- 北アルプス焼岳の噴火について
- 焼岳の火山活動について
- 焼岳が噴火した場所について
- 焼岳・上高地周辺の観光客の人数について
- 北アルプス・上高地大量遭難・大量被災者の危機について
- 焼岳の噴火レベルと火山性地震の増加について
- 長野県中部群発地震と焼岳噴火の可能性について
- まとめ
北アルプス焼岳の噴火について
北アルプスを代表するお山の1つである焼岳で、噴火が起こったとニュースでやっていて大変驚いてしまいました!
幸い、それほど大規模な噴火ではなく、小規模な噴煙が上がった程度だったみたいですが、それでも怖いですよね~
噴火と聞くと、数年前に大惨事をもたらした「御嶽山」の噴火を思い出してしまいます。
あの時の衝撃は凄かったですが、焼岳も多くの登山者が訪れる山ですので、時間と場所によっては大惨事になりかねませんからね~・・・。
今日からお盆休みに突入している方も多いでしょうし、観光業をなさっている方にとっては一年の中でも一番の書き入れ時なだけに、このニュースは痛いところですよね~・・・。
ちなみに焼岳(やけだけ)は、日本の屋根と呼んでよい飛騨山脈の主稜線上にあり、長野県と岐阜県にまたがる標高2,455 mの活火山になっております。
活火山ですので、常時観測対象の火山に指定され日々観測されているお山になります。
そんな焼岳ですが、こんな場所に鎮座しております!
北アルプス焼岳 地図
上高地の入口近くに焼岳は鎮座しております。
焼岳の火山活動について
気象庁の情報ですと、昨晩から今日の未明に掛けて焼岳で噴火を確認したそうです。
焼岳は、北アルプスの中では活動がモリモリな活火山で、直近ですと2011年、2014年にも火山性の地震を観測しております。
何かの偶然なのか、今年は2017年なので、3年周期に焼岳の内部で何かが起こっていることになります。
次回は、東京オリンピックの年である2020年に噴火等が起こるのではないかと思ってしまう偶然ですよね!
今回のとは別に、焼岳の火山活動で直ぐに思い浮かべるのは、1915年(大正4年)6月6日の大爆発で梓川をせき止め、大正池を形成した事でしょうかね。
梓川から土砂が流れ、大正池にだいぶ堆積しているそうで、100年も掛からない内に土砂に埋まって池が無くなってしまうのではないかと言われております。
大正池は、上高地を代表するシンボルな池なだけに、少し残念な話ですよね。
焼岳が噴火した場所について
※気象庁より出典
今回、焼岳が噴火したと思われる場所がこちらになります!
焼岳の山頂から北西に位置した場所だったそうで、確かに白いのが見えてますよね。
きっと、焼岳の奥底には、モリモリマグマが溜まっているんでしょうね~・・・。
焼岳小屋(山小屋)や、登山道から少し離れた場所だったのが幸いですよね!
※wikipediaより引用
今回の噴火と関係ありませんが、こちらが大正池を造る元になった焼岳南峰になります。
現在、焼岳南峰は、入山禁止になっているのですが、登れないわけでもないので、人の目を盗んで登山している方がいるそうです。
写真の通り、蒸気が立ち込め、火山ガスも発生しますので、安易な入山は大変危険です。
焼岳・上高地周辺の観光客の人数について
そんな焼岳を擁する上高地ですが、日本屈指の観光スポットですので、どれだけの観光客が訪れるのか気になり調べてみました!
もし、急に焼岳が噴火してしまったならば、訪れた方にも影響が有りますからね。
それこそ、北アルプス大量遭難・大量被災者の危機に直面してしまう大事になりますよね!
