- 飯豊連峰石転び沢の雪渓登山に行った経緯と登山動画について
- 石転び沢の雪渓歩きで利用した駐車場・トイレ・水場・登山ポストについて
- 石転びの出合までのコースの詳細と水場の様子
- 石転び沢雪渓歩きのルート・落石・登山・草付きの様子について
- 石転び沢の滑落危険個所と梅花皮小屋までの登山の様子について
- 石転び沢の雪渓登山のルート・標高差・コースタイムについて
- まとめ
飯豊連峰石転び沢の雪渓登山に行った経緯と登山動画について
飯豊連峰は、大好きな山塊の1つになるのですが、前々から気になっていたのが「
石転び沢の雪渓歩き」になります。
飯豊連峰の登山において、石転び沢の雪渓歩きと、急登で非常に長く上級者向けのルートである「ダイグラ尾根」は、M気質で苦痛が喜びになる変態気味の登山者にとっては、避けて通れないコースだと思っております。
ダイグラ尾根に関しては、テント泊装備で登ったことがあるので、そちらは既にバージン喪失しているのですが、石転び沢の雪渓については、頭の片隅にあるものの、中々機会がなく、いたずらに月日が流れてしまいました。
そんな中、当ブログのオフ会をきっかけに仲良くしてくださっている「マエちゃん(別名邪悪なドラえもん)」が、「石転び沢の雪渓歩きを狙っている」という告白をしてきたもので、これ幸いと私も便乗させていただきました。
普通の登山とは違い、石転び沢の雪渓歩きは、落石や滑落の危険性がありますので、単独登山はリスクがありますからね。
そんな感じで、今年の6月くらいから飯豊連峰へ行く機会を伺っていたのですが、梅雨の長雨に阻まれてしまい、中々決行となりませんでした。
何だかんだで月日が流れてしまったのですが、オリンピックの4連休の天候がそこそこ良い方向に変わったこともありまして、ついに石転び沢の雪渓歩きが決行となりました!
今回は、狙っている登山者も多いと思われる飯豊連峰の石転び沢の雪渓歩きについて書いていきたいと思います!
地味に長くなってしまいましたので、今回は飯豊山荘から石転び沢・梅花皮小屋(かいらぎ)までのルートについて詳しく載せたいと思います!
まずはお忙しい方向けに飯豊連峰石転び沢雪渓歩きの登山動画がこちらになります!
上記写真を押すと、今回歩いた石転び沢雪渓の登山動画を観ることが出来ます!
短い動画ですが、登山の参考になれば幸いです!
石転び沢の雪渓歩きで利用した駐車場・トイレ・水場・登山ポストについて
こちらが今回石転び沢の雪渓歩きで利用した駐車場があります飯豊山荘周辺の地図になります。
こちらが飯豊山荘の駐車場になるのですが、料金は無料になってまして、約50台くらい駐車できるスペースがあります。
最初に見える駐車場から少し先に進むと、一段上に10台程度駐車できるスペースがありますので、混雑している時は確認してみてください。
こちらは石転び沢の雪渓歩きに利用できる駐車場ながら、周辺にトイレと水場がないのがネックになります。
しかしながら、飯豊山荘の手前に「水場」と「簡易トイレ」がありますので、そちらを利用すると便利だと思います。
こちらが飯豊山荘の駐車場に行く途中にあります水場になります。
玉川に架かる赤い橋の手前に「倉手山ぶなしずくの水場」がありまして、給水可能です。
飯豊山荘から結構近いので、この水場はかなり重宝すると思いますが、車を停めるスペースがないのと、非常に目立たない佇まいになってまして、夜間ですと気づかず通り過ぎてしまうと思います。
また、飯豊山荘の駐車場に向かう途中に簡易トイレが設置されておりました。
こちらは、倉手山登山道入口付近にあります無料駐車場になるのですが、そちらに仮設のトイレが設置されております。
付近に水場はないのですが、上記の「ぶなしずくの水場」で給水することが可能ですので、この駐車スペースを利用して車中泊が出来ると思います。
また、石転び沢へのコースの分岐地点であります「温身平」の所に有料トイレ(100円)が設置されてました。
そして飯豊山荘の駐車場から少し進んだ(登った)付近に登山ポストがあります。
この周辺にも駐車できるスペースがありますので、満車で停めれない時はチェックしてみてください。
石転び沢の雪渓歩きは、季節によって難易度がかなり変わってきます。
時期によっては、雪渓ではなく夏道コースを利用するようにしてください!
