- 蛭ヶ岳南稜・臼ヶ岳南尾根・書策新道を登った経緯について
- 蛭ヶ岳南稜と臼ヶ岳南尾根登山のレベルと日程・天候・メンバー
- 蛭ヶ岳南稜・臼ヶ岳南尾根の登山ルート・標高差(書策新道~蛭ヶ岳~鍋割山)
- コースタイム(塔ノ岳~蛭ヶ岳~ユーシンロッジ~鍋割山~大倉)
- 塔ノ岳~尊仏ノ土平~熊木沢~熊木ダムまでの登山の詳細
- 蛭ヶ岳南稜取付地点~蛭ヶ岳山頂までの登山道の詳細
- 臼ヶ岳南尾根からユーシンロッジまでの登山道の詳細
- 雨山峠~鍋割山~大倉バス停までの登山ルートの詳細
- まとめ
蛭ヶ岳南稜・臼ヶ岳南尾根・書策新道を登った経緯について
なぜ、蛭ヶ岳南稜と臼ヶ岳南尾根、書策新道を歩こうかと思った理由は・・・。
多分、誰とも話したくなかったのかな~と思います!
なんだか精神がかなり病んでいる発言ですが、山の中で独りの時間をモリモリ堪能したくなることがあったり致します。
束縛を嫌う火星人マイナス霊合星人の特徴が出ているのかも知れませんが、(最近六星占術で知りました)、多分、蛭ヶ岳南稜と臼ヶ岳南尾根、書策新道をコースに組み込めば、誰とも会わないと思ったのが大きな要因になります!
私の地元の丹沢山塊は、とても魅力溢れる山なのですが、如何せん、メジャールートは登山者が多く、面倒臭いことが結構あったりします。
全ての登山者が良い人とは限りませんので、嫌な思いをしたことも結構あったりします。
そんな経験が人のいないマイナールートに心が惹かれてしまう原因だと思っております。
多分、同じような考えの方が少なからずいらっしゃるのではないかな~と思っているのですが、好きな趣味の時間くらいは誰にも干渉されない時間を持ちたくなることがあったりします。
そんな人間嫌いな登山者におすすめなのが、今回歩いた蛭ヶ岳南稜と臼ヶ岳南尾根、書策新道になります。
登山者が少ないということは、それだけ何かトラブルがあると、助けを得る事が難しくなりますので、リスクの高い山行になってしまいます。
信じられるのは自分の脚だけになりますので、チョットした判断ミスが命取りになってしまいますが、そんなドキドキ感も好きだったりします。
きっと、Mな乙女心がそ~させるんでしょうね♡
そんな感じで前置きが長くなってしまいましたが、前編の書策新道での登山に引き続きまして、蛭ヶ岳南稜と臼ヶ岳南尾根から鍋割山まで周回に移らせていただきます!
人と喋らない寂しい1日になりました!
前編で歩きました、丹沢廃道ルートの1つ書策新道について書いた記事になります!
大日鉱山についても書いてますので、マニアックな登山者におすすめです!
良かったら丹沢の歴史に少しだけ触れてみてはいかがでしょうか!?
蛭ヶ岳南稜と臼ヶ岳南尾根登山のレベルと日程・天候・メンバー
登山日程:5月25日[日帰り]
天 候:5月25日 曇りのち晴れ
メンバー:単独
蛭ヶ岳南稜は、丹沢バリエーションルートの1つになりまして、蛭ヶ岳山荘の旧歩荷道になります。
バリエーションルートですが、取り付き地点さえ間違えなければ、比較的ルートファインディングが簡単なコースになります。
個人的には一般登山道を日帰りで30km前後問題なく歩ける方なら挑戦できるコース(レベル)だと思います。
蛭ヶ岳は、丹沢の中心に位置する山になりますので、どの登山口からも遠いです。
蛭ヶ岳南稜を登った次は、下山しなければなりませんので、30km前後歩ける体力がないと厳しいかと思います。
蛭ヶ岳南稜を登りたい場合は、今回歩いた臼ヶ岳南尾根を下山で使い、ユーシン渓谷から玄倉へ抜けるのが現実的かな~と思います。
しかしながら、登山道崩壊の為、現在玄倉へは歩けません。
雨山峠経由での下山になりますので、蛭ヶ岳南稜、臼ヶ岳南尾根を絡めたルートのレベルはチョッと高めになるかと思います。
登山のレベルが少し高くなりますので、蛭ヶ岳山荘で1泊が現実的だと思います!
蛭ヶ岳南稜・臼ヶ岳南尾根の登山ルート・標高差(書策新道~蛭ヶ岳~鍋割山)
今回歩いた蛭ヶ岳南稜・臼ヶ岳南尾根・鍋割山への登山ルートの地図になります!
