猪の恐怖と熊の生息数について
先日、怖いものの代名詞として「地震・雷・火事・オヤジ」の中の「雷」を取り上げましたが、山中で出遭ってしまうと怖い生き物も結構居ますよね~
※登山中に遭遇した雷の体験談について書いた記事なります。
当ブログでも何度も取り上げている「熊」が直ぐに思いつきますが、他ですと「スズメバチ」や「マムシ」も怖いですよね~
これから暖かくなると活動が活発になる「ヤマビル」も命の危険はないものの、遭いたくない生き物ですよね。
ただ、個人的に怖いな~っと言うか、「怖い目に遭った動物」が別にいます。
少し意外かも知れませんが、その動物は「猪」になります。
イノシシは、「猪突猛進」で有名ではありますが、それほど怖い動物のイメージではないですよね。
山道を歩いていると、猪がアチコチ地面を掘り返した跡を見ることがありますが、それだけだと別に怖いとは思いませんしね。
しかし、見方を変えると、猪はアレだけ深く掘り返す力があるとも言えますので、そんなパワーを人間の体にやられてしまったら日には、考えただけでも痛そうですよね。
また、森の王者「熊」も怖いですが、「猪の生息数」で見ると、全く比ではない状況です。
ツキノワグマの生息数は、色々と言われていてハッキリとした頭数は分かってないみたいですが、私の地元の丹沢山塊で40頭前後、奥多摩山塊で500頭前後と推測されております。
※環境省ツキノワグマの分布図
環境省の調査によると、全国にツキノワグマが8,400頭~12,000頭前後生息していると推測しているみたいですが、こちらもハッキリとは分かってないみたいです。
サンプリング調査からの統計的な計算になるので、ツキノワグマの個体数が増えているのか減っているのかも良く分からない感じみたいです。
ただ、我が国の広大な森の面積からして、この生息数が多いか少ないかは意見が別れますよね。
個人的には、も~少し居るんじゃないのかな~っと思ってますし、九州の熊は絶滅したといわれておりますが、数頭生き残っているんじゃないかな~っと妄想しております!
猪の生息数について
そして、気になる「猪の生息数」の方ですが、直近の調査によると(平成27年)全国で89万頭(中央推測値)と非常に多く、鹿と一緒で日本各地で増加傾向にあります。
※環境省自然環境国より出典
単純計算でになりますが、猪の数は、熊の生息数の70.6倍の数になります。
どれだけ「猪鍋」を食べれるか興味津々ですよね(笑)
日本の猟師さんの人口が20万人を割ったというニュースもやってましたので、猪や鹿が今以上に増えるんだろうな~っと個人的には思っております。
そ~しますと、今後はさらに猪とニアピンする確率が高まりますので、登山などで山に入る場合は注意が必要ですよね。
登山中に猪と遭遇!熊より怖い相手について
冒頭に書きました通り、今までに1度だけ登山中に猪とニアピンを経験したことがあるのですが、あの時は本当に怖かったです。
顛末を少し書きますと、ニアピンした山域は「箱根の外輪山」なのですが、AM10時頃、普通の一般登山道歩いていると、ガサガサ~と何かが藪の中を通っている音がしたと同時に、正面右手の竹薮から大きな猪が目の前に飛び出してきました。
その距離およそ10m前後。
猪の大きさは100cm前後かな~っと思われ、とても大きく感じました。
先日、ニアピンしたツキノワグマよりも大きかったような印象があります。
竹薮から飛び出した時は、私に気付いていない感じでしたが、気配を感じたのか、それとも「良い男の匂い」に感づいたのか、直ぐに見つめ合う関係になりました。
そんな円らな目で凝視されちゃうと、なんだか胸がときめいてしまいました♡(?)
最初はアチラさんも驚いた様子でしたが、段々と目が鋭くなり鼻息も荒くなってくるではないですか!!
「やべ、もしや私の妖艶な姿に興奮中か!?」
と思った瞬間、突然猪がコッチに突進してくるではないですか!!
