遭難事故の原因と傾向!統計資料について
経理の仕事をしているもので、お役所などから公表されている「統計」や「指標」を眺めながらブツブツ妄想を膨らませているのですが、最新の「山岳遭難事故」の統計が発表されたので、今日はそちらを引用しながら状況を私見交えて書いてみたいと思います!
「最新の統計資料」とは言いつつも、去年のデータになりますので「平成28年度」の数字になります。
山岳遭難事故の統計は「警察庁」の方でやられていて、だいたい6月前後に去年の実績が発表されます。
今回の記事は、警察庁の統計資料を引用し書かせていただいております!
そんな警察庁の方で、日本全国でおきた遭難事故の原因や傾向を集計する訳ですので、それなりに時間も掛かってしまいますよね。
この山岳遭難の事故も統計数字に自分が含まれなかった事に喜びを感じつつ、毎年楽しみにしている資料の1つでございます。
しかし、後述しますが、多くの方が山の中で怪我したりお亡くなりになっているのも事実です。
まずは、残念ながら命を落としてしまった山仲間にたいして、心よりお悔やみ申し上げます。
そして、気になる山岳遭難事故の状況ですが、相変わらず事故件数が多い状況で推移しておりました。
遭難事故の件数と遭難者数について
前年(平成27年)と比べ、山岳事故件数、遭難者共に減ってはいるものの、統計が残る昭和36年以降では2番目の高い数値となっているそうです。
お気づきの通り、平成27年が統計が残る中で最も遭難事故が多い年でした。
そして、山岳遭難の発生件数が2,495件、遭難者が2,929人ですので、年間で割るとこんな感じになります!
- 山岳遭難件数 6.8件/日
- 遭難者数 8.0人/日
この遭難事故件数と遭難者数の数字を見てどのように感じますでしょうか!?
私は非常に多いと感じますし、「遭難事故は自分には関係ない」とはとても言えません。
こちらは年度別の遭難事故の件数をまとめた資料になりますが、平成19年辺りですと、まだ「登山ブーム前」かな~と思うのですが、それと比較すると遭難者の数が凄い事になってますよねf^_^;
これだけ私の給料も右肩上がりなら、暮らしも楽になるんですけどね~・・・。
しかし、前年(平成27年)と比べ、遭難発生件数に歯止めが掛かった感じに見る事ができますよね。
遭難事故を起こすと無事に救助される割合が50%と大変低いので、引き続き気をつけて登山を楽しみたいものですよね!
遭難事故の原因と年代別遭難者数の統計について
そして、山岳遭難事故の原因は、こちらになっております!
遭難事故の原因NO.1は、「道迷い」になっておりまして、全体の4割と非常に高い状況が続いております。
登山中の滑落・転倒・病気も例年通り高い傾向にあります。
その中でも「道迷い」が突出して高いですよね。
山登り最中に、落雷・落石・野生動物の襲撃についての経験談を当ブログでも書いております!
登山中の落雷体験談になります!
良かったらご参考にしてみて下さい!
登山中に遭遇した猪とのニアピン体験談になります!
登山中に遭遇した落石の体験談になります。
良かったらご参考にしてみてください!
そして、遭難者の年齢層になりますが、40代頃から遭難者が増え始めて、50代~90代を合わせると全体の67.7%と2/3を占める多さになります。
TV等で遭難事故の報道があると、だいたい50代より上の年代が多いですが、統計資料を見てもその通りであることが分かります。
中年以降になると、加齢に伴い、体力・判断力の低下などで、どうしても山岳事故に繋がりやすい年代なのかも知れませんよね。
若い頃は、体力に任せて何とかなった事も、加齢とともに無理がきかなくなりますからね~
驚いてしまったのが、遭難者の年齢構成で、「90歳以上」が0.6%(2人)いるところですよね!
90代になっても山に登るバイタリティーには「脱帽」の一言ですよね!
不謹慎な事を言えば、「遭難」したのではなく「仙人」になったんじゃないかな~と思ってしまいました(笑)
どんな山でも構わないので、私も90歳になっても山登りできたらな~と感じてしまいました。
テントを担いで山登りしている90代って、カッコ良いですよね!
90代になれば、日頃私の事を冷たくあしらう山ガール達も少しは人間らしく扱ってくれることでしょう・・・(?)
単独山行者の遭難事故数について
人生で唯一モテたのが90代と言うのも寂しい話ですが、こちらは「単独山行者の遭難状況」になります。
基本、私は単独で山登りしますので、この指標を自分に置き換えて見るようにしております。
やはり、単独山行者の遭難事故も、高い水準で推移してますね!
グループ登山よりも、単独登山の方がやはりリスクは高いですよね!
人知れず滑落事故を起こしてしまうと、見つけ出してもらうのに時間が掛かりますし、病気で倒れたとしても、直ぐに応急処置をしてもらえませんしね。
グループ登山の方が、会話したりして音が出ますので、クマや獣などの遭遇の確率を減らす事もできますよね。
単独山行が危ないのは分かっていますが、それでも単独でしか味わえない楽しみが有るのも事実ですし、独りの時間が好きな私にとっては耳が痛いところです。
好きなタイミングで休憩できますし、撮りたい写真も自分のタイミングで写す事ができますからね~
「全てを自分で判断し決断する」
下界での生活ですと中々味わえない経験が単独山行では出来ますからね。
まとめ
統計資料から見る山岳遭難事故を眺めていると、色々な事に気づかされますよね。
自分の年代が、どれだけ遭難事故を起こしているかを確認出来ると、潜在的なリスクについて考えることが出来ますよね。
今年は、悪天候が続き、入山者が減っているんじゃないかな~と思われますので、平成28年度よりも遭難事故は減るのではないかと推測しております。
推測が当たれば良いのですが、これから寒くなると山で何かアクシデントが起こると、夏場以上に厳しい状況に曝されてしまいますからね~
そんな感じで、次回、山岳遭難事故の原因NO.1である「道迷い」について、記載したいと思います!
私も散々道迷いを起こし、何度も危ない目に遭っております。
その時の道迷いの経験を踏まえ、次回「登山中の道迷いの原因と対策」を書いてみたいと思います!