故現場であります蟻の塔渡りの入口になります。

 

「危険」、「転落注意」など掲示もされておりまして、進むのも引き返すのも自己責任の世界になります。

 

また、蟻の塔渡りのルートは、巻き道(エスケープルート)がありまして、滑落が起きやすい稜線ルートをトラバースするコースが整備されております。

 

トラバースするコースも怖い事は怖いのですが、鎖が付いているので滑落し難いよう整備されております。

 

登山で「たら・れば」を言ってはいけませんが、今回滑落した登山者も巻き道(エスケープルート)を選択していれば、また違った結果になっていたかと思います。

 

 

滑落事故が発生した蟻の塔渡りの登山道の様子

そしてこちらが実際に戸隠山へ登山した際に撮影した蟻の塔渡りの様子になります。

 

右上に見えているピークが戸隠山の山頂になります。

 

そして中央やや右手に白い線が右下にかけて見えているかと思いますが、あれがエスケープルートの長い鎖になります。

 

また、このルートは2つのエリアに分かれておりまして、手前(入口)からエスケープルートと合流するまでの20mの区間を「蟻の塔渡り」と呼び、その先から約5mの区間を「蟻の刃渡り」と呼びます。

 

「蟻の塔渡り」よりも「蟻の刃渡り」の方が道が狭く足の置き所が悩ましい感じでした。

 

そして蟻の塔渡りの写真の通り、正面右手(エスケープルートがある方)は、やや谷の切れ落ち方が緩いので、そちらに滑落すればまだ生存の可能性はある感じなのですが、左側は150m以上切れ落ちているので、ヘルメットを着用していても中々厳しい感じになります。

 

蟻の刃渡りのルートは、立って歩くには道幅が狭い所になりますので、四つん這いになりながら進む登山者が多いのですが、その際バランスを崩してしまったのかな~っと思ってしまいました。

 

蟻の塔渡りでの事故の原因について

今回の蟻の塔渡りの滑落事故の原因は、「バランスを崩して落下してしまった」になりますが、日本各地から多くの登山者が挑戦する山でになりますので、結構混雑するルートでもあります。

 

蟻の塔渡りは、短いかい区間ながらも歩くのに時間が掛かりますので、ルート上で渋滞することもあったりします。

 

すれ違いも出来ませんので、その辺も混雑する要因の1つになっていたりします。

 

私が戸隠山へ登った際も、マイルドな混雑具合でして、待っている人の事を考えると「急いで行かなくては!」と感じてしまう人も中にはいるかも知れません。

 

何でもそうですが、急いでしまうとミスが多くなりがちですが、登山でも同じことが言えますので、十分注意する必要がありますよね。

 

また、蟻の塔渡りは大変高度感がある場所になりますので、どうしてもコースを前にすると緊張してしまうと思います。

 

私も最初の1歩を踏み出すのが怖く、体が硬直していた感じでした。

 

普段の登山では味わえない高度感になりますので、あの恐怖の中で前に進むのはかなり体力と気力を消耗しますので、想像以上に大変だったりします。

 

本来の力を出すことが出来ない方も多いと思いますので、自信のない方や高所恐怖症の方は蟻の塔渡りに挑戦するのは避けたほうが無難だと思います。

 

まとめ

今回の戸隠山の蟻の塔渡りの滑落事故は、お亡くなりになった登山者もある程度覚悟して臨んでいたと思われます。

 

大変危ないルートである事は、入山する前、登山口に着いてからも十分認知できていたと思いますので、個人的には「自己責任」になるのではないかと思っております。

 

ご遺族の方にとっては、大変辛い出来事ではありますが、個人的には過度な安全対策は行わず(既にエスケープルートがあるので)、戸隠山の修行の聖地としての機能を守った方が良いのではないかと考えております。

 

ただ、危ないルートである事を知ったうえで挑戦し残念な結果になってしまった登山者に対して、心より敬意を表したいなとも思っております。

 

挑戦しないで後悔するよりも、やって後悔した方が絶対良いと個人的には思っております。

 

戸隠山の蟻の塔渡り、蟻の刃渡り周辺は、今後も同じような滑落事故が発生すると思いますので、挑戦する方は十分気を引き締めて、自信がなければ戻る勇気を持って登って頂けたらなと思います!

 

www.aohigetozan.com

去年の秋に戸隠山、蟻の塔渡りへ登山した時の様子について書いた記事になります!

天気が良いと素晴らしい景色を見る事が出来るのですが、非常に危険なルートが続きますので、ヘルメットを着用し、安全に配慮して入山していただけたらなと思います!