「ヤバイ!」と思う暇も無いほど速いスピードで、逃げることすらできませんでした。
「衝突する!!」と思った瞬間、突然、私の目の前で進路を右手に変わり、そのままぶつかることなく逃げ去っていきました。
なんで避けてくれたのか分かりませんが、もし猪と衝突していたならば、あのスピードだとタダでは済まなかったと思います。
先日、熊と至近距離で遭遇しましたが、アレと同じくらいの恐怖を覚えました。
猪とは!?イノシシ対策について
その後、猪について勉強しようと思い、対策などを調べたのですが、基本的には「熊対策」と同じでした。
熊対策の知識がある方には重複となりますが、復讐も兼ねて猪対策について纏めてみたいと思います!
猪とは!?
猪の成獣で体長は90cm~180cm前後、体重は80kg~180kg程度の大きさになります。
200kg以上ある固体も居るそうなので、猪と言っても侮れません。
日本で最強の獣であるヒグマも、成獣は150kg~になりますので、200kgの猪と比較すると熊より怖い相手になりますよね。
熊の場合、独特の「獣臭」がしたのですが、猪の場合は感じませんでした。
ミディアムレアで焼けば、美味しそうな匂いがするかもしれませんよね!(?)
猪の何が怖いの!?
猪の個体差もありますが、下あごに鋭い牙があり、長さは15cmを超えてきます。
15cmですと、成人男性の掌前後の長さになります。
イノシシは、意外と長い牙を持ってますよね・・・。
登山服程度の厚さですと、簡単に貫通するほど鋭利な牙になります。
「牙」と言うよりは「サバイバルナイフ」だと思ったほうが良い代物です。
猪の牙の高さが、ちょうど人間の太ももの動脈辺りの位置になりますので、場合によっては失血死してしまうケースが非常に多いそうです。
また、猪の歯は鋭く顎の力も強いので、人間の指ぐらいなら簡単に引きちぎることが出来ます。
ちなみに走った時のスピードは、40km以上出るそうなので、熊と良い勝負になります。
走って逃げてもムダなので止めましょう!
猪の威嚇行動は!?
猪の威嚇行動は、背中の毛を逆立たせたり、牙をカチカチと擦り合わせて音を鳴らしたりします。
私の時は、牙をカチカチはさせませんでしたが、毛は逆立っておりました。
鼻息が荒い場合も要注意だと思います。
私も山ガールを見かけると鼻息が荒くなるのですが、威嚇している訳ではないので、気にしないでくださいね!
猪と出遭ってしまったら!?出遭わないようにするには!?
基本、猪と出会わない対策は熊対策と一緒になります。
熊と同様に、猪も音に敏感で臆病な性格をしてますので、熊鈴やラジオなどの音がでる物が大変効果的だそうです。
イノシシを見かけたら威嚇したり、石投げたり、念仏を唱えたりしてはいけません!
場合にもよりますが、猪は見通しが良い方向に走り抜ける性質があります。
ですので、岩や木等の物陰に隠れてやり過ごすのも有効です。
熊と一緒で、背を向けて逃げると追いかけてきますので、目を見たまま後ずさりして距離をとる必要があります。
また、熊と違うところは、猪は木登りできませんので、2m以上登って逃げることが出来ます。
しかし、猪は見かけによらずジャンプ力が1m前後ありますので、その点は注意が必要です。
そして、猪は「夜行性」ではないので、熊とは違って早朝・夕方以外にも出没に注意が必要です。
40km以上のスピードで100kg以上の猪の巨体が突っ込んできたら、絶対怪我しますよね~~
山では何が起こるか分かりませんので、日頃から野生動物と遭遇した時のイメージをしていると、イザ!って時に冷静な行動ができるかもしれませんよね。
誰も居ない山中で大怪我してしまったら、命の危機にさらされてしまいますからね~
まとめ
「猪は怖くない」と思わず、「かなりヤバイ奴」と言う認識を持つことが重要だと私は思っております。
猪が突っ込んできた時の迫力は、体験しないと分からないと思いますが、想像以上に恐ろしいものです。
ついついの熊の方が怖いイメージがありますので、猪に対して気にも留めてない方が多いかと思います。
しかし、上述してます通り、猪の方が山で遭う確率が非常に高い動物でもありますので、ニアピンしないよう注意を払う必要がありますよね!
春になると登山シーズンが本格化しますが、野生動物にとっても活動期の季節になりますので、怪我のないよう登山を楽しみたいものですよね!