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立山の滑落事故に思うこと!北アルプスの山岳事故の状況と発生件数の詳細

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立山で滑落事故ニュース記事

 

※チューリップテレビより出典

 

 

 

立山で滑落事故発生し男性登山者が死亡について

今日は季節外れの寒さでしたが、山の上はさらに寒いだろうな~と呑気に考えていたのですが、北アルプスの立山で登山中の男性(32歳)が400mも滑落し帰らぬ人になってしまいました。

 

まずは、立山で滑落した登山者のご冥福をお祈り申し上げます。

 

滑落した現場は、立山の雄山付近、標高2,970mの斜面だったそうで、頭を強く打ち搬送先の病院で死亡が確認されました。

 

雄山の山頂は、3,003mになるのですが、一の越山荘から登っている途中で滑落してしまったみたいです。

 

滑落事故の記事に載っている立山の様子からしますと、積雪も結構ある状況ですので、日の当たらない斜面はかなり凍結していたのではないかと思ってしまいました。

 

やはり、400mも滑落してしまうと、かなりスピードが出てしまいますので、そのまま生身の体が岩にぶつかれば致命傷になってしまいますよね。

 

立山は、冬でも簡単に登れそうなイメージのある山の1つではないかな~と思うのですが、過去には雪崩が起きて遭難事故がありましたし、登山中に滑落でお亡くなりになった方がいたりと、事故の多い山域になります。

 

1989年(平成元年)には、立山近くの真砂岳で8名の登山者が遭難して凍死した事故が記憶に新しいですよね。

 

特に雄山周辺は、黒部湖側の斜面が切れ落ちてますので、そこで滑落してしまいますと、よほどのことがない限りピッケル使っても止まらないと思います。

 

今回滑落した登山者は、雄山から大汝山(標高3,015m)へ縦走途中だったそうですので、憶測になってしまいますが、もしかすると黒部湖側に滑落したのではないかな~と、この立山での滑落事故のニュースを聞いて思ってしまいました。

 

私の地元の丹沢山塊は、まだまだ晩秋の山な感じですが、北アルプスの標高3,000m付近は、も~立派な冬山ですからね。

 

立山雄山周辺といえども、地元の方ですので、登山の危険性は十分熟知していたと思います。

 

森林限界を越える冬山登山では、山岳用ヘルメットの使用が推奨されてますが、もしかしると被っていなかったのかな~と思ってしまいました。

 

400mも滑落してしまうとアレですが、それでも登山用のヘルメットを装着していれば、命まで落とすことはなかったかも知れないな~と思いつつ、タラ・レバを言ったらキリがないですよね。

 

私は若い頃に、富山県に住んでいたことがあるのですが、お亡くなりになった方の住所と比較的ご近所さんな位置関係だったもので、今回の滑落事故は自分の事のように思ってしまいました。

 

富山県に在住してますと、小学校の行事で、「立山登山」があったりします。

 

お亡くなりになった方も、もしかすると、小学生の頃に登ったことがあったのではないかな~と思ってしまいました。

 

馴染み深い山の中で命を落とす無念は、言葉にならないものがありますよね。

 

 

立山雄山の場所と氷河、日本最古の山小屋(立山室堂山荘)について

 

今回の滑落事故の現場になった立山周辺の地図になります。

 

立山は、日本の屋根と言われている北アルプス(飛騨山脈)の北部を代表する名山でして、滑落事故が起きた「雄山(おやま)標高3,003m)、「大汝山(おおなんじやま)標高3,015m)、「富士ノ折立(ふじのおりたて)標高2,999 m」の3つの峰からなっております。

 

八ヶ岳と同じ、「立山」という名前の山はございません。

 

雄山・大汝山・富士ノ折立の3つの峰の総称が「立山」になります。

 

また、立山は日本では珍しく「氷河(御前沢氷河)」が現存する山になりまして、雄山・大汝山の斜面に、日本で初めて認定された氷河が現存しております。

 

情報が少なく憶測になってしまいますが、400m滑落したという内容から、上述してます通り、黒部湖側にあります立山の氷河方面に滑落したのではないかな~と推測しております。

 

そんな立山ですが、霊山としても有名ですし、日本最古の山小屋であります「立山室堂尾山荘」などもありまして、登山の聖地の1つと言っても過言ではない山だよな~と個人的には思っております。

 

富士ノ折立の標高と同じ(標高2,999m)剱岳も、立山からは近い位置になりますので、登山愛好家にとっては、立山周辺は憧れの山域になるのではないかな~と思っております。

 

そんな憧れの山域なだけに、季節問わず多くの登山者が訪れる訳ですが、やはり冬になりますと、重大事故が目立つようになりますよね。

 

 

立山を含む長野県での山岳遭難事故の件数(山域別・態様別)について

長野県山岳事故の件数表

こちらの表は、今回の滑落事故が起きが立山を含む、長野県で起きた山岳遭難事故の山域別の件数になります!

 

平成31年1月1日から令和元年11月17日までの統計資料になるのですが、北アルプスだけで10人の方がお亡くなりになっております。

 

長野県全体で19名の死者を出しておりますので、結構な頻度で山岳遭難事故が起きていることが分かりますよね。

 

立山を含む後立山連峰は、遭難事故件数も多いので、侮れない山域であることが資料からも分かると思います!

 

長野県アルプスでの山岳事故種類

※長野県警より出典

 

こちらは長野県で起きた山岳事故の態様になりますが、やはり転落や滑落事故が上位になっております。

 

こちらは長野県の統計資料になりますが、全国の山岳統計資料を見ていても、だいたい滑落や転倒が山での事故の上位になっております。

 

山岳事故の資料からも、滑落事故起こしてしまうと、怪我だけでは済まず、死んでしまう可能性があることが良く分かりますよね。

 

冬山の場合は、凍結に滑って滑落や転倒してしまうリスクが高いので、十分注意する必要がありますよね。

 

まとめ

雪山の山頂から見る景色は、無雪期とは違い、神々しく何とも言えない魅力がありますが、それ以上に登山のリスクが高くなりますので、チョットしたミスが命取りになってしまいます。

 

今回滑落死した登山者も、シッカリとアイゼンやピッケルを使いこなせていれば、また、違った運命になっていたのではないかな~と感じてしまいました。

 

冬山は、魅力あふれるフィールドであることは間違いありませんが、何かあってからでは遅いですよね。

 

シッカリと装備を整え、それを使いこなす技術と体力が自分に備わってるかをよく考えたうえで、雪山に挑戦する事が重要だと思います。

 

私も偉そうな事を言える立場ではございませんので、いつも以上に注意して、今年の冬山を楽しみたいなと考えております!

 

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冬山登山の装備と情報について書いた記事になります!

登山本の細くなるような基本的な事について触れてますし、雪山に登るに確認して欲し情報元についても書いてますので、良かったら登山の参考にしてみてください!

 

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厳冬期の中央アルプスで起きた滑落遭難事故について書いた記事になります!

積雪期の宝剣岳・仙涯嶺で相次いで起きた滑落事故なのですが、やはり雪がある時期の登山は怖いな~と思わされた出来事でした。