アオヒゲ危機一髪♪ 樽の中身は何だろう!?

登山とキャンプ、写真撮影が大好きな「自称爽やかなオジサン」のアウトドアブログです。

奥多摩小屋閉鎖取り壊し!テント場・トイレ廃止と水場は!?長い歴史にピリオド

この記事をシェアする

奥多摩小屋の閉鎖取り壊し通達

 

 

奥多摩小屋の閉鎖取り壊しについて

奥多摩登山といったら「雲取山」が筆頭に上がるかと思いますが、登山ルート上に在る奥多摩小屋が、平成31年3月31日を以って閉鎖・取り壊しになることが確定しました。

 

奥多摩小屋の歴史は古く、昭和34年に建設され、多くの登山者を受け入れてきた重要な山小屋になります。

 

奥多摩小屋は、来年60周年を迎える年に閉鎖・取り壊しはとても残念ではありますが、1つの節目としては良い時期なのかな~と思ってしまいました。

 

厳しい自然環境の中で頑張ってきた奥多摩小屋も、そろそろ限界なのは誰が見ても分かるような状況でしたしね。

 

逆に言うと、自然環境が厳しい山の中で大きな事故もなく60年間も営業してきた事が凄いですよね!

 

奥多摩小屋は、どれだけの人数の登山者を迎えてきたのか興味が尽きません。

 

テント泊の練習に、奥多摩山塊はとても便利で愛着があるのですが、今回は奥多摩小屋の閉鎖・取り壊しについて掘り下げてみたと思います!

 

奥多摩小屋の詳細について

奥多摩小屋入口

 

こちらが奥多摩山塊で営業している奥多摩小屋になります。

 

雲取山の頂上近くで営業している「雲取山荘」が、奥多摩小屋の管理をしております。

 

雲取山荘は、都から業務の委託を受けて関係者を奥多摩小屋の管理人として派遣してますので、維持管理の名目で補助金等が支給されていると思われます。

 

そんな奥多摩小屋が建っている標高は、1,750mの位置になるのですが、だいたい下界(都心)との温度差が10℃ほどになりますので、この時期(3月)でもかなり寒いです。

 

 

地図のとおり、雲取山の主要登山ルートである「石尾根(いしおね)」上で通年営業している山小屋になります。

 

奥多摩湖側からのアクセスが良い山小屋になりまして、登山口がある「鴨沢」からですと、4時間前後で奥多摩小屋まで行くことができます。

 

また、小屋周辺のロケーションが良く、水場もそこそこ近いので(往復10分)、週末になると多くの登山者が押し寄せる人気の山小屋になります。

 

奥多摩小屋からの景色

条件が合うと、こんな感じの雲海広がる景色を奥多摩小屋付近から見ることが出来ます!

 

また、天気が良いと富士山、飛龍山、大菩薩等の山々の景色が広がり、下界から隔離された場所ですので、夜になると星空がとても素晴らしい所になります。

 

きっと、山ガールと二人でイチャイチャするには最高の場所だと思っているのですが、人気があるだけに人が多く、「勝負の日」として使うのは微妙かも知れません(笑)

 

 

奥多摩小屋閉鎖の原因とテント泊・トイレ廃止について

雲取山奥多摩小屋の閉鎖が確定発表

2018年3月に、雲取山奥多摩小屋の閉鎖が確定となり、上記案内が発表されました。

 

奥多摩小屋閉鎖の案内


※奥多摩観光産業課より出典

 

奥多摩町からの案内のとおり、奥多摩小屋の閉鎖の原因は「老朽化」になります。

 

小屋自体の老朽化も激しいのですが、個人的にはトイレの方が結構凄いと感じてまして、板が抜けて「肥溜め」に落ちてしまうのではないかといつも心配してました(苦笑)

 

「人畜無害」とは言えない誰かさんなので、人様に迷惑をかける前に、奥多摩小屋のトイレに転落し、「発酵」から時間を掛けて「熟成」し、旨みをタップリと染み渡らせた変態登山者としてデビューしたいな~と思ったのはいうまでもございません!