本編は、書策新道を歩き終え、塔ノ岳山頂から蛭ヶ岳を目指し蛭ヶ岳南稜と下山で臼ヶ岳南尾根・鍋割山を経由して大倉までの登山記録になります!
蛭ヶ岳南稜と臼ヶ岳南尾根については、写真を交えて後述しますが、コースについて簡単に触れたいと思います。
蛭ヶ岳南稜ルートの詳細について
まず、蛭ヶ岳南稜ですが、塔ノ岳からユーシンを目指し下っていくと、熊木沢出合いとなります。
そこから熊木沢を上流へ進むと直ぐ左岸(上流を見て右手)に弁当沢ノ頭へ続く取付地点がありますので、そこからさらに進んでいきます。
砂防ダムが出てくるのですが、そこも左岸から巻けますのでジックリ周辺を観察してルートを見つけてください。
砂防ダムを巻いた後は、右岸側を歩いていくと、林道が復活しますので、そちらを使ってひたすら上流へ進みます。
地味な登りをこなしていくと、赤い廃車が見えてきますので、そこが蛭ヶ岳南稜の取付地点になります。
取付いたら、尾根上にマーキングが定期的に出てきますので、そちらを目印に急登をこなしていくと蛭ヶ岳の山頂になります。
蛭ヶ岳山頂直下は、茨が凄いのですが、そこを突撃すると正面が蛭ヶ岳山頂、左(西)の方へ進むと茨は少ないものの、山頂からずれたところに出てしまいます。
山頂の登山者をビックリさせるためにも、茨道を突撃し直進することをお勧めします!
臼ヶ岳南尾根ルートの詳細について
臼ヶ岳南尾根につきましても、マーキングが随所にあるのですが、少し分かり難い所があります。
臼ヶ岳からユーシン方面は、基本、向かって左手(東)の方を意識して歩いていけば支尾根に迷うような事はありません。
また、P1196の手前で山頂を巻く様な踏み跡があるのですが、そちらに進むのは誤りになります。
臼ヶ岳からユーシンに向かう場合は、マーキングの通り、ピークを登るように進んで下さい!
この巻き道に入ってしまうと、下り坂となり、熊木ダムの方へ至るルートになるかな~と思います。
尾根を忠実にたどっていくと、ユーシンロッジのトイレの裏手に出られます。
蛭ヶ岳南稜よりも楽に感じるかもしれませんが、距離が結構長いので時間が掛かります。
最悪、ユーシンロッジが避難小屋になってますので、トラブルが有った時はそちらを利用してください!
コースタイム(塔ノ岳~蛭ヶ岳~ユーシンロッジ~鍋割山~大倉)
塔ノ岳不動の清水 8:51 → 9:29 尊仏ノ土平 → 9:52 弁当沢ノ頭入口 → 10:29 蛭ヶ岳南稜取付地点 10:31 → 11:47 蛭ヶ岳 12:18 → 13:00 臼ヶ岳 13:04 → 14:10 ユーシンロッヂ 14:03 → 14:27 雨山橋 → 14:55 雨山峠 15:00 → 15:20 茅ノ木棚沢ノ頭 → 15:53 鍋割山 16:01 → 16:42 金冷シ → 18:25 野戸川公園(大倉バス停)
蛭ヶ岳南稜・臼ヶ岳南尾根を日帰りで歩く場合は、日没が遅い時期がおすすめです!
また、夏場の暑い時期は、水場の問題もありますのでお勧めしません。
蛭ヶ岳南稜の取り付き地点から蛭ヶ岳山頂までは、約1時間のコースタイムになりますが、かなりの急登ですので、余裕を持った計画で臨んでください!
塔ノ岳~尊仏ノ土平~熊木沢~熊木ダムまでの登山の詳細
塔ノ岳から見る富士山が大好きな誰かさんでございます!
塔ノ岳から下に見える砂地の所(尊仏ノ土平)まで下りるのですが、景色を見ているだけで萎えてしまったのは内緒ですよ~♡
塔ノ岳山頂から5分ほどユーシン渓谷方面に下りると、貴重な水場である「不動の清水」が見えてきます。
とても冷たく美味いお水ですので、こちらで珈琲淹れると最高ですよ!
そんな感じで不動の清水でモリモリ補給し臼ヶ岳・蛭ヶ岳を目指して進みたいと思います!
尊仏ノ土平を目指してもりもり下ると、純白のシロヤシオが咲き乱れてました!
ミツバツヅジも登山道で咲いてました!
