- 大山登山は初心者向け!?どんな山にもリスクはある!
- 大山登山で滑落や山岳事故が起こる場所について
- 大山登山の怪我の種類と山岳事故の原因について
- 大山の紅葉の時期と服装、ツキノワグマの生息について
- まとめ
大山登山は初心者向け!?どんな山にもリスクはある!
ボチボチ紅葉の便りが聞こえてくる季節ですが、先日、勤め先の仲間からこんな質問を受けました。
「紅葉の時期に丹沢の大山へ登りたいんだけど大丈夫かな?」
私は答えました。
「1日3万円と飲み放題・食べ放題で案内しますよ!」
生ごみを見るような生温い視線を私に送ってきたもので、全てを察する事が出来たのですが、意外と大山登山を甘く見ている方が多いよな~と思うことがあったりします。
丹沢山塊は、私にとっては勝手知ったる地元の山になるのですが、毎年必ずといってよいほど滑落事故や道迷いが発生しております。
特にこれから迎える大山の紅葉の時期は、普段から登山をされていない初心者の方が多く入山する関係で、モリモリと遭難が増えてしまう感じです。
登山に興味を持ち、折角準備をして入山したものの、怪我や怖い思いをしてしまったならば、トラウマになってしまい二度と登山をやらなくなってしまいますよね。
登山を長年やっている私にとっては、人生を豊かにし、色々な出会いと別れを経験する事ができる「一生の趣味」になると思っているだけに、そんな理由で山を嫌いになって欲しくはない感じです。
どんな山にもリスクがありますが、そちらについて予め分かっていれば、準備や対策することが可能ですよね!
大山登山は、初心者向けの山であるとは思います。
しかし、大山登山にも危険性とリスクがありますので、今回はそちらについて書いてみたいと思います!
特に登山初心者の方に知ってほしい内容になります!
大山登山で滑落や山岳事故が起こる場所について
登山をするにあたり、リスクの回避で重要なのが、「歩く登山コース上に危険なところがないか?」を調べておくことになります。
危険場所が分かっていれば、それだけ落ち着いた行動がとれますし、そもそもそこには行かない!という選択もできますしね。
私の場合、多少危ないところでも、山ガールが黄色い声援を送ってくれると、ついつい周りが見えなくなってしまうことがあります。
大抵「黄色い声援」というよりは「酷い悲鳴」な感じなんですけどね・・・。
「恋は盲目」と言いますが、そんな時間が山の中で長いと本当に命を落としてしまうので大変危険でございます。
山の中で危険な目に遭わないためにも、過去に起きた滑落事故現場や、山岳事故現場を知っておくことはとても有効な手段になります!
前置きが長くなってしまいましたが、大山の登山道で起きた、今年の山岳事故現場がこちらになります!
少し見難い資料で申し訳ないのですが、主要な大山山頂への登山道で満遍なく滑落事故や山岳事故が発生しております。
ここ数年の資料も一緒に調べてみたのですが、だいたい同じような場所で山岳事故が発生しておりました。
交通事故と同じで、やはり登山道も似たような所で事故が発生するんだな~と感じてしまいました。
裏を返せば、過去に起きた事故現場を通る時は、集中力を切らさずに慎重に歩けば、登山に慣れていない初心者の方でも安全に大山登山を楽しめるとも言えます。
大山登山で事故が起きている場所は、頂上付近の比較的標高の高いところで発生しております。
これは、大山の山頂に近づくほど登山道にゴロゴロとした岩が多くなり、斜度がきつくなり歩き難くなるからです。
疲れてくると集中力が途切れてしまいますし、普段から登山をしていないと浮石や木の根の滑りやすさが分からず、足元をとられてケガしてしまう方がいるんだろうな~と推測してしまいました。
大山登山の怪我の種類と山岳事故の原因について
丹沢大山は、標高1,200mほどの低山ながら、どんな原因で山岳事故が起き、怪我をしてしまったのか興味がわき、色々と調べてみました!