石転びの出合までのコースの詳細と水場の様子
飯豊山荘から石転び沢の雪渓ルートで梅花皮小屋を目指したいと思います!
ここまで車で入ることが出来ますし、周辺に駐車する事も可能です。
ゲートを進みブナ林を抜けますと、石転びの出合への分岐となります。
飯豊山荘から来た場合、こちらの分岐を右に進むのですが、逆方向の左手に仮設のトイレがあります。
また、ダイグラ尾根に行く場合は、そのまま真っすぐ進みます。
この周辺に道標がないのでルートに注意してください。
右手に進みますと「温身平」が直ぐ目の前にあります。
テント泊に最高な平地が広がっておりました!
いや~石転び沢の雪渓はどうでもよいので、ここでテント泊したかったですね~
温身平から直ぐの所に「ブナしずくの水場」があります。
「ブナしずく」って、なんだか美味しそうな名前ですよね!
こちらがブナしずくの水場になるのですが、普通の沢のような状況でした。
飲まなかったのですが、石転び沢へのルートの直ぐ横にある水場ですので、利用価値は高いかな~と思います。
更に進むと砂防ダム?が目の前に鎮座しておりました。
人工物とはいっても、迫力のある滝でした!
周辺は非常に涼しく快適でした!
爽快な気分も束の間・・・。
エグイ気分になってしまいました・・・。
石転びの出合まで、雰囲気の良い樹林帯歩きになります。
しかし、アブ、ブヨがモリモリいて、非常に煩い感じでした。
石転び沢の雪渓歩きをする場合、虫対策も必要になります。
平和な樹林帯歩きだと思ったら、結構アップダウンが激しく、切れ落ちた所もあったりと油断ならない感じでした。
石転びの出合の途中にあります水場になります。
「うまい水」と看板が掲げられておりまして、「本当か~!?」と思ったのですが、看板に偽りなしでした!
こちらがうまい水の水場になります。
単なる沢にしか見えないのですが、非常に冷たくて美味しいお水でした!
蒸し暑い行程だったので、この水場でかなり癒されました。
水量も豊富なので、この水場は当てにしても大丈夫だと思います。
更に進んでいくと、梅花皮沢が見えてきました。
沢を見ると、ついつい桃が流れ来ないか期待してしまいます(?)
涼しい沢の音がするものの、体感は非常に蒸し暑く、虫もいたりと結構辛い時間でした。
石転びの出合まで、こんなにアップダウンがあるとは想定しておりませんでした。
結構登らされますので、体力の配分に注意が必要です。
今回、唯一の徒渉箇所がこちらになります。
水量が多いと、徒渉に手間取るかもしれません。
ただ、水しぶきが心地よく、この時は「二枚目」に変身していたと思います(笑)
ま~腹の方は三枚目なんですけどね(笑)
よ~やく石転びの出合が見えてきました。
ただ、チョット遠くて涙目になってきました・・・。
重装備のマエちゃんになります!
「機甲戦士マエどん」の誕生の瞬間でした☆彡
どんな「大人のアイテム」を重装備しているのかドキドキしちゃいました♡
石転びの出合まで、結構高度感のある所を歩かされます。
6月くらいですと、沢が雪渓になっているそうで、今までのアップダウンを味わないそうです。
あの辺が目指す石転びの出合ですね。
個人的には、真ん中の尾根を直登したくなってしまいました♡
根っからのM気質も困ったものですよね(笑)
これから歩く石転び沢の雪渓でございます!
いや~モリモリ雪が積もってますね~
よ~~やく石転びの出合でございます!
マエちゃんの満面の笑顔がここまでの辛さを物語っておりますよね~
石転び沢雪渓歩きのルート・落石・登山・草付きの様子について
さ~ここから石転び沢雪渓登山の始まりでございます!