※長野県観光部より出典
平成27年と少し古い統計ですが、今回噴火した焼岳と接する上高地の年間利用人数は、約124万人となっておりまして、1日に換算すると約3,400人訪れている計算になります。
1日当たりにすると少ないような気もしますが、実際は上高地に繋がる「釜トンネル」の通行できる時期が5月~11月の約7ヶ月間ですので、そちらで計算するとザックリ5,800人くらいとなります。
上述したとおり、焼岳は過去にも大きな噴火を起こしており、上高地を代表する「大正池」を作り出すだけのパワーを持った活火山です。
そんなパワーを秘めた焼岳の位置が、上高地へ訪れる為の大動脈である「釜トンネル」の近くにあります。
上高地は、周囲を高い山に囲まれた盆地のような地形をしており、一度入ると袋小路のようになっているので、来た道を戻らなくてはなりません。
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北アルプス・上高地大量遭難・大量被災者の危機について
仮に焼岳で大きな噴火が発生したならば、近くにある釜トンネルは直ぐに閉鎖になることが予想されます。
また、上高地へ訪れるには「マイカー禁止」になってますので、バスやタクシー等を使わなければいけないルールになっております。
焼岳が噴火した直後、5,000人以上が訪れている上高地内で、どれだけのバスとタクシーが避難に使えるか未知数ですよね。
私は全く機能しないと思っているのですが、陸路が駄目なら空からの避難になるかと思いますが、それでも相当な時間が掛かるのは明らかですよね。
そして、上高地を基点にして、多くの登山者が北アルプスの山の中に入っております。
食料などに余裕があれば別の登山口に下山する事も出来るでしょうが、それでも一部の登山者に限られてしまいますよね。
焼岳の噴火と言う大混乱の最中、どれだけの登山者の安否を確認できるか非常に怪しいですよね。
リスクを言ったらキリが有りませんが、「上高地」は防災上、大きな欠点を持った観光地であるんじゃないかな~と私は思っております。
「釜トンネル」と言う急所を押さえられてしまった日には、逃げるに逃げれなくなるという怖い一面を持った場所が上高地になります。
焼岳が大規模に噴火してしまうと、北アルプス・上高地の大量遭難・大量被災者の発生の危機になると言えます!
釜トンネルが開通する前の上高地の経路であった、徳本峠で脱出も出来なくはないんでしょうけど、なかなか現実的ではございません。
徳本峠の標高が2,135mもある高所ですので、足の悪いお年寄りやお子さんには荷が重い道(登山道)になります。
焼岳の周りには、上高地以外にも「新穂高温泉」や「平湯温泉」等の温泉街もあり、そちらの救助や避難誘導も有るでしょうから、更に大混乱になると思われます。
上高地から焼岳は本当に近くに見えるお山ですので、それが噴火したならば恐怖も凄そうですし、短時間に大きな影響を及ぼすのは火を見るよりも明らかですしね。
焼岳の噴火レベルと火山性地震の増加について
2018年11月22日から、焼岳周辺で火山性地震が増加しております。
既に、火山性地震の回数が500回を超しておりますが地下の熱水や焼岳の火山ガスの得意な動きは出ていない状況です。
焼岳の噴煙(噴気)は、日頃から出ておりますが、今後有毒ガスを含む火山ガスが増加する事が予想されます。
気象庁は、焼岳の噴火警戒レベルについて「活火山であることに留意」を示すレベル1を継続し、今後の火山活動の推
現在、焼岳の噴火レベルは1になっているのですが、今後の火山活動の推移によっては、引き上げられる可能性が出てきました。
不謹慎ながら、観光の目玉の1つである「上高地の紅葉」も終わり、登山のシーズンも終わっているので、上述した焼岳噴火の影響も限定的なものになるのではないかと思われます。
しかしながら、焼岳が噴火すると、広範囲に影響が出ますので、今後の火山活動が気になりますよね。
冬山登山で焼岳に行く場合は、細心の注意が必要だと思います。
今後の火山活等の動きを見ながら、「登山延期」などの処置をされるか、最低でも「山岳用ヘルメット」は持参した方が良いかと思います。
夏の噴火の時は、大きな火山活動にならなくて良かったのですが、今回はどうなるか分かりませんね。
何もなく年を越したいものですが、焼岳周辺に行く予定の方は、気象庁から発表されている「噴火警戒レベル」に留意してください!