すると、大山登山中に発生した怪我の種類と、山岳事故の原因について統計資料がありましたので、そちらについて触れたいと思います!
滑落・山岳事故が起こる場所が特定でれば、あとはその原因が分かれば大山登山のリスクの回避につながりますよね!
こちらが今年に入ってからの大山登山中に起きた山岳事故の詳細になります。
残念ながら、今年は死亡事故が2件を含む16件も登山中の事故が発生しております。
山岳事故の原因としては、滑落、道迷い、転落や低体温症等多岐にわたっております。
そして登山のセオリーの1つである「登り坂よりも下り坂の方が危ない」が事故の原因から読み取れますし顕著に表れてますよね。
また、16件の山岳事故のうち、12件が下山中(下り坂)で起こっていますので、かなりの確率ですよね~
憶測を書くのは良くないですが、多分、ほかの山でも同じように下山中(下り坂)で多くの滑落事故や、山岳事故が起こっているんだろうと思ってしまいました。
ちなみに去年(平成30年)の大山で発生しました滑落や山岳事故の状況こちらになります!
去年は38件の山岳事故が発生し、そのうち3名の方がお亡くなりになっております。
特に大山の紅葉が始まる10月~11月の登山中の事故が多いのが特徴ですよね!
そして、上述してます通り、この年も下山中の山岳事故が多く発生しております。
38件中29件が下山中の事故ですので、約76%が下山中の事故になっております。
今年の比率も計算してみますと75%になりますので、いかに下山中の事故が多いことが分かるかと思います。
なぜ、下山中の事故が多いかと申しますと、下りの斜面ですと、自分の体重が乗っている分、足元が滑りやすい事と、登り坂で体力・筋力を使い果たし、踏ん張りが利かない事があげられます。
また、登山は膝に負担をかけるスポーツになりますので、どうしても下り坂で痛みを発症したり、まさに「膝が笑う」ようなガクガクとした不安定な脚で荒れた登山道を下らなければならないことも事故の遠因になっていたりします。
階段も、上りなら滑っても数段ですみますが、下りで滑ると一気に下まで落ちてしまいますよね?
それと似たようなことが登山道で起きれば、大きなケガをしてしまうことが分かるかな~と思います。
そして大山登山中で起きる山岳事故で地味に多いのが「道迷い」になります。
大山は、以上によく整備された山になりますので、なぜ道迷いをするのだ?と思ってしまいますが、そちらも疲労が遠因だったりします。
足元が悪い登山道を長い時間歩いていると、だんだん疲れてきてしまい、足元ばかり見ながら歩いてしまいます。
本来、顔を上げて周囲を確認しながらルートを見定めるのですが、疲れてくると顔を上げるのが億劫になってきます。
そして、人間疲れてくると、自分の都合の良いように解釈してしまいます。
まさに「馬鹿になる瞬間」になるのですが、それだけ体力がないと正常な判断ができないことが結構あったりします。
私も制服が良く似合うおねーさんに会うと、正常な判断ができずに狼に変身してしまい、警察のお世話になってしまいそうなことがあったりします。
まさに「馬鹿になる瞬間」というか「犯罪者になる瞬間」になるのですが、それと同じようなことが登山中に起こったりします(?)
いまいち伝わらない例えになってしまいましたが、体力のない登山初心者の方には、胸を張り、軟かそうな姿を曝しながら顔を上げて大山登山を楽しんで欲しいな~と思います!
大山登山は、登山初心者の方でも十分登れますが、少なからずリスクがあることを忘れないで欲しいな~と思います。
登山中の道迷いの対策について書いた記事になります!
道迷いの原因などについて書いてますので、大山登山の参考になれば幸いです。
道迷いの対策に重要な「コンパス」の使い方について書いた記事になります!
中々コンパスの使い方をマスターしている方は少ないと思いますので、登山初心者の方におすすめの記事になります!
大山の紅葉の時期と服装、ツキノワグマの生息について
大山の紅葉は、まさにこれから旬を迎えるのですが、例年ですと11月中旬頃にピークを迎えます!