石転び沢の雪渓ルートは、距離が約3km、標高差が700mほどあるタフなコースになっております。
雪渓歩きと言えば、針ノ木や白馬が有名ですが、今回歩く石転び沢も規模的には同等になります。
ちなみに左の雪渓が石転び沢になりまして、右側が門内沢になります。
石転びの出合周辺でガスガスになると、門内沢へ迷い込んでしまう登山者が結構いるそうです。
熟達者なら、時期によってはそのまま門内岳まで登れるそうですが、結構ハードなルートになるそうですので、コースを間違わないようにしてください。
雪の上は非常涼しく、今までの蒸し暑さが一変しました!!
いや~~天然のクーラーでございます!
私の家にも欲しいです!!
目指す梅花皮小屋は雲の中でした。
近いようで遠い道のりですね~・・・。
石転びの出合周辺は、雪解けが進んでまして、スノーブリッジがモリモリな感じでした。
スノーブリッジの下に落ちると・・・
多分、助かりませんよね・・・。
石転びの出合に3人組のパーティーがいました。
その先にも4パーティーほどいましたので、連休を使って石転び沢の雪渓ルートを歩く方が多かったと思われます。
石転びの出合でアイゼンを装着することになりました。
12本爪アイゼンを使うのは、本当に久しぶりでございます。
装着の仕方を忘れていて、本日一番のビックリでした(笑)
天候が目まぐるしく変わる石転び沢の雪渓ルートですが、モリモリ出発したいと思います!
いざ!石転び沢の雪渓ルート!!
コースの最初の方は、傾斜も緩やかで自然と笑みがこぼれましたが。
しかし・・・
いきなり落とし穴が・・・
辺にM気質なもので、ついつい穴を見つけると飛び込んでしまいたくなるのは、性癖なんでしょうかね!?
これが山ガールの穴・・(自己規制)
穴には目もくれず進むマエちゃんのお尻を追いかけるプレイを開始してみました!
季節が更に進むと、この辺を歩くのは勇気がいるかも知れません。
いや~気温差が激しいのか、雪渓の表面は真っ白になってきました。
私の頭の中もこんなモザイクな感じになっております。
だから仕事が出来ないんでしょうね(涙)
傾斜がきつくなるに比例して天気も悪くなってきました・・・。
前から歩てみたかった石転び沢の雪渓歩きを堪能中でございます!
いや~涼しくて最高です♡
石転び沢を振り返っての様子になります。
ソリを使って滑り落ちたいですね~
呑気なことを考えている、大きな石が目の前にありました・・・。
石転び沢の名前の通り、落石が多発するルートになりますので、終始油断なりませんね。
うわ~~雪がたっぷりですね~♪
雪も解けてなく、締まっていて歩きやすいのですが、梅花皮小屋に近づくにつれて傾斜がきつくなってきました・・・。
写真では上手く伝わらない石転び沢の傾斜でございます。
よ~やく鞍部に梅花皮小屋が見えてきました。
中央やや右にあります島のような陸地が「草つき」になりまして、この時期は夏道として利用できます。
ただ、一気に傾斜がきつくなるので、サクサク進むことが出来ない感じです。
天気も変わりやすく、一気にホワイトアウトになりました。
いや~石転び沢の雪渓歩きは道迷いが多いと聞いていたのですが、確かにこんな状況が続くと間違いますよね・・・。
「草付き」が非常に遠く、そして傾斜がかなりきついです・・・。
最大斜度が48度前後あると言われている石転び沢の雪渓ですので、雪道歩きの技術も大事ですが、体力の方も求められるルートになります。
そして厄介なのが、落石が多い点になります。
石転び沢の上部は、落石の巣になりますので、ヘルメットは必須装備になります。
いや~いつの間にか高度感がモッコリになってきました。
ただ、ピッケルを使うような場面はありませんでした。
石転び沢の雪渓にも、遅い春が訪れてました!
綺麗ですね!!
まるで私の笑顔みたいでした(笑)
こちらが草付きの取付き地点になります。
テープがついていて分かりやすかったです。
6月くらいですと、この辺はまだ雪に埋もれていて直登になるそうです。
雪があった方が登るのが楽になるみたいですが、確かに急坂歩きになるので、その通りだと感じました。
ただ、草付き周辺はお花が多く自生していて、癒しの時間になりました!
黄色いお花も素敵ですよね~♪
周辺は真っ白な世界になっているので、非常に目立つ存在でした。
振り返っての石転び沢の雪渓になります!