長野県中部群発地震と焼岳噴火の可能性について
新型コロナウイルスの報道が多い中で、地味に気になるのが長野県中部の群発地震になります。
焼岳を擁する上高地ですが、過去に群発地震が発生したことがあり、場所が近いだけに気になってしまいます。
長野県中部と岐阜県との境を中心に、5日間で50回も地震が発生しております。
震度1から震度2と小さな地震にはなりますが、活動が活発で中々収まる気配がなく、大きな地震の引き金にならなければよいなと思っております。
地震の影響で焼岳の噴火活動が活発しなければよいですよね。
また、大きな被害を出した御嶽山の噴火ですが、焼岳同様に群発地震の場所から近いので、そちらの火山活動も注意したほうが良いですよね。
気象庁の情報を見て限り、焼岳、御嶽山共に、火山警戒レベルを引き上げたりはされてませんので、今すぐ噴火が始まるとは考えにくいですが、それでも相手は自然ですので、注意するのに越したことは無いですよね。
上記の内容の通り、いきなり焼岳の噴火が起こる可能性もありますので、群発地震との因果関係が気になりますよね。
焼岳の噴火の可能性は0とはいえませんので、暫く長野県中部の群発地震の動向を注視する必要があると思っております。
新型コロナウイルスの影響で、GWに上高地へ行くバスの運休が決まってますので、入山する方は限定的になるのが救いかなと思っております。
過去に、長野県も大きな地震に見舞われたことがありますので、いつ大きな地震が来ても大丈夫なように備蓄に励み来る日に備えることが重要ですよね!
2020年5月7日加筆
北アルプスの上高地周辺は、相変わらず群発地震が収まらず、登山道に大きな落石などが起きております。
至る所で登山道に地割れも起きているそうで、群発地震の威力がボディーブローのように効いてきている状況になります。
また、地震により雪崩も頻発しているみたいで、登山をするような状況ではございません。
現在、新型コロナウイルの影響で上高地周辺のホテル、飲食店、キャンプ場などは、営業自粛中になるのですが、この上高地周辺の群発地震が更にダメ出しになってしまっております。
新型コロナウイルが収束しても、群発地震が収まらないと、上高地周辺は、中々元の生活に戻れないですよね。
焼岳の噴火も気になりますし、大きな地震が起きなければ良いですよね。
まとめ
今年は「地震に注意」と言う粥占いの神事もありましたので、長野・岐阜方面においては細心の注意が必要だと思っております。
地震や梅雨の大雨、台風など災害ばかり続きますが、今度は噴火にも注意を払わなければならず、災害のネタに困らないのが我が国ですよね。
これ以上、火山活動が活発にならないで欲しいもんですし、箱根の噴火みたいに収束してくれたら嬉しいですよね!
登山中に地震や噴火に遭ってしまうと、滑落事故の原因にもなりますので、注意しないといけませんよね。
先日起こってしまった八海山での悲しい滑落事故の記事になります。
現在の焼岳の状況は、少し落ち着いてきているようですが、今後の状況に留意し上高地を始め周辺のお山への登山や観光を楽しみたいものですよね!
焼岳に引き続き、今度は浅間山で噴火がありました。
広範囲に降灰が予想されている状況です。
今後の火山活動に要注意ですよね!
現在の浅間山の噴火について書いてますので、良かったら参考にしてみてください!
北陸の名峰白山でも群発地震が起きていて、火山活動が心配な状況です。
白山も、上高地と同様に、大量遭難、大量被災者を出しやすい地形的な要因がありますので心配です。
過去噴火や火山活動についても触れてますので、良かったら参考にしてみて下さい!