大山の紅葉のピークに合わせて、登山初心者を始め、色々な方が訪れる時期になりますので、かなり混みあいます。
気温の低い大山の山頂付近ですと、11月上旬ごろには見頃を迎えるのですが、ケーブルカーでも行けれる下社付近ですと、12月上旬頃まで楽しむことができます。
大山で紅葉が始まる頃になりますと、山頂付近の気温が0度近くになることもあります。
天候や風の強さによって体感は変わりますが、それでも寒いことは間違いありませんので、防寒対策が必要になります。
大山登山の服装につきましては、保温性の高いダウンジャケットや、風の侵入を防ぐレインジャケットなどが必要です。
また、山の天気は変わりやすいので、レインウエアも必要になってきます。
レインウエアは、風の侵入も防ぐので、登山ジャケットとして使用するのもアリかと思います!
そして下着は登山中の汗で冷えやすくなりますので、綿素材は避け、化繊等がおすすめです!
個人的にはスケスケランジェリーが好みなのですが、そちらは勝負の夜のみご利用ください♡
また、手袋やバラクラバ、帽子なども防寒対策で持っていった方が良いかと思います。
登山中に転倒すると、かなりの確率で手(掌)を負傷しますので、手袋をしていると防御力が上がりおすすめです!
手相をすぐに見ることができないのが難点ですが、運が悪い時はひたすら大山奥の院で祈りを捧げ、そして鎮魂の踊りを披露してみてください(?)
周りの登山者はドン引きかもしれませんが、私は遠くから貴方のことを微笑んであげますね♡
紅葉の時期に大山登山をした時の記録になります!
少し間に悪化なルートで大山登山をしてますが、紅葉スポットの大山寺や阿夫利神社からの夜景なども撮ってますので、良かったら参考にしてみてください。
そして大山にツキノワグマはいるのか?になりますが、しっかりと生息しております!
私も数年前に、大山登山をしている最中にツキノワグマとニアピンしまして、肝をつぶした経験があります。
フォアグラのような脂肪肝なもので、全身脂汗が出てしまったのですが、クマとニアピンした時は本当にビックリいたしました。
登山者が多い登山ルートでしたら「熊鈴」は不要だと思いますが、あまり人が歩かないルートを行くときは注意が必要です。
しかしながら、大山を始め、丹沢山塊には30頭前後しかツキノワグマは生息していないといわれております。
野生のツキノワグマを見れるのは、ある意味奇跡に近い確率であるとも言えます。
豊かな自然が残っているからこそツキノワグマが生息できる訳ですので、必要以上に恐れる必要はありませんが、野生動物のテリトリーに人間がお邪魔しているということを忘れてはいけないよな~と思います。
大山を含む神奈川県でのツキノワグマ目撃情報について書いた記事になります!
生息頭数が少ないのでアレですが、出没があった周辺を行くときは注意して下さい!
まとめ
丹沢大山に限らず、どんな山にもリスクがありますので、初心者に限らず、日頃から登山をしている方も充分な注意と準備が必要であることが改めて再確認できました。
なんでもそうですが、「情報」がとても大事ですよね。
大山登山は、比較的敷居の低い山になるかと思いますが、それでも毎年山岳事故で死者が出るところであると頭の片隅にいれる必要がありますよね。
交通事故と一緒で、どんなに注意をしていても、防げない事故があるのも事実です。 それでも、山岳事故の確率をどれだけ低くできるかが、自分を含め、周りの人達に迷惑をかけない上でも重要な事ですよね。
これから大山も紅葉の時期を迎え、1年の中でも特に美しく、登山に適した季節に突入致しますが、くれぐれも事故のないよう注意して下さい!
大山での話ではないですが、同じ丹沢山塊で起きた滑落事故の救助の様子について書いた記事になります!
目の前で登山者が滑落し、第一通報者になったのですが、事故現場の様子や、警察・消防とのやり取りについて詳しく書いてますので、良かったら登山の参考にしてみて下さい!