丹沢山塊をホームグランドにしている私なのですが、お隣の道志山塊の最高峰である御正体山の姿が美しく、近々登山したいと考えてました。
御正体山は、日本二百名山、山梨百名山にも選ばれている名峰なこともありまして、季節を問わず登山者で賑わっているのですが、登山を趣味にされている今上天皇も登られたことがある由緒正しいお山になります。
今回は、今上天皇も登られたプリンスルートと水場、駐車場について触れながら解説したいと思います!
- 御正体山へプリンスルートで登山した経緯と読み方について
- 御正体山登山!鹿留山から二十曲峠の登山ルートと水場、トイレ詳細
- 御正体山登山!熊出没と石割山、山頂までの登山ルート詳細
- 御正体山プリンスルート詳細!龍ノ口の水場、池ノ平、駐車場詳細
- 御正体山プリンスルートの標高差・コースタイム詳細
- まとめ
御正体山へプリンスルートで登山した経緯と読み方について
上述の通り、御正体山は道志山塊の最高峰になりまして、標高は1,681mと結構高く登り応えのある山だったりします。
そんな御正体山ですが、鹿留山と同様、こちらも読めない山の名前ですよね~
無知なもので「御正体山」のことを「おんせいたいざん」と思っていたのですが、正解の読み方は「御正体山(みしょうたいやま)」になります。
山の名前って本当に難しいよね~っと思いつつ、御正体山には幾つかの登山ルートが整備されているのですが、今回は今上天皇も歩かれたプリンスルートを私も利用致しました。
元々の計画では、御正体山プリンスルートを使わず文台山を経由して十日市場駅へ下山する予定だったのですが、あまりの酷暑に水の消費が激しくついに底をついてしまったもので、水を求めて下山を余儀なくされてしまいました。
その際、龍ノ口という水場を求めて下山したのですが、その登山ルートが、今回ご紹介する御正体山プリンスルートになります。
プリンスルートは、今上天皇が登られるという事もありまして、非常に登山道の整備がされているのですが、歴史溢れるコースであることから御正体山へ登山する際のメジャールートの1つにもなっております。
そんな感じで今回は、今上天皇が見た景色を楽しめる、プリンスルートで御正体山へ登山した時の様子について書いていきたいと思います!
特に気になるのが水場や駐車場、熊の出没についてになるかな~っと思いますので、そちらについても触れていきたいと思います。
御正体山プリンスルートの登山に移る前に、前回歩いた杓子山、鹿留山への登山について書いた記事がこちらになります。
そしてこちらが、倉見山から入山し、杓子山、鹿留山、御正体山で撮影した登山動画になります!

上記写真を押すと、YouTubeで動画を観ることが出来ますので、倉見山、杓子山、鹿留山、御正体山周辺の登山ルートの様子と間近な富士山の景色を堪能していただけたらと思います!
御正体山登山!鹿留山から二十曲峠の登山ルートと水場、トイレ詳細
鹿留山で英気を養ったところで、次の獲物は道志山塊最高峰である御正体山を目指して登山を再開したいと思います!
まずは、水場とトイレがある二十曲峠を目指して進みたいと思います。
鹿留山から二十曲峠までの登山ルートは、急坂が連続し、こんな感じの縄場がけっこうあります。
足元が悪い所が多いので、十分注意してください!
二十曲峠に近づくと、数多くのお花が咲いておりました。
青空と映えて美しかったです♡
なお、杓子山から鹿留山、二十曲峠までの登山ルートは、結構熊の出没が多いので注意してください。
特に忍野側は、連日熊の出没がありましたので、熊よけグッズが必須だと思います。
鹿留山の急坂をこなすと立ノ塚峠となりました。
この辺、登山ルートが少し分かり難いので注意してください。
それにしても小さなアップダウンが多く、御正体山へ登る事を考えると、段々萎えてきました・・。
そんな感じで数年前にリニューアルした二十曲峠に到着でございます!
二十曲峠峠には「展望テラス」が整備されまして、昔を知っている私にとっては、凄くビックリしてしまいました。
いや~暫く来ないうちに、だいぶ変わってしまいました。
ちなみに二十曲峠の標高は、1,151mになります。
次に目指す石割山と鹿留山との最低鞍部になる感じです。
ちなみに鹿留山の標高が1,632m、目指す御正体山の標高が1,681mになりますので、ここから両山を目指す場合は、500mも登り返さなければなりません・・・。
そんな感じで展望デッキがある二十曲峠からの富士山の景色になります!