だいぶ登ってきましたね~
石転び沢の滑落危険個所と梅花皮小屋までの登山の様子について
そして草付きから梅花皮小屋までのルートが非常に急斜面になってまして、滑落危険個所になります。
また、雪渓の状態が悪い所もあったりと、結構危険な箇所が多い感じでした。
そしてこの辺が、石転び沢雪渓の最大斜度付近になります。
この雪渓をトラバースしなければならないのですが、ここはアイゼン(ピッケル)がないと滑落して危険だと思います。
そんな急斜面をノーアイゼンで行くマエちゃんになります!
流石、熟達者は足運びが素晴らしかったです。
急斜面ながら、シッカリと踏み跡が掘られていたので、滑りにくい感じになってました。
梅花皮小屋のルートに多く咲いていたお花になります!
綺麗だな~と思いつつ、凶悪な急斜面に疲弊していた時間帯でした。
梅花皮小屋近くまで登ってきますと、結構な高度感になってきます。
ただ、気温が下がってくるので、登り道も結構快適でした。
薄っすらと梅花皮小屋が見えてますが、最後の詰めの登りがまた急で、この辺も滑落注意箇所になります。
この辺が「草付きの広場」になるのですが、ここまで来れば落石の心配はありません。
草付きの広場の様子になります。
雪渓が凄くて「広場」と言っても良く分からないですよね(笑)
石転び沢の雪渓歩きが終わりを迎えようとしております・・・。
いや~最後の最後で滑落の危険性が高く、少しドキドキしてしまいました♡
草付きの広場を直登するマエちゃんになります。
私は面倒臭いのでトラバース気味に梅花皮小屋へ登った感じです。
石転び沢の雪渓ルートの終着点もお花が多く、かなり癒されました!
危険個所が終わって安堵いたしました。
そんな感じで石転び沢の雪渓歩きが終わり見渡すと、梅花皮岳が目の前に現れました!
いや~綺麗な山ですね!
明日登る飯豊連峰最高峰大日岳が綺麗に見えてきました!
虹まで見ることが出来て、私は幸せ者でございます!
そんな感じで今宵のテント場である梅花皮小屋になります。
楽しくも滑落、落石が怖った石転び沢の雪渓歩きが終わった瞬間でした。
雪渓の終着地点に山小屋(避難小屋)があるのは非常に便利ですよね!
次回、テント泊をした梅花皮小屋について掘り下げてみたいと思います!
石転び沢の雪渓登山のルート・標高差・コースタイムについて
こちらが今回登山をした、石転び沢の雪渓のルート・標高差になります。
標高差の地図の通り、石転び沢出合から傾斜がモリモリになっていきます。
最大斜度が40度を越してきますので、落石と併せて滑落にも注意してください。
駐車した飯豊山荘から石転び沢の雪渓を登り梅花皮小屋まで10kmほどの道のりになりますが、距離以上にキツイ行程になりました。
飯豊山荘上駐車場 6:28 → 6:47 温身平 6:50 → 9:35 石転びの出合 9:38 → 13:34 梅花皮小屋泊
そしてこちらが飯豊山荘から石転び沢の雪渓を歩き梅花皮小屋までのコースタイムになります。
約7時間のコースタイムで歩くことが出来ましたが、標準のコースタイムは7時間30分になります。
2泊3日のテント泊装備で登ってますので、コースタイムの参考になれば幸いです。
登山した日は、7月23日になりまして、ピッケルは不要、6本爪アイゼン(チェーンスパイク)でも登れてしまうような感じでした。
まとめ
未踏だった石転び沢の雪渓を登山出来て非常に楽しい時間となりました。
ただ、雪渓までのルートが非常に暑く、登る前から体力の消費が激しくなっしまい、梅花皮小屋の手前でガス欠となり、当初の予定を変更する形となりました。
しかし、かなりゆとりのある予定であることもあって、翌日の予定には全く影響しなかったのですが、巷でよく言われておりますとおり「飯豊の夏は暑い」の意味が良く分かる時間となりました。
そんな感じで、折角、梅花皮小屋でテント泊をしましたので、次回は小屋の様子や水場、テント場の状況について掘り下げてみたいと思います!
梅花皮小屋でテント泊をした様子になります!
小屋泊の料金や、トイレ、水場などについて詳細に書いてますので、良かったら参考にしてみて下さい!