そしてなにより良いのが登山者が全然いないことですね~♡
丹沢は登山者が多いのが玉に瑕でございます。
新緑がとても美しく、私の事を優しく包み込んでくれました♡
なんだか、少し濡れちゃいました♡(?)
丹沢に片思いな感じですが、よ~やく下界である尊仏ノ土平に到着です。
目指すユーシン方面の方向が左を指していますが、少し角度が間違ってまして、川原に下りたら右方向に進むのが正解です。
尊仏ノ土平からの蛭ヶ岳の景色になります!
神奈川とは思えない雄大な景色ですね~!
そして反対側の景色の写真がこちらになります!
尊仏ノ土平からの丹沢アルプスの景色になりましして、丹沢主脈縦走路になります。
多くの登山者が白目になっている辺りだと思います(笑)
熊木沢を目指し進んでいくと、ツツジの花がモリモリの箇所がありました。
そしてこちら蛭ヶ岳南稜を攻める入口にある熊木沢の梯子と橋になります。
こちらの橋は、昔は立派な林道だったらしいですが、今では見る陰もございません。
沢の水量が多い時は、こちらは梯子(脚立)を使って川を渡ってください!
橋を渡り、少し上流へ進むと左岸(上流右手)に弁当沢ノ頭へ続く登山口があります。
この入口の手前にもマーキングがあるのですが、こちらの方が歩きやすいです!
この入口を右手に見ながらさらに上流に進んできます!
弁当沢ノ頭の入口付近に熊木ダムがあります。
水量が多いと、綺麗なエメラルド色をしたダム湖を見る事ができます!
蛭ヶ岳南稜取付地点~蛭ヶ岳山頂までの登山道の詳細
そんな感じで熊木ダムから先が蛭ヶ岳南稜のルート核心部になります。
それにしても正面に見える蛭ヶ岳がデカイですね!
これからアレ登ると思うと萎えますね~~
元気になる薬を飲まないと駄目ですね♡
中腹やや左下に崩壊地がありますが、あの周辺まで林道が続いてます。
熊木ダムからどんどん上流に進むと、こちらの廃車があります。
途中から左岸(蛭ヶ岳を見て左)に林道が出てきますので、そちらを利用して進んでいきます。
それにしても、この廃車はリサイクル料を払っているのでしょうかね?(笑)
赤い廃車の近くに蛭ヶ岳の砂防ダムと案内板があります。
この砂防ダムが、先ほどの中腹の崩壊地の正体になります。
案内板の奥(写真右手)へ進み小さな沢があるのでそちらを渡渉すると蛭ヶ岳南稜の取付地点になります。
こちらが蛭ヶ岳南稜の取付地点になります。
この斜面を直登してから直ぐ右手の尾根に取付き、登っていくとマーキングが出てきます。
途中から左の尾根に乗り換えるのですが、最初っから見えている左手の尾根を登ってしまってもOKになります。
ある程度登ると登山道がハッキリしてきます。
蛭ヶ岳南稜もシロヤシオが咲いておりました!
蛭ヶ岳の登山道もツツジが地味に多いです。って、南稜尾根は登山道とは呼べないかもしれないですが・・・。
蛭ヶ岳南稜ルートは、結構色濃くマーキングが付けられてますので、取付地点さえ間違えなければ迷うことはないかな~と思います。
とりあえず道に迷っても上に進めば大丈夫です!
道迷いよりもクマの出没が怖いですよね・・・。
ツツジの次はアセビが咲いてました!
登山者もいませんし、お花が多く癒されるルートでございます♡
蛭ヶ岳の山頂を目指し登っていくと縄場が3ヵ所ほどあります。
少し腐っているロープですので、信用しないほうが安全です!
ここまで来ると、蛭ヶ岳の山頂は近いです。
蛭ヶ岳の山頂直下で立ちはだかる天然の茨の道になります。
この手前で左に進み巻けるのですが、今日は蛭ヶ岳南稜ルートを忠実に攻めたいと思います!!
見事、返り討ちにあいました(涙)
天然有刺鉄線バトルを打ち破りよ~やく蛭ヶ岳の山頂でございます!
蛭ヶ岳南稜ルート攻略の瞬間です!
無事に蛭ヶ岳の山頂に立てました!!
いや~ここまで遠かった・・・。
蛭ヶ岳の山頂からの富士山になります!
若干、残念なお姿ですが、見れただけでもラッキーでございます!
天然の有刺鉄線デスマッチを繰り広げた影響で、顔が傷だらでヤクザみたいになってしまいました・・・。
そんな感じで蛭ヶ岳の山頂で貧乏セットを食べることにしました。
山で食べるうどんって本当に美味しいですよね♡
貧乏セットを食べながら蛭ヶ岳の山頂でマッタリしていると、富士山がチラチラ見えてきました。
やっぱり富士山は残雪姿が絵になりますよね~!
