神室山で遭難者発見!
寝起きにニュースを観ていると、嬉しい情報が飛び込んできたもので、ついつい記事にしてしまいました。
昨日、富士山で滑落事故が起きてしまいましたが、今回は逆のパターンで、遭難した女性が救助されたそうです。
無事なら良いけど厳しいかな・・・と思っていただけに、このニュースは久しぶりに「おっ♡」と思ってしまいました。
遭難した女性(宮城県在住47歳)は、4月29日に栗駒国定公園内にある「神室山(かむろさん)(標高1365m)」に入山したそうですが、その後行方不明になってしまい、捜索がされておりました。
そんな捜索が功を奏し、昨日(5月5日)、地元のガイドの方が遭難した女性を発見し、救助に至ったのですが、衰弱があるものの自力で歩いて下山で来たそうです。
発見してもらえた時は、本当に嬉しかったことでしょうね!
私が女性の立場なら、泣いて喜んでしまったと思います!!
遭難の原因は!?道迷いの恐怖
遭難した女性の話ですと、「下山中に道に迷い、どこにいるのか分からなくなってしまった。」そうです。
神室山には、新しい避難小屋もあり、近くに水場もあるので、そこまで戻れればここまで大きな騒ぎにならなかったと思われます。
ただ、言うのは簡単ですが、自分の居場所が分からなくなると、なかなか戻るのも簡単にはいきませんよね。
コンパスと地図があれば、なんとかなったのでは?と思いますし、GPSを持っていれば、さらに違ったのかも知れませんが、タラ・レバになってしまうので、これ以上は控えたいと思います。
もしかすると、天候が悪かったのか?それとも日没に間に合わなかったのかは分かりませんが、遭難の原因で一番多いのが今回の「道迷い」になります。
こちらの表は、警察庁の統計資料になるのですが、山岳遭難の原因で群を抜いて多いのが「道迷い」になります。
道迷いは、山岳遭難事故の40%近くを占めてますので、登山愛好家にとっては他人事ではないですよね。
遭難した女性は、「その場から動かずに救助を待っていた」との事で、セオリー通りの行動をしたことが分かりますよね。
もしかすると、長年登山をやっている方で、山の知識がそれなりにある方だったのかな~と推測してしまいました。
山の知識や技術、体力があれば道迷いはしないと思いますが、それでも色々と予期せぬトラブルがあるのが山登りですからね。
道に迷ったらその場から動かない勇気
今回、道迷いをした時のセオリーである「その場から動かない」ことが出来たのが、発見され、生還できた1つの要因だったのではないかと思われます。
道迷いで一番やってはいけないのが「やみくもに下ってしまう」、「沢へ下りる」ですが、もし、これをやっていたならば、さらに発見が遅れ、最悪命を落としていたかもしれませんよね。
また、この時期の栗駒山周辺は、まだまだ寒く、一番寒い明け方の時間帯の気温を調べてみると5度前後でした。
氷点下まで冷え込むことはなかったと思われますが、それでも発見されるまでの6日間、よく耐え忍んだよな~と思ってしまいました。
気温が5度前後でもかなり寒いですが、それでも低体温症を発症するまで冷え込まなかったのが、生還の大きな要因だったと思われます。
風からの寒さをしのぐために、岩陰に隠れていたのも大きかったでしょうね。
また、栗駒山周辺には「ツキノワグマ」も生息してますので、そちらも心配ですよね。
この6日間、本当に不安だったと思いますし、強い精神力があったからこその生還だったと思ってしまいます。
登山中の道迷いの原因と対策について書いた記事になります。
ありきたりな事しか書いてませんが、チョットしたコツを書いてますので、道迷いの原因の芽を潰せたら幸いです。
神室山とは!?
今回の遭難の現場となった神室山ですが、山の名前だけですと馴染みがない方が多いのではないでしょうか。
神室山の場所は、こんな所にございます!
地図のとおり、神室山は秋田県(湯沢市)と山形県(新庄市、金山町)の境に鎮座する山で、「神室連峰」の主峰でございます!
標高1,365mと低いものの、神室山は、日本二百名山に選ばれております。
登山愛好家にとっては、神室山はそこそこ知名度がある山かな~と思われます。
また、高山植物などのお花が好きな登山者にとっては外すことのできない「花の百名山」という1つの基準がありますが、神室山はそちらにも選ばれております。
この界隈は非常に雪深い地域ですので、雪解けがかなり遅く、そんな環境の影響もあってか高山植物が低山のわりに多く群生しているそうです。
個人的には、神室山は「栗駒国定公園」の中にある山なもので、どうしても「紅葉」のイメージが強かったりします。
紅葉の時期に栗駒山周辺へ登りたいな~と思っているのですが、お花が咲き乱れるこの時期の山登りも面白そうだなと思ってしまいました。
東北アルプスについて
最近色々な所で増えている「ご当地アルプス」ですが、神室山周辺も例外ではなく、周辺の山を含めて「東北アルプス」と呼ぶことがあるそうです。
私が住む神奈川県にも「三浦アルプス」、「鎌倉アルプス」、「相州アルプス」など、ご当地アルプスがあるのですが、個人的には「スーパーアルプス」が馴染み深い感じです(?)
今回の件からしても、標高が低い山だからと言って、油断すると怖い目に遭ってしまいますよね。
山の怖さに標高は関係ですからね。
まとめ
何はともあれ、無事に下山できて良かったですよね!
遭難して救助された経験は、非常に有意義な情報に溢れていると思っております。
色々な方に迷惑を掛けたのは事実ですし、非難されてしかるべきことだと思います。
しかし、次の遭難事故を防ぐためにも、事の顛末を詳細に関係各位に報告し、明らかにすることが重要なのではないかなと思ってしまいました。
誰でも遭難なんてしたくないですし、山の中で死にたくないですからね。
6日間、何を思いながら耐えたのか、食料や水はどうしたのか?、どのような装備で入山したのか?など、色々知りたいな~と思ってしまいます。
これから本格的に登山シーズンを迎えますが、「次は我が身だ気をつけよう」を合言葉に、楽しい山の時間を送りたいものですよね!
最新の統計資料を基にして、山岳事故の実態や、原因、傾向について纏めた記事になります。
思った以上に遭難事故が増えていて、色々と考えさせられました。
良かったらご参考にしてみてください!