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男体山の遭難事故!入山禁止の理由と登山自粛

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男体山で遭難事故の詳細

※朝日新聞デジタルより出典

 

 

男体山で遭難事故の詳細と経緯について

5月2日の14時頃に、栃木県の日光にあります男体山(2,486m)へ登山中に遭難し、救助騒ぎがありました。

 

男体山は、現在も活火山でもあり、日本百名山の1つに選ばれている名峰になりまして、山岳信仰の聖地の1つになっておりまして、地元のランドマーク的な存在になります。

 

遭難した登山者は、標高2、200m付近(8合目付近)の登山道から外れた場所で15時過ぎにヘリコプターで無事に救助されたのですが、両足に軽い凍傷を負ってしまったそうで、病院で治療を受けたそうです。

 

先日、八ヶ岳の阿弥陀岳でも登山中に滑落し遭難した方がいましたが、正直「また遭難事故か!」と思ってしまいました。

 

今年は暖冬で、男体山周辺も例年より雪が少ないと言われているのですが、4月中旬頃に寒い日が続き、天候も悪かったので大分積もったそうです。

 

男体山周辺とは違いますが、奥秩父の方でも60cm以上の雪が積もりまいたので、さらに寒い日光ですと、かなり雪が登山道に残っていたと思われます。

 

今回の遭難騒ぎの主人公は、神奈川県川崎市在住の25歳男性になるのですが、新型コロナウイルスの影響で登山自粛が叫ばれている中、感染を広めてしまうリスクのある電車とバスを乗り継いで男体山の登山口までアクセスしたそうです。

 

 

男体山の登山口であります日光二荒山神社

※ウィキペディアより出典

 

こちらが男体山の登山口であります日光二荒山神社になります。

 

男体山で遭難した経緯は、入山禁止の中、日光二荒山神社の中宮祠から表参道コースで山頂へ登り、下山途中で道に迷い、焦ったのか足を滑らせ滑落し、その拍子で登山靴が脱げてなくなってしまったそうです。

 

結局、登山靴が見つからず、靴下のまま雪の中を彷徨い、それに伴い両足に凍傷を負ってしまい、知人女性を通じて救助要請をしたそうです。

 

登山自粛と新型コロナ感染について

結果的に軽い両足の凍傷で良かったのですが、現在、新型コロナウイルスの影響で、どの病院も疲弊している状況です。

 

軽い凍傷とはいえ、色々な検査が必要になりますし、最悪「入院」ということも考えられます。

 

また、新型コロナウイルスの感染者数が多い神奈川県から公共交通機関で男体山までアクセスしてますので、無症状とはいえ警戒する必要があります。

 

院内感染の可能性も0とはいえず、県外の人間のために、病床数が少なく脆弱な地方の医療機関の負担を増やしてしまうのは、もってのほかですよね。

 

先日、八ヶ岳の阿弥陀岳で遭難した男性が、病院で検査すると肺に新型コロナウイルスの所見が見つかり、感染しているのか判明するまでの間、救助に携わった救助隊員が「濃厚接触者」になってしまい、その為2日間も自宅待機になってしまいました。

 

 今回の男体山で遭難した登山者には、所見が確認されていないみたいですが、それでも遭難者が新型コロナの感染者か!?といったリスクは常につきまといます。

  

 人の少ないと山へ登れば新型コロナの感染は大丈夫!のような発言をされる方もいるみたいですが、基本的に登山は「3密」に該当するスポーツです。

 

今回のような遭難騒ぎになれば、救助に関わった方は新型コロナの感染リスクがあります。

 

また、山小屋で宿泊するなら大勢で雑魚寝になります。

 

比較的感染リスクが低く安全だといっている方がいるテント泊も、水場やトイレで他の方と接触する事があります。

 

日帰り登山でも、登山口までアクセスする間にコンビ二やトイレに寄る事もあり、色々な方と接触します。

 

狭い登山道では、すれ違う時に体が近くになりますので、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにも、登山の自粛が不可欠です。

 

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新型コロナウイルスの影響による登山自粛につきましては、こちらの記事で詳しく書いているのですが、4月21日に、日本の主要な山岳団体(日本山岳協会等)から、登山者に向けて「登山自粛のお願い」の通知が発表されました。

 

今回の男体山で遭難事故を起こした登山者も、阿弥陀岳の滑落事故についても知っていたと思われます。

 

登山自粛の通知は、TVやネット等でも報道されてましたので、見聞きしていたのではないかと思われます。

 

仮に見聞きしていなくても、これだけ多くの自治体から「GWの不要不急の外出は控えてください」、「県外の方は来ないで下さい」とアナウンスされている状況です。

 

主要山岳団体からの「登山自粛のお願い」の中に書かれている一文を引用したいと思います!

 

クライミングや山スキー等で遭難事故を起こしてしまった場合、医療システムへの負荷を高めてしまうことを想像して、強く自粛をお願いいたします。

日本山岳会より引用

 

今回の男体山の遭難事故も、まさにこちらが該当すると思います。

 

なぜ、登山の自粛が叫ばれ、阿弥陀岳の遭難事故のような前例があるにもかかわらず、同じような事を繰り返すのか、正直理解に苦しみます。

 

折角の連休ですし、天気が良ければ山に行きたくなる気持ちは良くわかります。

 

それでも、登山中に病気や怪我を負ってしまえば、色々な方に迷惑をかけることが分かっているので、多くの登山愛好家が指示に従って家に待機し自粛をしているのです。

  

男体山から救助されると、遭難した男性は反省の言葉を述べたそうですが、謝れば済む問題ではありません。

 

反省するなら、最初から登るな!と、自粛している多くの登山者がツッコンでいると思います!