だいぶ雲が増えてきましたが、それでも絶好調が続いてますね♡
そしてこちらが二十曲峠にあります「山の神」と簡易トイレになります。
簡易トイレの隣には、展望デッキを整備したタイミングでトイレも増設されたみたいで、とても綺麗に作り替えられておりました。
トイレの中をのぞいたのですが、非常に綺麗で紙もモリモリありましたので、持参する必要はございません。
そしてこちらが問題の二十曲峠の水場になります。
残念ながら水場が枯れておりました・・・。
半分当てにしていたので、二十曲峠の水場が使えないのが痛いです・・・。
念のため、少し多く水を持ってきたのですが、この酷暑でだいぶ消費してしまい、十日市場駅まで持たないと確信しました。
石割山まで登って平野バス停から戻るか、それとも行ける所まで行くか散々迷ったのですが、とりあえず御正体山の山頂まで頑張ってみて、水の残量に応じて進むかプリンスルートで下山するか判断する事にしました。
御正体山プリンスルートには、「龍ノ口」という水場があるので、とりあえずそこまで行けば何とかなりますからね~
御正体山登山!熊出没と石割山、山頂までの登山ルート詳細
二十曲峠で水の補給が出来なかったものの、とりあえず御正体山を目指して登山再開しました。
途中にあります石割山への登り返しが辛く、また、開けた登山ルートになるので、更に水の消費が増えてしまいました・・・。
この辺で、ミザ(真水の残量)が1L弱と心許なく、これ以上干からびてしまうと「骨皮筋衛門」になってしまうな~っと思っておりました。
骨皮筋衛門って何だ!?って感じですが、御正体山の前衛峰?である石割山の山頂に辿り着くことが出来ました。
今までの静かな環境が一変し、石割山の山頂は登山者で溢れ返っておりました。
富士山の眺望が素晴らしい石割山ですが、これほど混雑しているとは想像出来ませんでした。
ちなみに石割山の標高は、1,413mになりまして、御正体山と同様、山梨百名山に選ばれている名峰になります。
また、道標の通り、交通の要所にもなっておりまして、山中湖側から入山する事も出来ます。
石割神社と絡めて登山する方が多く、近くには石割の湯という日帰り温泉もあるので、おすすめの登山ルートになります。
なお、登山者が多い石割山周辺ですが、結構な頻度で熊の出没があったりします。
二十曲峠周辺もクマの出没が多いのですが、石割山も負けず劣らずなので、早朝、夕方は十分注意して下しさい!
石割山の頂上から綺麗な富士山を見ようと思ったのですが、既に雲が広がり全然見えませんでした。
そんな感じで御正体山の山頂を目指すべく進んでいくと、丹沢山塊との橋渡しをしている山伏峠に到着しました。
山伏峠から菰釣山方面に進むことが出来まして、御正体山への最短ルートの1つになっております。
御正体山プリンスルートも最短ルートの1つではあるものの、山伏峠からの入山と同じくらいかな~っと思っております。
三伏峠からジワジワと坂道になっていきます。
嫌な登りが続く登山ルートだな~っと思っていると、御正体山の前衛である奥ノ岳となりました。
奥ノ岳の標高は、1,371mになるのですが、御正体山の標高が1,681mになりますので、あと300mも登らなければなりません。
この時の絶望の様子を自叙伝で書きたい!っと思ったのは結構本当の話になります(笑)
奥ノ岳から先に進むと、御正体山周辺では一番展望の良い鉄塔が見えてきます。
鉄塔からの景色になるのですが、あちらが丹沢最高峰の蛭ヶ岳になります。
手前のピークが檜洞丸ですかね。
両山とも久しく登っていないのですが、夏の暑い時期はヤマビルも凄く、熱中臭の心配もあるので敬遠してしまいます。
暑さに関しては、御正体山も変わらないのですが、ヤマビルがいないので、その点、安心できる感じです。
※0ではないですが、限りなくヤマビルは登山ルート上にいません。
そして御正体山の偽ピークの1つである中ノ岳の山頂に到着です!
中ノ岳の標高は、1,411mになりまして、絶望感がまだまだ続く時間になりました。
あと200m以上登るのか~っと思うと、残り少ない水を飲む勢いも増してしまいます(?)
また、石割山周辺と同様に御正体山を始め道志山塊もツキノワグマの生息地になります。
御正体山周辺も、クマの目撃情報がありますので、クマ鈴等で対策が必要です!