臼ヶ岳南尾根からユーシンロッジまでの登山道の詳細
そんな感じで続きましては臼ヶ岳南尾根からユーシンロッジを目指したいと思います!
段々天気が悪くなってきましたね~・・・。
臼ヶ岳を目指して進むと、鎖場が3ヵ所ほどあります。
下りだと傾斜がきつく、結構怖いです!
よく滑りますし、いつの間にか滑り落ち大惨事になりました(涙)
臼ヶ岳周辺もお花が多く癒されました!
可愛いお花ですよね~♡
ミツバツツジも咲き乱れていて絶好調な感じでした!
地味に登ると臼ヶ岳になります。
臼ヶ岳南尾根の登山道は、こちらの道標の裏側から始まります。
最初は踏み跡が濃いのですが、段々薄くなり焼け野原の様な感じになってきます(?)
臼ヶ岳南尾根をもツツジの花が見頃でとても綺麗でした!
人もいないので最高ですね!!
臼ヶ岳南尾根の醍醐味と言ったらこの森林浴だと思います。
極上の美林が広がり、丹沢の中でも特に好きな尾根の1つになります。
新緑・ツツジの季節も良いですが、紅葉の時期は言葉にならないほど綺麗です!!
美林を堪能しながら臼ヶ岳南尾根を下っていくと、ユーシンロッジのトイレの裏手にでました。
左に見えている建物がトイレで、ユーシンロッジは右手になります。
そんな感じでユーシンロッジでございます
右手裏側に避難小屋のスペースがあります!
定年後はユーシンロッジの管理人として第2の人生を送りたいですね~
「アオヒゲロッジ」という名前で再出発させたいです(笑)
ユーシンロッジ周辺は、藤の花が咲いていてとても綺麗でした!
雨山峠~鍋割山~大倉バス停までの登山ルートの詳細
ユーシンロッジを堪能したところで、雨山峠経由で鍋割山~大倉を目指したいと思います!
いや~今日は山あり谷あり地獄アリ!な一日でございます・・・。
分岐から徐々に高度を上げていきます。
こちらが雨山沢でになるのですが、新緑が眩しくとても綺麗でした!
秋の紅葉の時期も、雰囲気が良くて好きなルートの1つです!
モリモリ進み、雨山峠から鍋割峠まで鎖場が数か所ありますので、足元要注意です!
結構滑るので滑落しないようにしてください!
よ~やく茅ノ木棚沢ノ頭でございます!
この先にも長い鎖場がありますので要注意です!
鍋割峠近くの新緑も綺麗なのですが、鍋割山まで急登が続くので白目確定な時間になります!
よ~~~~やく鍋割山の山頂でございます!
ここまで本当に遠かった・・・。
鍋割山から天気が悪くなってきたものの、こんな景色も神秘的で良いですよね!
雰囲気の良い登山道を歩いていき、こちらが金冷シの分岐になります。
あとは大倉尾根を下りれば長い一日の終了でございます!
モリモリ下り、無事に大倉バス停まで戻ってきました!
中々ハードだった書策新道、蛭ヶ岳南稜、臼ヶ岳南尾根でした!
まとめ
書策新道とはまた違った趣のある蛭ヶ岳南稜と臼ヶ岳南尾根ですが、どちらも登山者が少ない(いない)ので、静かな山歩きが出来るのが魅力になります。
蛭ヶ岳南稜も、書策新道と同様に、旧歩荷道になりますので、それなりに整備されているので、道迷いは少ないと思います。
大量の荷物を担いで、よくこの尾根を登ったな~と感心してしまうのですが、そんな登山道が廃道扱いになってしまっているのは寂しいところですよね。
結果的に、書策新道、蛭ヶ岳南稜、臼ヶ岳南尾根は誰にも会わず、寂し過ぎるお山の時間になりました!
ここまで私の事を避けなくても・・・と思った瞬間でした(笑)
それんしいても、前編でも触れましたが、書策新道で見たアノ黒いのはなんだったんでしょうかね~・・
丹沢にも熊は生息してますので、もしかしたら~・・・
勿論、熊鈴もモリモリ鳴らしていたんですけどね~・・・
シッカリ見た訳ではないのでアレですが、人が少ない登山道を歩くときは、獣にも注意が必要ですよね!
書策新道はアレですが、蛭ヶ岳南稜、臼ヶ岳南尾根は、また違う季節に歩きたいな~と思った1日にでした!
蛭ヶ岳南稜から丹沢主脈縦走した時の記事になります!
丹沢の夕日は絶品ですよ!