 

遭難した男性は、団体職員をされているそうですが、そもそも団体職員は公共性の高い仕事をしている法人になります。

 

どの団体に所属しているかはわかりませんが、基本的に、我々が納税した税金を「補助金」といった形で受け取り、それを事業の一部で行っている事が多いです。

 

公共性が高い仕事をされている団体職員が、周りの迷惑になる事を率先して行っているのが理解できません。

 

公務員とは少し違いますが、それでも団体職員というのは、一般の方よりも規律正しい生活が求められるのではないでしょうか!?

 

 

男体山で遭難した原因は!? 

登山は、登りよりも下り(下山)の方が難しいのですが、道迷いをしてしまうのは少し理解できるのですが、滑って靴が脱げてしまったと言うのがよく分かりません。

 

この時期の男体山は、雪山になりますので、アイゼン、スパッツが必須になります。

 

シッカリと装着できていれば、いくら滑ったとはいえ靴が脱げるようなことはありえません。

 

登山自粛中であり、男体山は冬季入山禁止の山ですので、当時はトレースも少ないと思われます。

 

逆に言うと、登った時にできた自分の足跡(トレース)が残っていたはずです。

 

雪が降ったり風が強いと自分のトレースが消えてしまう事がありますが、男体山の登りのコースタイムは3時間30分ですので、それくらいなら残っていたと思われます。

 

自分の足跡をシッカリ辿り、コンパスやGPSがあれば、道迷いのリスクをかなり減らす事ができますので、なぜ、迷ってしまったのかが非常に不思議な話になります。

 

また、知人女性を通じて救助を求めたというのも、なんとも浅はかというか、判断力もない登山者なんだろうなと思ってしまいました。

 

道に迷い、足も凍傷ならば、一刻も早く自分で救助要請するのがスジです。

 

第三者経由で自分の居場所を伝えるよりも、本人が直接連絡した方が、遭難地点の目印になる物や情報を多く教えることができ、早期の救助に役立ちます。

 

また、男体山は、標高も高く、独立峰で上部は樹林が少ないので、風の影響をモロに受けてしまいます。

 

日没を迎えれば、一気に気温も下がりますし、救助する側も暗い中での作業となり、それだけリスクが増えてしまいます。

 

 遭難した原因や、その後の対応も悪く、登山初心者に毛が生えた程度の方ではないかと思ってしまいました。

 

技術が伴っていない登山は、遭難事故の原因になりますので、特に冬山は要注意になります。

 

自分の登山スキルを過信評価しないよう、私も注意しないとな!と、思った男体山の遭難事故でした。

 

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登山中の道迷いについて書いた記事になります!

道迷いの原因と対策について書いてますので、良かったら登山の参考にしてみて下さい!

 

 

男体山の冬季入山禁止の理由と入山料について

今回の遭難事故が起きた男体山は冬季入山禁止になっております。

 

男体山の登山が許されてい期間は、例年5月5日~10月25日までになっております。

 

冬季入山禁止の理由につきましては、男体山自体がご神体になってまして、山頂を含め日光二荒山神社の境内地(私有地)になっているためになります。

 

ちなみに男体山は、昔「二荒山(ふたらさん)」)と呼ばれておりました。

 

奥宮が男体山の山頂に鎮座してますので、山岳信仰の聖地として多くの登山者と信者がお参りに来ている感じになります。

 

また、男体山の登山は、入山料を支払う必要があります。

 

登山口である中宮祠で入山料を支払うと、簡単な登山の説明をしてくださり、安全を祈願したお守りを貰う事ができます。

 

ちなみに男体山の入山料は、500円になってまして、夏に行われる(8月上旬)男体山登拝大祭の時は1、000円になります。

 

二荒山神社は、冬季は閉まってますので、それに併せて男体山も入山禁止の処置となっております。

 

今回遭難した男性は、二荒山神社に入山料を支払ったのでしょうか?

 

払っていない場合は、色々な意味でアウト!だと思います。

 

法律に詳しくない私ですが、仮に入山料を支払っていない場合は、遭難事故で非難されるのとは次元が違う話になってくるのではないかと思います。

 

男体山は、冬季入山禁止になってますので、新型コロナウイルスが終息した後でも、登らないようにしてください。

 

男体山は、「単なる山」であるという認識の方がいると思いますが、地元をはじめ、多くの方は神様の山であり信仰の聖地であると思ってますので、その気持ちを踏みにじるようなことは控えるべきですよね。

 

まとめ

新型コロナウイルスの影響に伴う、GW中も登山自粛の最中になりますが、先日の阿弥陀岳と同じような遭難事故が発生してしまい、何だか悲しい気持ちと共に、怒りがモリモリと込み上げてしまいました。

 

例年、GWになりますと、北アルプスを初め、多くの山で遭難事故が多発する時期になります。

 

今年は登山自粛の通知があるのが影響してか、大きな事故がなく非常に平穏な感じですよね。

 

そんな中で遭難事故を起こしてしまうと、怪我の大小に関わらず非常に目立ってしまいますので、緊急事態宣言が発令され、登山自粛期間中は、大人しくしているのが賢明ですよね。

 

登山愛好家の地位を毀損する、分からない登山者は無視をして、引き続き登山の自粛に励みたいと思います!

 

同じような遭難事故が起きないことを切に願っております。

 

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 先日、八ヶ岳の阿弥陀岳で起きた遭難事故について書いた記事になります。

遭難者が新型コロナウイルスに感染か!?で、大騒ぎになりました。

また、八ヶ岳の行者小屋の山小屋荒らしについても触れてますので、良かったら参考にしてみて下さい!