着火剤の代わりに松ぼっくりを使った経緯
今年から下界のキャンプ場でソロキャンプをするようになったのですが、山の中でのテント泊とは違って、重量を気にせず楽しむことが出来るので、これはこれでアリだなと感じております!
山小屋でのテント泊の場合、荷揚げするキャンプ道具を厳選し、快適性を疎かにしてでも軽量化をしないと、登山中、荷物の重さに苦しめられてしまいますからね。
荷物が重いと行程に遅れが出てしまいますし、荷物を背負っている時間が長ければ長いほど体力が削られ翌日の行程にも影響してしまいますので、山の中でのテント泊は軽量化がとても重要になります。
そんな軽量化とは無縁なのが下界でのキャンプになりますが、前々から試してみたかったのが着火材の代わりに松ぼっくりを使ってみる事でした。
この着火剤の代用として松ぼっくりを使うというプレイについては、私が登山を始めた頃に色々と指導してくれた師匠(既に他界)の教えになります。
どのような教えかと申しますと、
「遭難してビバーク(緊急野営)になりそうな時は松の木を探せ」
になります。
松の木ではなく、「山ガールを探せ!」や、「ウォーリーを探せ!」なら、心に響くのですが(?)、緊急事態の時に「松の木を探せ」って意味が分かりませんよね。
話の流れからして、おおよそ見当が付いている方も多いと思いますが、
「松の木を探し、松ぼっくりを得られれば着火剤として代用できるので、ビバークの時に役に立つ!」
が答えになります。
着火剤の代用品として松ぼっくりが使える事を、その時知ったのですが、「ま~使う事はないだろう」と、軽く受け流してしまった誰かさんでした。
しかし、松ぼっくりが着火剤の代わりになる事が頭から離れず、いつか試してみて、本当に代用できるのか気になっておりました。
そんな経緯もありまして、いつか松ぼっくりを使って火を起こしてみたいと考えていたのですが、先日、下界のキャンプ場でソロキャンプをする事になったの機に実践してみる事に致しました!
今回は、着火剤の代わりに松ぼっくりは使えるのか?代用できるのか?と併せまして、そもそも燃えるのか?燃えた場合の燃焼時間はどれくらいなのか!?が、気になる所だと思いますので、そちらにスポットをあてて書いてみたいと思います!
着火剤の代用品の作り方と松ぼっくりを使う場合の注意点について
こちらが着火剤の代用品として使えると聞いていた松ぼっくりになります!
答えを先に書きますと、松ぼっくりは十分着火剤の代用として使うことが出来ます!
しかしながら、松ぼっくりを着火剤の代わりに使う場合、1つ注意点がございます。
それは「よく乾燥させる事」になります。
着火剤の代わりに使いますので、そもそも松ぼっくりが濡れていたりすると上手く燃えてくれません。
山ガールの扱いとは異なり、ジックリと濡らしてから二人でキャンプファイヤーを行い、燃え尽きるまで楽しむ事が松ぼっくりでは出来ませんので注意してください!!
しかしながら、着火材の代用品を松ぼっくりで作るのに必要なのは「乾燥させるだけ」になりますので、技や道具も不要で非常に簡単です(笑)
また、手っ取り早く着火剤の代わりになるのが「松の葉」になります。
特によく燃えるのが落葉松の葉かと思います!
落葉松(からまつ)についてご存じない方もいるかも知れませんが、写真右手の黄金色のチクチクとした植物が落葉松になります。
落葉松は、写真の通り秋になると紅葉し落葉するのですが、木材同様、葉っぱの方も良く燃えます。
松ぼっくりと同じくよく乾燥させると落葉松の葉っぱも着火剤の代わりになったりします!
しかしながら、松ぼっくりに比べて燃焼時間が短いのネックになります。
そこで登場するのが「フェザースティック」になります。
金属の容器にモジャモジャとした木の屑がありますが、こちらがフェザースティックになります。
着火剤の代用品として使えるフェザースティックの作り方になりますが、よく乾燥した木や枝をナイフで剝ぐようにカットしていきます。
イメージ的には「たこさんウインナー」が近いかもしれません(笑)
空気をモリモリ含んだ羽毛のような形状からフェザースティックと呼ばれるのですが、こちらの作り方はまた違う機会に詳しく書きたいと思います!
空気に触れる面積が広がり枝も細く着火しやすくなりますので、松ぼっくりと同様、市販の着火剤の代用品として使用することが出来ます!
また、身近にあるアイテムでお馴染みの「ポテトチップス」も着火剤の代用品として使うことが出来ます!
ただ、食べ物を着火剤の代用として使うのはチョット微妙ですよね・・・。
やはりここは初志貫徹?ではないですが、松ぼっくりを着火剤の代わりに使った時の様子について書いていきたいと思います!