 

こんな風に思えてしまう奥多摩小屋のトイレになるのですが、清掃こそされてますが、昔ながらの「ぼっとん便所」になりますので、臭いがかなり凄いです。

 

「おつり」が飛んできたら嫌だな~と思ってしまうような時も過去にはありましたので、山の環境保護の観点からも、そろそろ限界だよな~と、個人的には思っていた感じです。

 

そして今までは一年中管理人が在住していたのですが、現在は常駐ではなくなり、奥多摩小屋に訪れても誰もいない日があります。

 

話によると、土・日・祝日は小屋番さんがいるそうですが、平日は無人になっているそうです。

 

しかしながら、平成31年3月31日までは、今までどおり小屋番さんがいなくても小屋泊・テント泊での利用が可能だそうです。

 

料金を入れるボックス?があり、そちらに使用料を払って利用する形になっているそうです。

 

奥多摩小屋の閉鎖が決まっている状況ですが、利用料の変更はなく、現在、素泊まり4,000円、幕営料(テント泊)500円になっております。

 

小屋番さんがいる時は、ビール(500円)も購入できるそうですが、営業等の詳細は雲取山荘の方に問い合わせした方が無難かも知れません。

 

また、トイレの利用につきましても、宿泊者以外は1回100円になっております。

 

上述してますとおり、平成31年4月1日からは、奥多摩小屋での宿泊とテント泊、トイレの利用ができなくなります。

 

とくにテント泊ができなくなるのは、登山愛好家にとっては痛い話かな~と思っております。

  

奥多摩小屋テント場
奥多摩小屋前テント場

 

こちらが奥多摩小屋のテント場になるのですが、凄い人気のある幕営地になってまして、週末は午前中に到着しないと良い場所にテントが張れないほど混雑いたします。

 

全体的に平地が少ないテント場になるのですが、奥多摩小屋の東斜面が樹林帯になるので、風の影響を受けにくい立地になっております。

 

奥多摩湖側から入山すれば、奥多摩小屋まで半日みておけば幕営地に到着できますので、調度良い行程になるだけに、テント場が無くなってしまうのは残念ですよね。

 

テント泊すれば、空身で雲取山の往復が出来ますので、便利だったんですけどね。

 

 

奥多摩小屋の閉鎖後について

平成30年12月5日現在、奥多摩小屋解体後については何も決まってないそうです。

 

テント場とトイレの再開を求める声が多いみたいですが、具体的な跡地の活用案はない状況です。

 

奥多摩小屋の閉鎖・解体が決まってだいぶ経ちますが、現状、何も進んでいないみたいですので、テント泊、トイレの利用はしばらく出来ないと考えたほうが良さそうです。

 

トイレだけでも残してもらえると助かりますが、新たに設置となると、相当資金が必要になりますので、なかなか簡単には決められないですよね。

 

奥多摩小屋の所在地は「奥多摩町」になるのですが、財政面でも厳しい状況ですので、「東京都」が何らかの手当をしないと、トイレの新設は難しいかな~と思っております。

 

個人的には、「雲取山避難小屋」は不要だと思っているのですが、その代替施設として奥多摩小屋の跡地に避難小屋等が建つとメリットが大きいかな~と思ってます。

 

通年営業している雲取山荘もありますし、雲取山の山頂に避難小屋は要らないよな~と思っているのですが、これについては色々なご意見がありそうですよね。

 

奥多摩小屋の解体後の活用については、「協議中」となってますので、動向から目が離せないな~と思っております。

 

また、動きがあれば、こちらの記事に加筆したいと思います!

 

今後の奥多摩登山とテント泊の混雑・トイレ・水場への影響について

奥多摩小屋がなくなると、奥多摩山塊の登山とテント泊に何が起こるか妄想してみました。

 

まずはテント泊の影響になりますが、今以上に混雑し、最悪テント泊出来ず小屋泊になってしまいうと思います。

 

上述してますとおり、奥多摩小屋でテント泊をする方は非常に多いのですが、テント場がなくなると、他の幕営地が混雑すると思われます。

 

奥多摩小屋周辺には、七ツ石小屋、雲取山荘、三条の湯にテント場があります。

 

この中で一番広いテント場が奥多摩小屋になるのですが、各小屋の幕営可能数は下記の通りになっております。

 