流石に今年は熊の出没が多いので、熊除けグッズである「熊おどし」をマメに使って熊とのニアピンを防ぐ努力をしつつ山頂を目指しました。
水がなく気力もない感じですが、御正体山の美しい森にだいぶ癒されました。
登山者も皆無でとても静かで最高の時間でした!!
急登をこなすとお目当ての御正体山の山頂に到着出来ました!
石割山と同じく御正体山も山梨百名山に選ばれおります!
そんな御正体山ですが、 古くは「養蚕の神の山」と崇められておりました。
下山で利用するプリンスルートに歴史のロマンが広がっているのですが、その辺は後述したいと思います!
御正体山プリンスルート詳細!龍ノ口の水場、池ノ平、駐車場詳細
御正体山の山頂を堪能した所で、水の残量を確認すると、既に300mlしかなく、文台山から十日市場駅への縦走は無謀とサッシ、プリンスルートを使って龍ノ口の水場(池ノ平)を目指したいと思います!
御正体山からプリンスルートは、「都留市鹿留・細野方面」に進んで行きます。
御正体山プリンスルートは、結構道幅狭い所もあったりと、油断ならない感じです。
モリモリ進んで行くと、テント張るのに良さそうな平地になるのですが、こちらが峰宮跡になります。
ちなみに御正体山もテント泊は禁止になっております。
道志山塊でテント泊出来る場所はありませんので、下界のキャンプ場を利用する必要があります。
ただ、道志川沿いは、キャンプ場のメッカになっておりますので、探すのは容易だったりします。
御正体山の登山口までアクセスが良いキャンプ場も多いので一考の価値があると思います。
峰宮跡には、これから目指すプリンスルートと細野方面の分岐があります。
御正体山プリンスルートは、鹿留(池の平)方面に進んで行きます。
更にプリンスルートを進んで行くと、木々の間から富士山の景色を見れるところがありました!
周辺にはベンチが多数設置されておりまして、休憩するのに最適な感じでした。
きっと、天皇陛下もこの辺で休憩されたんでしょうね!
天皇陛下が食べる行動食ってどんな感じなんでしょうかね!?
それこそ「宮内庁御用達」の一品なのでしょうかね!?
御正体山からプリンスルートで下山していると、当初計画していた文台山方面との分岐になりました。
既に水の残量が0なので、素直に鹿留(池の平)を目指したいと思います。
プリンスルートから見る鹿留山の景色になります。
アノ山頂で山飯を食べたんだよな~っと思いつつ、とにかく喉が渇いたので龍ノ口の水場を目指したいと思います。
更に進むと富士山が綺麗に見えるスポットがありました!
天皇陛下もここから富士山の景色を眺めたんでしょうね~
二十曲峠では真っ白だったのですが、御正体山と格闘している間に雲が飛び去ってくれたんでしょうね~
御正体山プリンスルートの証である皇太子殿下(今上天皇)が平成16年(2004年)10月15日にご登頂された看板になります。
御正体山プリンスルートは、池の平登山口から御正体山山頂までのことを指すのですが、20年前に再整備されているのでかなり歩き易いコースになります。
そしてこちらが御正体山プリンスルート上にあります「御正体山上人堂跡」になります。
御正体山は、昔から信仰の大和いて崇められていたのですが、即身仏になった高僧がいたりします。
即身仏になった僧侶は、日本各地に数十人ほどいるみたいですが、こんな間近にも入定した史跡が残っているのは凄い事ですよね。
私も信者を増やして御正体山で「アオヒゲ真理教」を開山したいですね~って罰当たりですかね!?
「プリンスルート」にちなんで「アオヒゲルート」を名付けられるように頑張りたいですね!(?)
そんな感じでプリンスルートを更に下って行くと、待ちに待った龍の口の水場となりました。
地図を見ていると、だいぶ長い時間水切れを起こしていたんだ~っと思ってしまいました。
水を求めて獣のようになってしまい、写真がブレてしまいました(笑)
こちらが龍の口の案内板になりまして、直ぐ隣に水場があります。
こちらが龍の口の水場の様子になります。
龍の口の水場の水量はまずまずだったのですが、上述の動画でも撮ってますので、ご確認いただけたら幸いです。
龍の口の水場は、枯れる事はないみたいですので、プリンスルートで御正体山へ登山する際は、当てにしても大丈夫です!