松ぼっくりを着火剤の代わりにした時の様子と燃焼時間について
実際に松ぼっくりを使って着火させてみたいと思います!
山梨県の北杜市になります尾白の森キャンプ場でソロキャンプをしたのですが、小枝がモリモリ落ちていたので、そちらも使ってみました。
ちなみに松ぼっくりは落ちていなかったので、10個ほど家から持参しました。
ちなみにキャンプガールのクリボックリも落ちてませんでした。って、クリボックリってなんざんすかね?(笑)
ガンガン燃やすぞ!と勢いづき、薪を2束購入し、キャンプサイトに転がっていた小枝をモリモリ集めてきました。
残念ながらお金は落ちてませんでした(涙)
そしてキャンプで苦戦するのが炭への着火ですよね~
炭に火がつかず、着火剤をモリモリ使って火を起こしている方も多いと思います。
今回、よく分からぬまま「ハイブリッド」という言葉に惹かれてこちらの炭を購入しました。
私は「ローブリッド」なもので、ハイブリッドな方を見ると妙に心を惹かれてしまいます。
ハイブリッドなだけあって、2種類の炭が入っておりました。
左が木炭、右側が形成炭になりますが、どちらも着火しずらいですよね・・・。
さ~松ぼっくりを使って炭に着火させることが出来るか実験してみたいと思います!
ソロキャンプデビューに合わせて購入した焚き火台になります!
オリンピックの聖火台のようなビジュアルですが、焚き火、調理にも使えてソロキャンプに丁度良い感じでした!
ソロキャンプにおすすめの焚き火台でありますOnwayのレビュー記事になりますので、良かったら参考にしてみて下さい!
焚き火台に細かい枝や着火剤の代わりになります杉の葉などを散りばめ、今回のメインディッシュであります松ぼっくりに火をつけ着火させた状態になります!
ライターで松ぼっくりに火を点けると直ぐ着火し、メラメラと燃え始めてくれてました!
制服を着ている女性を見ると直ぐスイッチが入り、下半身がメラメラと燃えてしまう私とそっくりでございます(笑)
ユーザー名を「アオヒゲ」から「アオボックリ」に改名しようかしら?(笑)
右の手前にあります松ぼっくりがファイヤーとなり、小枝に燃え移っていきました!!!
アタイに触ると火傷するよー!!と、叫びたくなってきました!!
松ぼっくりを着火剤の代用として使うと、かなり簡単に火がつき、炎が大きくなってくれました!
ここまで炎が育てば大丈夫でございます!
あとは太い薪を逐次投入していけば直ぐに消える事はありません!
薪の組み方も色々ありますが、こんな感じにすると、ついついビンゴゲームをやりたくなってしまうのは私だけですかね?(笑)
市販の着火剤を使わず、松ぼっくりで代用した結果、見事大成功となりました!
少々時間が掛かりましたが、炭にも着火し、調理に丁度良い感じになりました。
ちなみに松ぼっくりの燃焼時間ですが、大きさにもよるのですが、概ね3~5分前後は燃えてくれます。
一回火が点くと地味に燃え続けてくれますので、十分炎を育てることが出来ます!
松ぼっくりが着火剤の代わりになる事が分かりましたし、燃焼時間も把握できたので、良い経験となりました!
登山の場合、森林限界付近に自生してい事が多い「這松(ハイマツ)」も松ぼっくりが出来ますので、不測の事態に陥ってしまったならば、集めて火種として使う事も出来たりします。
山の師匠の教えである「遭難したら松の木を探せ」の意味がようやく分かった瞬間でした!
まとめ
昔の灯りと言えば「松明(たいまつ)」になりますが、その燃料は松脂(まつやに)になります。
そんな松脂成分が含まれている松ぼっくり ですので、着火剤として十分使えるのも頷けますよね!
ジェル状の着火剤は、体に害のあるメタノールが含まれておりますので、地味に気になっている方も多いと思います。
着火剤の代用品は色々ありますが、天然由来の資材を使いたい方に松ぼっくりはおすすめでございます!
着火剤を松ぼっくりで作る場合、「乾燥させるだけ」ですので、手間が掛からず費用も0円なのが嬉しい所ですよね!
また、キャンプする時は、松ぼっくりを着火剤の代用として使い、少しでも経費を浮かせてアウトドアの時間を楽しみたいと思います!
松ぼっくりよりも簡単で確実なのが固形燃料になります。
大きさにもよりますが、1個で30分近く燃え続けてくれますので、着火剤の代用としても使うことが出来ます!
値段も安く火おこしが非常に簡単になりますのでおすすめでございます!