  • 七ツ石小屋・・・約10張
  • 雲取山荘・・・・約30張
  • 三条の湯・・・・約30張
  • 奥多摩小屋・・・約100張(ヘリポート部分含む)

 

この中で、三条の湯(三条小屋)は、標高1,100mに位置する場所にあるので、「テント泊登山」というカテゴリーには当てはまらないような気が致します。

 

実質、七ツ石小屋の10張と、雲取山荘の30張の合せて40張が、雲取山周辺でテント泊出来る上限になると思われます。

 

現状、七ツ石小屋、雲取山荘のテント場も、週末になると大混雑しますので、奥多摩小屋でテント泊出来なくなると、凄まじい混雑になるのではないかと今から危惧しております。

 

重いテント泊装備を担いで登ったとしても、相当早くテント場に到着できないと、テントを張れるスペースがなくなり、かなりの確率で「小屋泊」にせざるを得ない感じになると思います。

 

テント泊料金と小屋の素泊まり料金と比較すると、10倍以上の値差になりますので、懐に大ダメージを負ってしまいますよね~

※雲取山荘素泊まり料金5,300円、幕営料500円

 

素泊まりする事を嫌がって、それこそテント場以外の場所で幕営する輩も増えることが予想されますよね。

 

テント場以外で幕営すれば、どうしてもトイレの問題が出てきてしまいます。

 

人の目が行き届かないと「ゴミ」の問題も発生すると思いますので、奥多摩の環境悪化に繋がらなければ良いのですけどね・・・。

 

また、解体後の奥多摩小屋でこっそりテント泊する登山者も出てくると思います。

 

トイレがなくなりますので、し尿の影響で大事な水場が汚染されてしまう恐れも出てきてしまいます。

 

奥多摩小屋の水場は、雲取山荘よりも水量がシッカリしているので、かなり当てに出来るだけに、環境悪化により「使用不可」になってしまうと、痛い話になりますよね~

 

今まで使えた山小屋、テント場、トイレが廃止となるのは、色々な方面に影響があるよな~と思ってしまいました。

 

2024年に旧奥多摩小屋は五十人平野営場として再開が決定について

奥多摩小屋が閉鎖になってだいぶ経ちますが、2024年(令和6年)に五十人平野営場として再開が決定されました!

 

現在、奥多摩小屋の跡地で工事が進んでおりまして、2024年秋頃に再開される予定になっております。

 

奥多摩小屋の時と同様に、テント泊が出来る事が決定しております。

 

www.aohigetozan.com

こちらの記事で五十人平野営場の再開について詳しく書いてますので、良かったら参考にしてみてください!

 

まとめ

奥多摩小屋の閉鎖・解体が決まってますので、今更何も出来ませんが、GWの登山はかなり影響が顕著化するのではないかと思っております。

 

来年のGWは連休が長く、奥多摩駅~瑞牆山のロングコース(80km)である「奥秩父主脈縦走路」の完歩を狙っているテント泊愛好家も多いと思います。

 

上述した内容を考えると、テント場へ到着が遅くなる「縦走者」にとっては、過酷な運命が待っているのではないかな~と想像してしまいます。

 

奥多摩小屋が閉鎖された後は、雲取山周辺が色々な意味で荒れるのではないかな~と思いますし、わざわざ混雑する山域に行こうとは考えませんよね。

 

奥多摩山塊が好きなだけに、テント泊で訪れる機会がかなり減るのは残念でなりません。

 

今後、どのように奥多摩小屋の跡地が活用されるか分かりませんが、早々に何か手を打たないと酷い事になってしまいそうですよね。

 

失われた自然を取り戻すのに、非常に長い時間が掛かってしまいます。

 

手遅れになる前に、議論の加速を願っている今日この頃です。

 

慣れ親しんだ山小屋がなくなるのは、やっぱり寂しいものですよね。

 

奥多摩小屋が閉鎖する前に、テント泊で出没したいと思います!

 

www.aohigetozan.com

久しぶりに奥多摩小屋へ出没してきました!

既に小屋は取り壊されていて更地になっておりました。

現在の奥多摩小屋の様子が分かりますので、良かったら参考にしてみて下さい!