龍の口の水場周辺の様子になります。
沢沿いに登山ルートが続いておりまして、かなり涼しかったです。
ただ、この辺もクマが出そうで怖いですね~
沢沿いを歩いてくと林道の終着地点に到着しました。
砂防ダムを作っているみたいで、重機がモリモリありました。
ここまで車で来れれば良いのですが、周辺に駐車場はなく、ゲートも締まっているので結構な距離を歩かなければなりません。
林道に出てからモリモリ下ると御正体山登山口となりました。
こちらが池の平になりまして、プリンスルートの入口(御正体山登山口)になります。
「忍野」方面に進むと先ほどまでいた二十曲峠にも行けるので、長い林道歩きになりますが、御正体山を巻く事も出来ます。
池の平にあった周辺マップになります。
池の平まで車で来れれば、御正体山への最短ルートになるのですが、天岩橋の先にゲートが有るので来れないのがネックですね。
池の平から天岩橋までのルートは、沢沿いを歩くのですが、中々雰囲気が良く飽きの来ない景色が広がっております。
ただ、ツキノワグマが出てきそうで夜間は怖いでしょうね~
こちらが池の平まで車の侵入を防いでいる林道のゲートになります。
ゲート周辺の路肩に車を駐車できるスペースがあります。
5台前後駐車出来るのですが、釣りの方が結構利用するので、結構混雑すると思った方が良いかと思います。
御正体山から無事に下山出来たので、御正体山神社で「ありがとうございましたの舞」を力いっぱい披露しました(笑)
見慣れた景色ですが、ここから倉見山を目指して入山しました。
お寺の駐車場は、とても広いのですが、登山での利用は出来ないと思います。
一時はどうなる事かと思ったものの、なんとかスタート地点である富士急行十日市場駅まで戻ってくることが出来ました・・・。
長い長い一日になりました・・・。
そんな感じで今回の御正体山プリンスルートを利用しての登山の詳細に移りたいと思います。
御正体山プリンスルートの標高差・コースタイム詳細
こちらが今回登山をした御正体山のプリンスルートを含む登山コースと標高差の地図になります。
登山をした日は、6月28日なりまして、二十曲峠周辺は非常に蒸し暑かったのですが、石割山から御正体山までは風も強く樹林帯歩きだったので、それなりに快適でした。
ただ、前半で多くの水を消費してしまい、御正体山の山頂に到着の時でほぼ水がなくなり大ピンチとなりました。
登山ルート、標高差の通り石割山から御正体山のコースも結構な登り坂が続きますし、プリンスルートも激下りになりますので、この時期は体力、水の残量に十分注しながら楽しんでいただけたらと思います。
そしてこちらが鹿留山からスタートし、今回プリンスルートを使って御正体山へ登山をした時のコースタイムになります!
鹿留山 11:02 → 11:38 立ノ塚峠 → 12:18 二十曲峠 → 12:48 石割山 → 13:33 石割山分岐 → 14:07 中ノ岳 → 14:59 御正体山 → 15:17 峰宮跡 → 15:31 文台山分岐 → 15:42 妙心上人堂跡 → 15:59 龍ノ口水場 → 16:27 池の平 → 16:57 御正体神社 → 17:33 倉見山登山口 → 18:07 十日市場駅
昼飯休憩をした鹿留山から二十曲峠までのコースタイムが約1時間、そこから石割山まで30分ほどでした。
石割山から御正体山の山頂までのコースタイムが3時間弱でしたので、参考になれば幸いです。
なお、上述の通り、龍ノ口の水場は水量豊富でとても冷たく美味しい水だったのですが、そこから池の平経由で十日市場駅まで2時間のコースタイムと、かなり長いロードの時間となりました。
東桂駅が最寄りになるのですが、そちらなら15分ほどコースタイムを短縮できると思います。
まとめ
初歩的なミスで山の中で水切れを起こしてしまい、反省の日々になるのですが、エスケープルートとして御正体山プリンスルートを考えていたのが幸いし、大きなトラブルにならずで助かりました。
それにしても当てにしていた二十曲峠の水場が枯れていたのショックでした。
あの様子ですと、水場が復帰することは無いと思われますので、当てにしては駄目だな~っと改めて思いました。
今回、断念した文台山は未踏なので、また、涼しくなったリベンジしたいな~っと考えております!
甲相国境尾根を使って菰釣山から御正体山へ登山した時の様子について書いた記事になります!
雪の甲相国境尾根は美しくも極悪な登山ルートになりまして、御正体山まで辛く厳しい登山の時間になりました。
御正体山を含む道志山塊を日帰りで縦走した時の記事になります!
道志山塊は、富士山の展望が良い山が多く、距離こそ長いですが、癒しの登山ルートになりますので、是非、挑戦してみてください!